丹沢登山紀行(塔ノ岳~蛭ヶ岳) | 単独行者の山行録

単独行者の山行録

歩いた山々の記憶を詳らかに。
山行中心の備忘録。

塔ノ岳山頂にて小休止を挟み、いざ出発。
山荘の左手の登山道に足を進める。
ここから少々下りが続くのだが、解けた霜で道がぬかるみ非常に滑りやすい。
下り終えると崩壊した鞍部に渡された板が。

細いが両側共絶壁というほどではないのでまあ安心。(笑)


塔ノ岳の山頂と尊仏山荘が遥か高く感じます。

鞍部を過ぎ、再び登りに。
ここからは高木が殆ど無い笹藪に覆われた尾根道が続きます。


開放的な尾根道で風を遮るものが無く、吹き抜ける風が大変心地よい。


途中の尾根道より撮影。山々と富士山を望む雄大な景色です。

笹藪を貫く山道を歩いたり、笹藪の上に渡された木道を歩いたり。

そんな開けた景色の良い尾根道が続くわけですから、疲れも忘れ、気分は最高です。
木道以外の山道はぬかるみが酷かったですが、難なく丹沢山に到着。



神奈川県唯一の日本百名山。標識を富士山を背景に撮影。






10:27分、日本百名山の一座、丹沢山1,567mに到達。
雲取、甲武信、金峰に次いで四峰目。
まだまだ先は長いな…。
とりあえず、山頂の山荘で三矢サイダー(500円)を購入。
絶景を前に、動かした身体に染み渡る炭酸はたまらんね。(笑)
値段もほら、丹沢の山荘運営や自然保護の為に使われると考えれば…高いと感じない!…よね?
でも今迄で一番高かったな。(笑)
尿意を催したので、更に100円チップを支払い、トイレを使用。
終えて速やかに1日目最後の目的地、蛭ヶ岳を目指して足を進める。
先の尾根道から見た際に丹沢山と次の山との間の窪みの高低差がかなりのものだったので予想はしていたが、かなりスリリング。


断崖に向かって延びる地獄への階段。向かう山道が眼下に小さく映っています。

最近の預金の残高の如く、一気に稼いだ標高を減らしていきます。
断崖や絶壁に向かって細い階段があったりと、高所恐怖症の僕には拷問です。><


急峻な崖が多いけど、眺望は相変わらず良好。

おっかない下り階段を終えて、登り階段に。
たった今消費した標高を再び稼ぐw
暫く登りきって休憩所へ。
残りのサイダーを景色を楽しみながらのみほし、再び足を進める。
山頂まであと少し。


何とか山。蛭ヶ岳はその更に奥。

山頂に着くも、特に何もなく通過点に過ぎないのでそのまま進みます。
丹沢山に登る辺りから全く人を見かけません。
景色も最高なのに勿体無いと考えていたが、蛭ヶ岳が目前に迫るに連れてその訳を理解する。
この山頂から蛭ヶ岳の左手は断崖絶壁なのだ。


崩落が激しい絶壁沿いの山道

東に宮ヶ瀬ダムと相模原市の市街地を望む。

崖沿い+岩場のダブルコンボ。こんなんが続きます。

スリルと絶景両方を楽しみながら、慎重に進んで行きます。
途中絶壁に向かって降りる階段があったり、鬼が岩というやはり絶壁沿いの鎖場があったりと、高所恐怖症の僕にはry)
ちんちんが縮む思いとはこういう事を言うのでしょう。
途中で引き返すという選択肢が頭をよぎってしまったのは内緒です。(笑)
でも、こんなところで怖じけずいてたら岩稜の山々には到底行けないね。
途中、小学生位の子とそのお父さんが反対から来てすれ違ったが、臆することなく颯爽と登って行ったのを見て少々自分が情けなく感じました。(笑)
それらの危険箇所を過ぎると最後の登りに差し掛かる。
山荘を目前に安堵しながら登って行き、漸く神奈川県の最高峰、蛭ヶ岳に丁度12:00到着。
体力面より精神面の強さが要求されるルートだと感じました。