経ヶ岳は大山や丹沢山、蛭ヶ岳、それに手前の東丹沢の山々が見渡せる絶好の丹沢の展望台。
暫し景色を楽しみながら昼食をしていると、年配のハイカーがやって来た。
挨拶をして山頂を後にしようとした時、目の前でうっかり滑りそうになってしまった。
何とか体勢を保ち尻餅をついたりすることは無かったけど、目前での大失態。
その単独の爺さんは言葉こそ発しないものの、「こいつこの時季にアイゼンとか持ってきてねぇのかよ」と不用意を非難する冷たい目。
不用意に山に特攻して遭難する輩と同一に見られたくないので、軽アイゼンをちゃんと持ってきていることをアピールしながら装着した。
舗装路を挟んで向かいの階段から仏果山方面へ続く登山道へ。
防獣柵沿いに進み、登り返したピークが革籠石山(640m)。
ザコピークのくせに、一丁前な山名が与えられている。
革籠石山からは俄に痩せ尾根が続く。
丹沢・修験道の歴史
西側崖沿いのトラバース
革籠石山から仏果山にかけての稜線は緊張する箇所もあるけど、今回の山行随一の大パノラマ。西は南端から北端にかけての丹沢の山々が、東には都会のコンクリートジャングルが果てまで広がる。
ただ、空気が濁ってきたせいか、数時間前まで見えた筑波山や日光連山は見えなくなってしまった。
丹沢の山々と宮ヶ瀬湖
神奈川県唯一の日本百名山、丹沢山(左端からやや右)~北端の焼山にかけての丹沢北部
初めて来たので知らなかったが、展望台があるのでせっかくなので登ってみる。
先程から丹沢山や蛭ヶ岳辺りに雪雲が沸いてるなぁと思っていたが、気付けばこちらまで迫ってきて丹沢方面は灰色一色。
ここ高取山は小学生の時に野外学習で麓の愛川ふれあいの村に泊まった時に一度訪れたことのある場所。
あの時はここの展望台から見えた山々が何かなんてさっぱり分からなかったし、興味も無かった。
20年程の月日を経た今、こんな山おじさんになるなんてねぇ。
気になって楽しみにしていた前半の破線ルートは特段危険な箇所は無く、道も明瞭で拍子抜け。
しかし、経ヶ岳より先は快晴もあって素晴らしい眺望が得られる箇所が多く、とても満足した。
単純な登り降りだけでなく、気が引き締まる痩せ尾根といった箇所があるのも良い。
低山の割りにアップダウンは少なくないので、日帰りとしては最高に楽しめるコースだった。
最後に降雪に見舞われたのも私としては嬉しかった。
この日丁度誕生日だったので、丹沢の山々が祝福してくれたように思えた。
とても充実した山行となった。
上荻野BS7:20→大沢登山口7:46→荻野高取山8:35→華厳山9:01→経ヶ岳9:47→半原越10:20→革籠石山10:54→仏果山11:35→半原高取山12:22→愛川ふれあいの村BS13:30