先日、自分流球速計測法について書きましたが、その他いろいろと球速を知る方法があります。ここでひとつ紹介します。

 自分はバッティングセンターによく行くんですが、大概「ストラックアウト」とよばれるボールの的当てゲームのようなものがあります。一部の「ストラックアウト」ではスピードガンによる球速を自動計測してくれます。そこで球速を知るという方法です。自分もよくこの方法で球速をチェックしています。

 これによる計測法については、「誤差が大きいのではないか?」とか「実際の球速よりも速い数字が出るように設定されている」といった話をネット上で議論しているのを見たことがありますが、はたしてどうでしょうか?

 個人的には実際の球速との誤差は小さいと思っています。(ゲーセンにあるような「ストラックアウト」の球速表示はいい加減なものがあるので省きます。)

 誤差が小さい根拠としては、

1.近くに球速測定できる「ストラックアウト」が3件あるが、どこで測っても大体同じ数値がでる。

2.ビデオで「平均の速度」を計測した直後に「ストラックアウト」で計測すると、「平均の速度」×1.05に近い数字(初速)がでる。

3.スピードガンが球筋に対して正対する位置に設置されている。

 これらの理由から誤差は小さいと思っています。

自分もビデオでの計測を始める前は、ストラックアウトでの球速は、実際の球速よりもかなり速く計測されてるな~と思ってました。(たまに小学生でも110km/h近い人がいたので)

 しかし、以前にも書いたとおり、スピードガンだと初速を測ってるはずなので、投球後に球が失速して伸びてこなくても、結構速い数字がでたりします。その点をついてネット上で「実際の球速よりも速い数字が出るように設定されている」といった議論がされているのだと思います。決して「ストラックアウト」での球速測定はいい加減なものではないと思ってます。

 ただ個人的な目標は「平均の速度」を上げることです。「平均の速度」は物理学的に間違いない速度で一番あてにしている数値なので~これから自分の目標について書きます~



 

 

 先日、スピードガンによる計測誤差について触れましたが、今日は自分流の球速測定法を紹介します。(スピードガンについては、またヒマをみて書いていきます。)

 自分はピッチング練習中に必ず球速を測定しているのですが、このときに活用しているのが、以前投球フォームの確認のところで登場したビデオカメラです。どうやって測っているかというと、ピッチングしているところをスロー再生し、ボールをリリースしてからネットに届くまでの時間を割り出して、距離÷時間で速度を算出しています。

 距離は、18.44(m)  プレートからリリース地点までの水平距離(m)でだしてます。プレートからリリース地点までの水平距離は、踏み出した足のステップ幅と大体同じくらいになります。例えば、ステップ幅が1.4mくらいだと、ネットまでの距離は約17mになるというわけです。

 時間の方ですが、自分の持っているビデオカメラは1秒を30コマに分割しています。(1コマ=0.033秒)ですから、{ボールがネットに触れた瞬間の時間(コマ数) - ボールをリリースした瞬間の時間(コマ数)} ÷ 30 で時間(秒)がわかります。 (厳密には1コマをさらに半分にわけているので0.0167秒単位で正確に時間を計れます。)

  試しに計算してみましょう。例えばステップ幅1.3mでボールがネットに届くまでのコマ数が18コマだとします。このときの球速は、距離=18.44-1.3=17.14(m)となり、時間=18÷30=0.6(秒)となりますから、球速は 17.14÷0.6×3.6=102.84(km/h)となります。(注:秒速を時速に変換するために3.6をかけています。)

 このようにして、球速を測っています。距離、時間とも誤差が非常に小さいのでかなり正確に測れるのではないかと思ってます。

 ここで注意すべきなのが、この速度は瞬間の速度ではないという事です。スピードガンでは瞬間の速度を計測しますが、これは物理学でいうところの「平均の速度」といわれるものです。ですからスピードガンで正しく初速を計測した値よりも必ず遅い数値がでます。普通、球速とは初速を指すのが一般的なので、初速を知りたければ球種がストレートの場合、平均の速度」に1.05をかけてやればおよその初速が求まります。さっきの例だと初速は 102.84×1.05=約108(km/h)と推定できます。

 これらの細かい話はまた後日ということで、実は上記の球速は現時点の自分のストレートの最高球速です。偉そうなことを書いてるわりには遅い!では、また~



先日書いたスピードガンによる問題点二つです。


1.スピードガンは瞬間的な速度(しかも初速に近いところ)を計測しているので、バッターにとって「速く感じる」とか「伸びがある、キレがある」といった「球質」まではスピードガンの数字だけで判断できない。

 例として、いろいろな人の投げる同じ初速130km/hのストレート(直球)が幾つかあったとします。これら130km/hの球はバッターにとってすべて同じスピードに感じるでしょうか?答えは感じません。今回はピッチャーによる球の軌道やフォームの違い、リリースポイントの差などを考慮せずに話を進めますが、スピードに違いを感じる理由としては初速と終速の差の違いが考えられます。ストレートの場合、初速×0.9が終速度くらいになるといわれています。130km/hのストレートなら終速は約13km/h落ちて117km/hになります。(あくまで目安)この初速と終速の差はどこから生じるかというと、ストレートの場合は球の握り方(2シーム、4シームなど)と球のバックスピン量と球の回転方向(きれいなバックスピンがかかっているか、シュート回転してないかなど)などで決まると考えます。他に軟式球か硬式球によっても変わってきます。

 つまりバックスピン量が少なかったり、シュート回転してたりすると、バッターにとって初速の数字ほど球は速く感じないということになります。この傾向は変化球になると更に顕著で、初速と終速の差はさらに大きくなり、特にフォークボールなどの無回転系の球なら初速×0.8がおよその終速度になるといわれているので、ストレートの130km/hとフォークボールの130km/hはバッターにとっては全然違う球速に感じるわけです。

 このようにスピードガンの数値は球の速い遅いの大体の目安にはなりますが、バッターの感じる「体感速度」的なものとは若干外れるような気がします。


2.二つ目に、スピードガンの球へ照射するレーダーの入射角による計測誤差があります。

 スピードガンは、レーダーを球へ照射してその反射波を受信して球速を測る(ドップラー現象の応用)のですが、この入射角が大きいと実際の球速よりも遅く計測されるという現象がおきます(コサイン効果)。最も正確に計測できる位置というのは入射角がゼロに近くなるキャッチャーの真後ろくらいの位置(球を真正面に受ける位置)なんですが、試合中こんなところで審判のおっちゃんにスピードガンを構えてもらうのは無理なので、ほとんどの球場ではバックネット付近にスピードガンを設置しています。

 実は、この設置位置に問題があるのです。なるべく球を真正面から受けるような位置に近い所に設置されてはいるのですが、どうしても球筋に対して角度がついてしまいます。(大概、キャッチャー後ろの少し斜めの高い所に設置。キャッチャーや球審といった障害物があるため少し斜めにずらしている。)

 この斜めにずれた角度がボールの軌道に対してたとえば10度あったとしましょう。このとき、コサイン効果で実際の球速よりも約2%遅く計測されます。

 この誤差については話すときりがないので、また後日ということで、次回は自分流球速計測法について書きます。