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テーマ:強制貯蓄に関する内容

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-4B

中小企業等において行われている退職積立金制度のうち、使用者以外の第三者たる商店会又はその連合会等が労働者の毎月受けるべき賃金の一部を積み立てたものと使用者の積み立てたものを財源として行っているものについては、労働者がその意思に反してもこのような退職積立金制度に加入せざるを得ない場合でも、労働基準法第18条の禁止する強制貯蓄には該当しない。

解答:誤り

 

-ポイント-

設問の場合、強制貯蓄に該当するので誤り。

 

前提

労働基準法では、「使用者が労働契約に附随して貯蓄の契約をさせること」を禁止しています。

したがって、意思に反した加入を強制する仕組みは、違法になります。

 

■問題の解き方

前段の「中小企業等において行われている退職積立金制度のうち、使用者以外の第三者たる商店会又はその連合会等が労働者の毎月受けるべき賃金の一部を積み立てたものと使用者の積み立てたものを財源として行っているものについては」で内容を理解するのに時間を使う必要はありません。

 

後半の2行が重要です。

「労働者がその意思に反してもこのような退職積立金制度に加入せざるを得ない場合でも、労働基準法第18条の禁止する強制貯蓄には該当しない。」

 

「このような…」は、前半の内容を受けた文言になります。

 

読みにくい問題になりますが、労働者の意思に反して、退職積立金制度に加入せざるを得ない場合は、強制貯蓄には該当するかどうかが論点になります。

 

 

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テーマ:絶対的明示事項(則5条)

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-4A

労働契約の期間に関する事項は、書面等により明示しなければならないが、期間の定めをしない場合においては期間の明示のしようがないので、この場合においては何ら明示しなくてもよい。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)前半の論点…正解

「労働契約の期間に関する事項は、書面等により明示しなければならない。」

 

(2)後半の論点…誤り

「期間の定めをしない場合においては、何ら明示しなくてもよい」

⇒「期間の定めがない場合は、その旨を明示しなければならない。」にすれば正解。

 

「期間の定めをしない場合」ということで、会社員の場合には、

「定めがないこと」そのものを明示する必要があります。

 

ため、誤りになります。

 

■絶対的明示事項(則5条)

(1)労働契約の期間に関する事項(注1)

(2)有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間又は有期労働契約の更新回数に上限の定めがある場合には当該上限を含む。)(注2)

(3)就業の場所及び従事すべき業務に関する事項

(就業の場所及び従事すべき業務の変更の範囲を含む。)

(4)始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項

(5)賃金(退職手当及び第5号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

(6)退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

 

(注1)期間の定めがあればその期間、機関の定めがなければその旨を明示する必要がある。(通達)

(注2)その契約期間内に無期転換申込権が発生することとなる有期労働契約の締結の場合は、次の事項も明示する。

・無期転換申込みに関する事項

(無期転換申込機会)及び当該申し込みに係る無期労働契約の内容である労働条件(無期転換後の労働条件)

 

■労働条件の明示(法15条)

1使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

 

2前項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

 

3前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

 

 

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テーマ:賃金に関する事例問題

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-3E

私有自動車を社用に提供する者に対し、社用に用いた場合のガソリン代は走行距離に応じて支給される旨が就業規則等に定められている場合、当該ガソリン代は、労働基準法第11条にいう「賃金」に当たる。

解答:誤り

 

-ポイント-

社用に用いた走行距離に応じて支給されるガソリン代は、実費弁償になり、賃金には該当しません。

実費弁償とは、実際にかかった費用を経費として処理することになります。

 

法11条の「賃金」の定義には、「労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」と記載されています。

従って、ガソリン代は、労働の対償ではなく、実費として処理されます。

 

■実費弁償の具体例

・出張旅費: 仕事で出張した際に発生する交通費や宿泊費。

・ガソリン代: 私有車を業務で使用した際の走行距離に応じた燃料費。

・通信費: 業務上必要な電話やインターネットの使用料金。

・事務用品費: 業務に必要な文房具や印刷費。

 

■賃金(法11条)

この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。

 

 

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テーマ:芸能タレントは労働者に該当するかどうか

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-3D

いわゆる芸能タレントは、「当人の提供する歌唱、演技等が基本的に他人によって代替できず、芸術性、人気等当人の個性が重要な要素となっている」「当人に対する報酬は、稼働時間に応じて定められるものではない」「リハーサル、出演時間等スケジュールの関係から時間が制約されることはあっても、プロダクション等との関係では時間的に拘束されることはない」「契約形態が雇用契約ではない」のいずれにも該当する場合には、労働基準法第9条の労働者には該当しない。

解答:正解

 

-ポイント-

(1)設問は、労働基準法第9条における「労働者」に該当するか否かを問う問題になります。

(2)下記の理由により、設問の場合は、労働者に該当しないということになります。

①芸能タレントの場合、他人による代替が基本的に不可能

 (個性や芸術性、人気といった「当人の特性」が重要視されている。)

②報酬が稼働時間ベースではない。

 (時給や労働時間ではなく、成果や契約に基づく報酬体系の場合。)

③スケジュール制約はあるが、時間的拘束はない。

(リハーサルや出演時間でスケジュールの制約を受けつつも、拘束はされていない関係)

④契約形態が雇用契約でない 

(独立した契約や業務委託など、雇用契約に該当しない。)

 

上記4つすべてに該当する場合は、「労働者」に該当しないと判断されます。(昭和63年通達)

従って、設問の場合は、正解です。

 

■定義(法9条)

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

 

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テーマ:公民権行使の保障と給与の関係

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-3C

労働基準法第7条に基づき「労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使」した場合の給与に関しては、有給であろうと無給であろうと当事者の自由に委ねられている。

解答:正解

-ポイント-

(1)労働基準法7条…公民権行使の保障

主旨

⇒労働者が労働時間中に選挙権や他の公民権を行使する場合や、公的職務を執行するために必要な時間を確保することを保証。

 

(2)使用者の義務

 原則…使用者は、労働者が請求した場合、権利行使や公務に必要な時間を拒んではならない。 

例外…行使の時刻変更などは妨げにならない範囲で可能。

 

(3)給与の扱い

公民権行使や公務執行に伴う時間が有給か無給かは、労使間の自由な合意に基づく。

 

■公民権行使の保障(法7条)

使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。

 

 

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テーマ:形式的な労働契約と事実上の労働関係

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-3B

労働基準法第5条は、使用者は、労働者の意思に反して労働を強制してはならない旨を定めているが、このときの使用者と労働者との労働関係は、必ずしも形式的な労働契約により成立していることを要求するものではなく、事実上の労働関係が存在していると認められる場合であれば足りる。

解答:正解

 

-ポイント-

■前半の論点…正解

使用者は労働者の意思に反して労働を強制することは禁止

 

■後半の論点…正解

必ずしも形式的な労働契約が必要ではなく、労働者と使用者の間に事実上の労働関係が認められる場合でも適用される。

 

■法律上の形式的とは

⇒外見や手続きの面で必要な条件や手続きが整っているかどうか。

 

■法律上の事実上とは

中身や実態に焦点を当てるので、形式的要件とは異なり、実際の内容が評価される。

 

■強制労働の禁止(法5条)

使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。

 

 

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テーマ:「女性であることを理由」とした賃金差別

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-3A

労働基準法第4条が禁止する「女性であることを理由」とした賃金についての差別には、社会通念として女性労働者が一般的に勤続年数が短いことを理由として女性労働者の賃金に差別をつけることが含まれるが、当該事業場において実際に女性労働者が平均的に勤続年数が短いことを理由として女性労働者の賃金に差別をつけることは含まれない。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)法4条の禁止内容

⇒女性であることを理由に賃金において差別をすることを禁止。

 

(2)女性であることを理由とは

・女性労働者が一般的又は平均的に能率が悪い

・勤続年数が短い

・主たる生計の維持者ではない

 

(3)女性であることを理由として女性労働者の賃金に差別をつけることが含まれる。

 

(4)2つの論点

前半の論点…正解

労働基準法第4条が禁止する「女性であることを理由」とした賃金についての差別には、社会通念として女性労働者が一般的に勤続年数が短いことを理由として女性労働者の賃金に差別をつけることが含まれる。

 

後半の論点…誤り

当該事業場において実際に女性労働者が平均的に勤続年数が短いことを理由として女性労働者の賃金に差別をつけることは含まれない。

⇒含まれる。

 

■男女同一賃金の原則(法4条)

使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。

 

 

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テーマ:1か月単位の変形労働時間制の上限

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-2E

1か月単位の変形労働時間制においては、1日の労働時間の限度は16時間、1週間の労働時間の限度は60時間の範囲内で各労働日の労働時間を定めなければならない。

解答:誤り

 

-ポイント-

(1)1か月単位の変形労働時間制では、「1日の労働時間の限度が16時間」「1週間の労働時間の限度が60時間」といった具体的な数字の規定はないために誤りです。

 

(2)1か月単位の変形労働時間制では、「1か月以内の一定の期間を平均して1週間の法定労働時間を超えない」範囲での定めが必要になります。

 

(3)具体的に上限に関する規定は、1年単位の変形労働時間制」で、

1日の労働時間限度…10時間

1週間の労働時間限度…52時間 等々の規定があります。

 

(4)対象期間が3か月を超える場合

上記の(3)に加え、下記のいずれの要件にも適合する必要があります。

①対象期間において、その労働時間が48時間を超える週が連続する場合の週数が3日以下であること

②対象期間をその初日から3か月ごとに区分した各期間(3か月未満の期間を生じたときは当該期間)において、その労働時間が48時間を超える週の初日の数が3日以下であること

 

 

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テーマ:1か月単位の変形労働時間制の届出関係

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-2D

1か月単位の変形労働時間制は、就業規則その他これに準ずるものによる定めだけでは足りず、例えば当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合と書面により協定し、かつ、当該協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることによって、採用することができる。

解答:誤り

 

-ポイント-

「労使協定」または「就業規則等」のどちらか一方の方法で設定することが可能なので誤りです。

 

■4つの変形労働時間制

(1)1か月単位の変形労働時間制

⇒就業規則又は就業規則等

(2)フレックスタイム制

⇒就業規則等+労使協定

(3)1年単位の変形労働時間制

⇒労使協定

(4)1週間単位の非定型的変形労働時間制

⇒労使協定

 

□法定労働時間(週44時間の特例)

(1)と(2)は、特例あり。

(3)と(4)は、週40時間(特例なし)

 

■覚え方

1か月単位の変形労働時間制は、1か月以内になるので、4週間、20日、

2週間等の変形期間の設定が可能。

つまり、業務の繁閑が短期になるので、仕組みとしては、「労使協定」又は「就業規則」のどちらでも構わない柔軟な手続きで可能な仕組み。

 

フレックスタイム制は、個々の労働者により、始業又は終業の期間が異なる等仕組みが細かくなるので、「労使協定」と「就業規則」が揃って初めて採用ができる。

 

「1年単位の変形労働時間制」と「1週間単位の非定型的変形労働時間制」は、労使協定で採用可能。

もっとも、新たに制度を作った場合は、就業規則に記載し、変更届の労働基準監督署長への提出が必要になります。

(実務的には、就業規則に「1年単位の変形労働時間制」と「1週間単位の非定型的変形労働時間制」の制度の内容をあらかじめ記載しておけば、届出が不要。

 

 

 

■1か月単位の変形労働時間制(法32条の2)

1 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、1箇月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が前条第1項の労働時間を超えない定めをしたときは、同条の規定にかかわらず、その定めにより、特定された週において同項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。

2 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。

 

 

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テーマ:1か月単位の変形労働時間制における時間外労働

 

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テーマ:1か月単位の変形労働時間制における時間外労働

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 R1-2C

1か月単位の変形労働時間制により所定労働時間が、1日6時間とされていた日の労働時間を当日の業務の都合により8時間まで延長したが、その同一週内の1日10時間とされていた日の労働を8時間に短縮した。この場合、1日6時間とされていた日に延長した2時間の労働は時間外労働にはならない。

解答:正解

 

-ポイント-

8時間を超えていないので、延長した2時間の労働は、時間外労働にはなりません。したがって正解になります。

 

(1)1か月単位の変形労働時間制の基準は、あらかじめ設定された所定労働時間になります。

所定労働時間を超えて労働した時間が法定労働時間内であれば、「法定外」には該当しません。

ただし、週や月全体の労働時間の総枠を超えた場合は時間外労働になります。

 

(2)設問の場合、 1日6時間⇒8時間に延長(追加2時間)し、同じ週内において、1日10時間⇒8時間に短縮(削減2時間)で調整。 

この場合、総労働時間の総枠を超えておらず、延長した2時間は時間外労働に該当しないことになります。

 

■1か月単位の変形労働時間制(法32条の2)

1 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、1箇月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が前条第1項の労働時間を超えない定めをしたときは、同条の規定にかかわらず、その定めにより、特定された週において同項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。

 

2 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。

 

 

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