杓子山・石割山日帰り縦走(二十曲峠~石割山~旭ヶ丘バス停、帰路) | 単独行者の山行録

単独行者の山行録

歩いた山々の記憶を詳らかに。
山行中心の備忘録。

笹藪を抜け、13:37、二十曲峠に到達。
駐車場や休憩できる屋根付きのベンチもあり、とても綺麗に整備されていた。
正直、廃れた感じだと想像していたので驚きである。

手前から峠の標識と湧水、休憩所

水飲み場。湧水量は多くなかったが、飲むには十分。

水飲み場で喉を潤し小休止。
休憩所では四人のおっちゃんが談笑中。
時間に余裕が無かったので、先を急ぐ。
予定では15時迄に石割の湯に到着し、18時前のバスに乗るつもりだったのだ。
先の標識の裏手から石割山の登山道へ入る。
傾斜はきつくはないが、登山道のど真ん中がV字型に抉れており、非常に歩きにくい。
一つめの鉄塔付近からは東側が開けていたので道志山塊最高峰にして二百名山の一座、御正体山を望むことが出来た。

東北東に聳える御正体山

引き続き同じような道を登り、二つ目の鉄塔を過ぎる。
この辺りからは草原の斜面なので明るく眺望が良い。
この辺りも草花が多く、蜂や蝶を多く見ることが出来た。

名称は分からないが、可憐で美しい花。

直ぐに三つ目の鉄塔に辿り着き、今年1月に道志山塊縦走の際に通った山伏峠方面からのルートと合流する。
合流点を右に曲り、少し登ると直ぐに山頂だ。
14:09、呆気なく石割山(1,413m)山頂に到達。
相変わらず雲で富士山の眺望が無く、曇りがちであったせいか山頂は誰もいなかった。

石割山山頂標識と杓子山を望む

山中湖と完全に雲に隠れて見えない富士山方向

景色が良くないのでさっさと下山することにする。
平野方面への下山道を下っていくが、この道の上部は相変わらず大きな段差があったり荒れていたりと歩きづらい。
石割神社の手前にて、下草を苅り払っているご老人がいた。
非常に助かりますね。

石割神社

少し下って石割神社を通過。
ここを通るのは2度目だが、相変わらず荘厳な雰囲気には圧倒される。
ここから先は一般人向けでもあるのでとても歩きやすい道だ。
途中でヤマカガシを見つけたが、あまりに速すぎて撮れなかった。
久々の蛇との出会いに俄然興奮してしまった。
私はどういうわけか、蛇年にも関わらず、山行において蛇との出会いが全く無いのだ。
だから、今回久々に出会えてとても嬉しかったのだ。
その後、蛇の名は冠する別の植物を見つけた。

実をつけたマムシグサ(蝮草)

引き続き下っていき、平野と石割の湯方面との分岐を石割の湯方面に下っていく。
沢の近くまで下っていくと、流水の音が聴こえてくる。
前回通った際には枯れていた沢が豊富な水量の沢となっていた。

登山道沿いの沢

更に進むと多くの人々の賑やかな声が聴こえてくる。
発生源に近づくと、学生らしき人々のテニスサークルか何かの集まりのようだった。
後々旭ヶ丘のバス停まで歩いた際もテニス場が多かったことからテニスに力を入れてるのかな?
さて、いよいよ長かった山行も終わり温泉で汗を流す至極の一時が近づいてきた。
今年3月の西丹沢縦走の際に休館日で痛い目に遭ってるから当然事前に曜日は確認していた。
偶然にも予定の15時丁度に石割の湯に到着。
ところが、駐車場は伽藍堂。
直ぐ様暗雲が立ち込める。
入口に目をやると何やら不穏な看板が。

石割の湯の入口

なになに?良く見えないぞ?
更に近づくと・・・

当面休館のお知らせ・・・(^-^;#

看板を2度程読み返したが、現実だった。
やるせない思いを胸にただただ呆然と立ちつくす。
わざわざ今回のルートを設定したのは最後に気持ち良く風呂に入るためだったのに、時として現実は非情だ。
こんなことになるならやっぱり立ノ塚峠や二十曲峠で下山して紅富士の湯に行けば良かった・・・(泣)
仕方無く、近くのいつも寄るLAWSONで炭酸とパピコで暑さと疲れを癒した。
帰りは富士マウントホテルまで歩くか旭日丘バス停まで歩くか迷ったが、高速バスが満員の場合、かえってローカルバス使用時の金額が高くなってしまうので、旭日丘バス停まで歩くことにした。
予想以上に距離が長く感じ、やっとのことで旭日丘のバス停に16:13到着。
時刻表では暫く待たなければならなかったが、バスが遅れていたので幸運にも数分待っただけで乗車することが出来た。

旭日丘バス停

帰りは往路同様に御殿場➡国府津➡大船を経由して帰路に就いた。

温泉に入れなかったのは非情に残念だが、様々な動植物を観察出来て充実した山行だった。
日帰りにしては満足いく距離歩けたしね。