[深雪荘日記]
●[連載第223回]
「我らの世代を看取る我らの世代の墓碑銘」
「長生き」
佐藤ブライアン勝彦●作品&文章

●最近買い集めてる、昔ジャケを描いた90年代のCD。

●先日選曲した桑原茂一さんの作品「Pirat radio」。
久しぶりに空いた時間があり、スタッフや友達と、お酒を飲む時間が嬉しい。
外は暖かいし、春は大好きな季節。
1年中、こんな気候の国があれば移住したいくらい。
周りには、かなり心配をかけてしまったけど、泌尿器科の検査も異常はありませんでした。
焦ったなあ……結果がわかるまで気が気じゃないし。
ネットで調べるもんじゃないね、悪い方にしか考えられなくなるから。
せめて80歳までタバコが吸えて、アルコールが飲めて、絵が描けたら幸せだ。
何年か前にケロッピーさんに「アーチストは長生きしたら勝ち」と言われたしな。

●5月11日発表発売の5th EP(6曲入りミニアルバム)『Heavy Serenade』のイメージ・フォト。

●イメージ・フィルムのジウ(21)の一コマ。愛称が「ミス・コリア」であるジウの可愛さは、ソリュンさえしのぎ、彼女に「ジウを見ると血中可愛さ濃度が上がる」といわしめる。

●で、最年長のリリー(24)は、とうとうセクシーを解禁しはじめた。身長こそメンバー内では低いが、そこは白人とのミックスなので、スタイルのバランスがとんでもなくいい。読書家の彼女は、今回も数曲に作詞で参加している。
■NMIXX「Crescendo」M/V

●先行(B面)シングル「Crescendo」のMV。
●相変わらず、加工されているとはいえヴォーカルで始まりヴォーカルで終わる、間奏も無し、ダンスブレイクも無し、つまり徹頭徹尾「歌もの」の楽曲である。インストはあくまで歌の装飾で、ころころバースごと変わるリズムさえ「踊らせる」ためというより歌のカラー・バリエーションだ。ミキシングも歌がずっと「近く、前に」設定されている。
●一聴、サビのパワーが目立つが、2回目によく聴くと、バースA(ジウ)B(リリー)C(ソリュン)が、ポップでメロディアスなんで感心した。特にCのソリュンは、狭い音階を見事に歌い、彼女独特の細かいビブラートが素晴らしい。
●全体にUK感のある2分45秒のプログレ・ポップ。傑作である。MVでは、彼女らが「呼吸器」と称する器具で、「なに」かを吸い空に浮かぶ、つまり「HIGH」になってるあたり、くどいがNMIXXの狙いはサイケ、KPOPによるサマーオブ・ラブなのであった。
4月23日(木)鬼子母神は雨。
■ネットが切れて2日目
昨日、ネットが切れた。
電話料金未払いのためである。
当然、YouTube、NETFLIXを観ることができなくなった。
メールもできず、検索も、X(NMIXX情報とファンの声)も読むことができない。
そもそも、このブログを日曜日(26日)にアップできないわけだし、その理由を知らせる手段もない。
(連載してくれている佐藤のかっちゃんにも)
しかし、まあ、これを待っていてくれるのはあなたくらいだ。
しようがないことと許してほしい。
(心配してくれてありがとう)
毎月末から頭に「最後通告」の振込用紙が送られてくるのだが、なぜかときに来なかったり、ここんとこは時期がずれて来るようになった。
今月は[ガス&電気料金(東京ガス)]のそれも届いていなかった。
「年度替わりのせいかな? このまま月末まで来ないでほしいなあ」
我ながら不思議だが、今月はもうケイタイ代を支払う金がない。
(ケイタイ代はネット料金を含み、たいがい1万1千円。電話やメールなんてしていないのに高すぎないか?)
私のような「民衆のヒモ(生活保護受給者)」は、なかなか声高に言えないが、やはり、じりじりと物価が上がっているのだろう。
実は、昨日の午前中、担当Tに面倒をかけて、なんとか[ガス&電気料金]だけ払うことができた。
(1万5千円ほど)
金を借りたのではなく、近所に住む彼のケイタイを借りたのだ。
説明が煩雑なのではしょるが、請求金のQRコードを彼のケイタイで読み取ってもらい、彼といっしょにフャミマへ行って、ケイタイ画面のバーコードから振り込むことができたのである。
(午前中はネットが繋がっており彼をPCメールで叩き起したのだ。それまでケイタイが止まっているのを知らなかった。ネットが切れたのは午後遅くだった)
現在、手もとの金は6,000円。
(さっき煙草と牛乳を買った残り)
明日から29日までが6日間。
つまり、1日1,000円だ。
入院前(ざっと6年前)のブログを読めば知れるが、当時の私にとって、1日1,000円なら十二分すぎる金額である。
確か当時、煙草の「わかば」が300円前後だったような。
(検索したいが今はかなわない)
しかし、現在「ハイライト」は520円。
(わかばも同じだったような)
当時も今も、私の生活費は煙草代を中心に回る。
思い返せば、上京して42年、その間、26歳から41歳までの会社員時代15年間をのぞいて、それはずっと中心をしめてきたのだった。
「なら、まず真っ先に煙草をやめろよ」
「いいなあ、足し算引き算がお上手で」
シャブ中やジャンキーへ「覚醒剤やヘロインを止めろ」と言える知性が私にはない。
(シンナー少年には言えるが)
つくづく思う。
「ああ、教師になれないのは当然として、親としても失格だよな」
ま、子どもはいないけど。
ま、妻も彼女もいないけど。
ほら、いろいろと失格だから。
さて、電話はいいが、YouTubeを観られないのは辛い。
目覚めている間は、ずっと流しっぱなしなのだから。
それも、2つのモニターで別々の番組を流しているのだ。
それを横目に、Xを読んだり、書きものをしたり、本を読んでいるのである。
それができないとなると、さっそく、ぼんやりとした「不安感」を覚えた。
「ほう、これが、若人がスマホを失くしたときに覚えるやつか」
ま、私にとっても、ネットは「社会の窓」であるからな。
ただし、テレビの地上波は観ることができる。
去年、担当Tからモニターを貰い、テレビも観られるようにしてもらったのだ。
なんで、今も、観たくもないテレビをつけっぱなしにしている。
もともと「ながら」な男だが、YouTubeを観るようになって、それがかなり進行してしまった。
くどいが、電話はいい。
電話をかけるなんて、年に5度もないからだ。
なんて、思っていたところに、ケイタイが振動した。
こっちからはかけられないが、あっちからは電話もショートメールも届くのだ。
登録していない番号だったが、かまわず出た。
(ケイタイを失くし全ての登録番号が吹っ飛んだのが4年ほど前)
声を聴くなり誰かわかった。
デザイナーの「みやにい(宮崎の兄/同い年)」である。
7,8年ぶりか?
珍しく酔った声ではない。
先夜、ヒロシ(コアマガジン同僚)と呑んでいたとき、「仲野茂バンド」の京都ライブに、ピスケンも誘ってみようと思ったのだそうだ。
「もちろん、金はおれが払うからさ」という。
「ん? なんで京都? あ、仲間と京都観光したいのか」
「いや、東京(のライブを)さがしたけど、なかったからさあ」
よくわからんが、相変わらずの宮にい(兄弟で会社にいたため)である。
ありがたいが、即決、断った。
ヒロシと宮にいと京都で呑み、「仲野茂バンド(マネージャーは友人の田原)」ライブを観るなんて、そりゃ夢みたいなもんだが、やはりそれは夢だ。
阿佐ヶ谷や新宿を往復するだけで体調を崩す可能性があるのに、京都往復なんて論外である。
(彼らと京都にいて酒を呑まないなんてありえない)
何より、彼らに気を使わせるし、迷惑をかけるだろう。
とはいえ、宮にいとヒロシの気持ちは嬉しい。
「それじゃあ、こんど、ピスケンの部屋にヒロシと遊びにいっていいか?」
「おお、来てくれ、それだったら呑めるからさ」
もう昔のように、彼らと思う存分、たらふく酒を呑めないんだなと思うと、淋しかった。
しかしちょうど、詩の書き直しをしていて、
「淋しいことは恐いことじゃないし、淋しいことは過ちじゃない」
と、書いたばかりだった。
そう、淋しさは嫌いじゃない。
みやにいへ、ケイタイが切れていることは言わなかった。
切れているときに限って、電話をかけてくるのが彼らしい。
みやにいには、ボスY(みやにいは彼の師匠)同様、『BURST』その他でのデザイン料「未払い金」が、ざっと100万円以上ある。
来世でも返せそうにない。
[夕食]
●ハンバーグ(つけあわせはピーマン炒め)
●生卵
●梅干し&べったら漬け
●なめこ汁(豆腐、さつま揚げ、ネギ)
●ごはん
●煎茶
●板チョコ少量
580グラムの豚挽き肉が、500円と格安だったので買っておいた。
「ハンバーグの素」と一緒に。
290グラムのハンバーグを2枚(弱火でじっくり)焼き、1つはソース(※)ごとラップして冷蔵庫へ。
(※)焼いたあとの肉汁へバターと赤ワイン、ウスターソースとケチャップを足して煮詰めたもの。
やはりテレビは面白くない。
そりゃ、そうだ。
84年に上京してからこっち、ニュースとスポーツ観戦か、そのときどきに好んでいた数番組をのぞき、まともにテレビを観たことがない。
いまの若者はテレビを観ないというが、それはYouTubeがなかった頃から、我ら世代から、90年代からなのだと思う。
思い切ってテレビを消した。
すると「人声」が消え、部屋が途端に淋しくなった。
「いやいや、それは気が弱くなってるだけだ」
グッと我慢し、読書に集中する。
ほう、やはり「ながら」じゃないと、文章がよく頭に入ってきて楽しい。
「あたりまえだ」
が、長いこと忘れていた感覚だった。
以前に買い、ほっぽらかしていたトム・ジョーンズ短編集『拳闘士の休息』を読む。
面白い。
が、どれも途中からぽつぽつと思いだした。
結局、すべてに眼を通していたのだ。
けれど、みな初めて読むように新鮮である。
やはり「ながら」読みはダメだな。
岩手県大槌町の山火事がつづいている。
近辺の住民は避難所へ入ったとのこと。
今日初めて「樹冠火」という言葉を知った。
[今週の曽根のお勧め作品/白石晃士監督『白石晃士の決して送ってこないでください』2023年]


●現在YouTubeで無料公開中。
●白石監督自らがナビゲーションする、ヒトコワなオカルト・モキュメンタリー作品。レイプとDV表現に弱い方(私も含め)要注意。
●主要2人の男が、YouTubeでよく観ている人物なのに、それでも嫌な怖さを感じた。また、他の3人の女たちも、めちゃくちゃリアル。
●最初、ヒロインが「ごめんなさい」を連発し、そのルックスもあいまって、そういうプレイをしているカップルなのかなと、その手のAV作品を思い出したが、実はそこがテーマに直結していて少々驚いた。
●途中に挟まれるビデオ映像の10分の長回しが見事。性暴力表現は数あれど、この表現はけっこうありそでないような気がする。タケシ映画に通じる女への暴力表現だ。
●大きなスクリーンよりも、テレビやPCの画面、なんならスマホで観たほうが怖い映像だ。黄金週間に、積極的に嫌な気分になりたいかた必見。なんならカップルで。
4月25日(土)鬼子母神は薄曇り。
AM2時、洗濯機を回す。
明日は雨が降らないとテレビニュースでいっていたので、外へ干す。
クスリも効かず、ようやく眠ったのは朝の8時過ぎだった。
■ネットが切れて4日目
夕方に起きた。
まるで高校のときみたいだ。
(寝ないで学校へ行き、朝弁を食べて放課後まで机で熟睡する毎日)
終日、読書と詩の書き直し。
テレビはニュースを見たきり消しっぱなし。
1日がとんでもなく長い。
どれだけYouTubeで、1日中「薄ぼんやり」していたのか知れた。
とはいえ、やはりYouTubeを観られないのは辛い。
それに、検索ができないのも辛い。
読書や詩の書き直しの際に、ちょいと確認したくともできないからだ。
それに、部屋が静かすぎ、寒々と感じる。
「うう、このさい、担当TかボスYに頭を下げて、金を借りようか」
なんて、不埒な思いが頭をかすめる。
阿保か。
それを、どう連絡するのだ。
それに金を借りるのは御法度だ。
私の場合、金は「もらう」ものではないか。
それこそが、ここ10数年で磨いた、生きる術であるのだから。
もう3カ月もすれば62歳だ。
老害じゃなく、老獪であらねばならない。
「禁煙は、3日目4日目がいちばんきついっていうしな」
と、うそぶき、読書し、詩の書き直しをする。
(29日までの肉と野菜を買いにスーパーを往復もし、便所掃除もした。が、干し物はまだとりこんでいない)
[夕食]
●赤魚の粕漬け焼き
●おかかと海苔もみ丼
●カブ&大根&キュウリの糠漬け
●おとついのなめこ汁
●煎茶
●みかん
大槌町の山火事は今日もおさまらず。
「311」で大槌町は、1千人以上を失くした。
翌日から、当時自衛官退官前の弟ジュンは大槌町へ入った。
60日目、写真家のシギー吉田の運転する「オープンカー」で、私は大槌町へ入った。
私たちが最初に入った震災地が大槌町だった。
ジュンのいる部隊と共に、大槌町の避難所を巡った。
ゆえに、見知った避難場所がテレビに映ると、なんとも複雑な気分となる。
あれから、もう15年か。
4月27日(月)鬼子母神は雨。
昼から晴れるとニュースで聞いていたが、昨日につづき、夕方になっても雨が降っている。
肌寒し。
■ネットが切れて6日目
YouTubeやNETFLIXを観られないことは、読書で、どうにか我慢できるようになった。
しかし、NMIXXの新曲映像を観ることができないのは、どうにも辛い。
そりゃ、そうだ。
この4年以上、NMIXXの映像を観ない日など、1日たりともなかったのだから。
まさに「推し」は麻薬である。
それこそが、オタクのいう「救い」の正体だ。
とはいえ、私の場合、煙草とオピオイド(合成麻薬)鎮痛薬の2つと、NMIXXを天秤にかけたら、煙草とオピオイドの「禁断症状」のほうが辛い。
阿片、モルヒネ、ヘロイン、フェンタニル(オピオイド)常用者、つまりジャンキーが、それらを止めるなんて、もはや「神業」だ。
特にフェンタニルを止めるなんて、よっぽど「人間ができてる」のだろう。
(確かアルパチーノ主演で、モルヒネかフェンタニル中毒の男が、クスリ欲しさに自ら指を切断した映画があったな。結局は止めるんだが)
検索できないことが、ひどく辛いことも知れた。
読書をしていて、不思議なことや、関連して知りたくなったこと、何より詩のアイデアが浮かび、それについて確認したくとも、すぐに検索できないのは、ストレスが半端ない。
それほど検索機能に依存していたのか。
20年前、PCなんて触ったこともなかった編集者時代はわかるとして、10年前だって、それほど検索機能に頼っていなかったはずだ。
先日ニュースで、今年の「星新一賞」のノミネート作品の多くが、AI作品だと知って驚いた。
いや、AI作品が悪いとは思っちゃいない。
(面白さのレベルが高けりゃかまわない)
ただ、賞の審査委員会(?)が、それを許した姿勢に驚いたのだ。
さすが、星新一賞の委員会、そのクレバーさは快挙である。
星新一の盟友である筒井康隆は、初期PC(ワープロ?)が生み出す出鱈目な文章を面白がって作品化したこともあったな。
詩こそ、AIと相性が良いと思う。
私の書き直しに悩んでいる作品をAIにぶっこみ、その位置の候補熟語、センテンス、連を上げてもらえば、けっこういいフレーズができるだろう。
(そのAI作業ができないのでやったことはない)
バロウズらの「カットアップ」手法なんて、AIの仕事にぴったりじゃないか。
ま、人が「運」で切り張りしたものと、AIの「二進法」で切り張りしたものが、同じ「作業」とみなせるかどうか。
ま、みなせなくともいいんだけどさ。
くどいが、作品としての「質」さえ高けりゃなんでもいい。
既存作家の文体・文章をまねるパスティーシュなんて、古今東西やられてきたことだ。
声帯模写ならぬ文体・文章模写。
特に詩のまね、パロディー作品は多い。
芭蕉のパロディーなんてポピュラーだし、嵐山光三郎や丸谷才一の戦後詩人(例えば田村隆一や谷川俊太郎など)のパロディー作品は有名だ。
60年代に、私の師匠である吉行淳之介は、2つの予言をしていた。
1「作家はまた戦前のように、まったく食えなくなり、部屋も貸してくれない社会的地位にまで落ちるだろう」
2「――じゃない作品は、今後コンピュータが書くだろう」
肝心の「――じゃない」を憶えていない。
ま、そこに入る意見は、ひとそれぞれの美意識しだいだろう。
ただし、人が書いたものと、AIが書いたものが「違う」のは間違いない。
あたりまえだが、AIは生物じゃないし、決して人間にはなれない。
無論、その作品の「質」の高さについては別の話だ。
戦後、作家の地位は「向上」したといわれた。
「作家さまは偉い」なんて幻想が世間に広まった。
(マスコミ・バブルが1番の理由だ)
それを大正末年(昭和元年)生まれの、戦前に書き始めた吉行は揶揄したのだ。
(マスコミに人一倍乗った自らをも揶揄した――吉行は雑誌編集者でもあった)
「戦前は、下宿に作家志望者が入ってきたら、家主は娘をかくしたもんだ」
そりゃそうだ。
当時の作家は、ロックスターみたいなもんだったのだから。
(それだけ、若者の「表現」手段が少なかったのだ)
他の仕事同様、作家のなかにも「偉い」やつはいる。
ただ、世間が思う偉さじゃないだけだ。
作家の思考方法は、犯罪者と同様か、すれすれである。
ポップ・ミュージックや映画の世界じゃ当たり前の、コンピュータを使った制作方法は、活字の世界でも、これからどんどん進んでゆくだろう。
作家なんて「顔出し」しなくてもいいのだし(Adoよりも先に、わざわざ「覆面作家」と名乗る手法もあったけど)、AIと作家は相性がいい。
しかし、結局ひとが書いたものの方が高く評価されるだろう。
アイドルが、整形より生まれつきの方が高く評価されるように。
ひとはひとの才能に憧れ、惚れるのだから。
人間作家とAI作家の違いは簡単だ。
人間はいわれなくとも勝手に書くし、禁止されても書いてしまう。
「勝手につくる」、というところが、人間とAIの違いだ。
「つくれ」といわなきゃAIはつくらないし、禁止されればつくらない。
「――じゃない」に入ることは、
「やむにやまれぬ気持ち」のない作品、ずばり言えば個人の「意思」のない作品なのではないかな。
[夕食]
●親子丼(ネギ、ピーマン)に紅ショウガを盛って
●大根とキュウリの糠漬け
●煎茶
親子丼は、玉ねぎと三つ葉が買えなかったので(金が足りず)、代わりにネギとピーマンを使ったのだが、けっこう旨かった。
フライパンでつくり、半分は明日に。
大槌町にも雨が降ったようだが、いぜん「鎮圧」のめどはたっていない。
「311」では海水に町もひとも流されたが、こんどは山火事を消化するために海水がつかわれる
80年代に井上ひさしの小説『吉里吉里人』で、全国的に有名となった町のその後は多難続きだ。
と、書いた途端、シギー吉田より電話がある。
(ほら、あっちからは電話もショートメールも届くから)
毎週の日曜日ブログがアップされないので、倒れてるんじゃないかと、電話をくれたのだ。
大槌町のニュースを見るたび、見知った場所が映り、複雑な気分がするというと、シギーも同じだという。
そのあと話の流れから、私の頭にあるスプラッター・ホラーのAI映像化を、シギーと一緒にやることを決めた。
おお、生きる楽しみが増えた。
金がはいったら、さっそく絵コンテを描く小型のスケッチブックを買おう。
4月28日(火)鬼子母神は晴れ。
■ネットが切れて7日目
眠れない。
もともと、今年になって、眠りがつづかなくなっていたが、ネットが切れてから、特にここ数日、2時間も睡眠がつづかないし、そのあとまったく眠れない。
そもそも、眠る気になれないのだ。
ということで、昨夜から眠れぬまま、午前9時に、近所に一カ所だけある「電話ボックス」まで歩く。
しかし、小銭入れを開いたら、なんと肝心の10円玉がない。
眼の前が「100円ローソン」のため、そこで牛乳を買い、おつりを貰おうと、中へ入った。
牛乳パックをもって、レジにいくと、おお、久しぶりに兵庫くんが立っているではないか。
(七曲り荘の隣人漫画家。ずっとそこでバイトしているのだ)
じゃあ、これ使えるかな?
伊藤博文の肖像時代の千円札を1枚もっていたのだが、以前、コンビニで断られていたのである。
兵庫くんは気軽に受け取ってくれた。
兵庫くんも近くに住んでおり、たまに道でばったり会うのだが、そのたびに、どちらかが急いでおり、立ち話もできなかった。
「酒は呑んでいないんですか?」と訊かれたので、呑めないなあというと、「淋しいですねえ」と残念そうであった。
相変わらず顔は若いが、頭は若白髪が増えていた。
おつりを貰い、また店の前の電話ボックスへ入り、生活保護の担当ケースワーカーへ電話をかける。
先日、不動産屋から封筒が届き、アパートの更新の知らせがあった。
(前の七曲り荘では「更新」がなかった)
その件で、30日の午後4時前後に「そちらへ相談にうかがう」と約束をとった。
その日の午後3時は、池袋駅のクリニックで男性ホルモン注射を受けることになっている。
役所も駅の近くだ。
電話料金の払いは、クリニックの前に行こうか。
ソフトバンクの店舗も、やはり歩いてすぐの場所にある。
夜になって、佐藤ブライアン勝彦より電話がある。
もちろん、心配してくれて電話をくれたのだ。
この頃休載や数日原稿が遅れることがつづいていたが(※)、思った通り、今回に限って、日曜日にちゃんと原稿を送ってくれたとのこと。
※かっちゃんに原稿の催促はいっさいしない。ほら、おれと違って忙しいのだし、そもそも彼の「連載」は、おれの勝手なお願いなのだし。
30日にネットがつながったら、ひとまずそのことだけアップし、この原稿とかっちゃんの原稿は、次の日曜日5月3日にアップすることを告げた。
[夕食]
●チャーハン(煮豚角切り、ネギ、ピーマン、にんにく)に紅ショウガを盛って
●大根とカブとキュウリの糠漬け
●レトルトのコンソメスープ(大家さんからの頂きもの)
●ミルクティー
●チョコクッキー数枚
深夜、NHKで「戦争を知らない子供たち」を流していた。
たぶん、初めて、サビ以外の歌詞をまともに聞いた。
まさに、噴飯ものの「やわな」歌である。
これが「反戦歌」なら、次に流れた「圭子の夢は夜ひらく」はハードコア・パンクだ。
それもクラスト系ね。
そりゃ、PANTAが「戦争しか知らない子供たち」を歌うわけだ。
(頭脳警察ファースト)
その番組は、オイルショックから始まり、70年代の出来事を紹介するもので、そのときどきのニュース映像に流行り歌を流すという構成だった。
オイルショック時の東北の小学生は、テレビで「トイレットペーパーの買占め」を見て、思ったものだ。
「おれは絶対に、こんなダサいことはしまい」
そう生きてきたらば、このザマである。
4月29日(水)鬼子母神は曇り。
午後1時消灯。
午後8時起床。
ようやく7時間眠れた。
■ネットが切れて8日目
眠る前に、来月15日〆切りの連載詩の第1稿書いた。
昼過ぎにボスYより電話あり。
「前田さんが、返信がなくて心配してるよ」
理由をいうと、
「じゃあ、そう連絡しとく」
他にも、友人2人から「心配してる」とショートメールが入っていた。
ありがたい。
「独居死」しても、そう腐らず発見してくれるかもしれない。
[夜の朝食兼昼食]
●とろろ蕎麦(ミョウガ、ネギ、ショウガ、煮豚、海苔、胡麻油)
●煎茶
●チョコクッキー
冬場もずっと、冷たい稲庭うどんをすすってきたが、このごろは蕎麦が旨く感じてきた。
ただし、ネットが切れてからずっと、食欲がない。
眠れてないのだから当たり前か。
4月30日(木)鬼子母神は曇り。
■ネットが切れて9日目
昨夜から眠らず、午前10時、池袋駅へ着く。
結局、我慢できず、ソフトバンク・ショップへ電話料金を払いに向かったのだ。
しかし、10時なら開いていると踏んだショップは閉まっており、11時からだという。
「まさに大名商売だな」
しょうがないんで、ショップ前のコーヒー店で時間をつぶす。
「たまたま掴んできた文庫が、ホイットマンの詩集とは、かっこよすぎて涙が出るね」
11時5分、ショップへ入ると、すでに何人かの客がおり、30分は待つとのこと。
「料金を払うのに30分も待つのか」
あれ? 前もこんなことがあったな。
そうだ、駅の反対にもショップがあったはずだ。
が、そっちに行ったら、午後1時過ぎまで待ってもらうとのこと。
「バカな」
しようがない、また歩いて、もとのショップへ戻り、30分待つことにした。
で、金を(2か月分)払い終えたのが正午過ぎ。
また、歩いて部屋まで帰ってきた。
電話は12時半に復旧したが、ネットはなかなかつながらない。
結局、午後2時半になってもつながらず、また池袋駅前のクリニックへ向かった。
3週間ごとの男性ホルモン注射を受けにだ。
午後3時45分、足を伸ばし、生活福祉課のある役所へ向かう。
アパートの更新料の相談にである。
ケースワーカーとの面談は、意外と早く終わり(10分ほど)、部屋へ戻ったのが4時半だった。
さすがに、こんどこそネットはつながっていた。
1も2もなく、さっそくYouTubeで、NMIXXの先行曲(B面)MVを観聴きした。
満足した途端、どっと疲れがやってきた。
これで「ネットが切れた8日半」が終わった。
これでようやく眠れるだろう。
おやすみなさい。
ようやく、大槌町の山火事は鎮圧のめどが立ったようだ。
これで、ようやく住民もすこしは安眠できるだろう。
世間は黄金週間だな。
あなたにも楽しみと安眠があらんことを。
読んでくれてありがとう。
これからも、あなたへ向けた、この「盲目書簡」はつづく。
淋しさゆえに。
よい夢を。
[曽根の掌編収録アンソロジー文庫発売中]

■曽根の掌編「牛乳屋のおんちゃん」も収録されているアンソロジー文庫本『フッハッ!な純文 鴎外から棒一まで』河出文庫/1,210円
■鴎外、芥川、太宰、安吾、織田作之助、町田康、他全21編
[NMIXXつれづれ草]

●11日発売のミニアルバム『ヘヴィー・セレナーデ」のイメージ・フォト。

■NMIXX「Crescendo”」Stage Practice
●こんな曲でも踊るのである。もちろん歌いながら。最初のジウが歌い踊るカ所で、驚く前に笑ってしまった。
●NMIXXが狙っているのは、まずグラミー賞であり、ビートルズよりコンパクトなサイケデリック・ミュージックだ。インストに頼らない、プリンスのようにリズムの反復に頼らないサイケ。今回の先行曲「Crescendo」は、そのひとつの形である。
●リズムの反復によるトランス状態を採用せず、どころか踊らせるのを放棄したようなビート・チェンジの嵐は、ダンス音楽ではなくロック的アプローチなのだ。だからこそ、私のように、世界中の「ロックおじさん」がNMIXXという「アイドル」にはまったのである。
●ザ・フーの『トミー』や『四重人格』を3分に凝縮したロック・オペラ的ポップスへの野心。こんなとんでもない野心が生まれたかといえば、6人のメイン・ヴォーカリストを生かすためだろう。なぜサイケなのかといえば、プロデュース・チームの女性部長がジョン好きだからである。いや、そんな発言はしていないのだが、絶対にそうである。
●さて、11日PM6時に発表発売されるEP『Heavy Serenade』のタイトル曲は、果たしてどんな曲になるだろうか。先行曲とお違いは、もちろんよりサビがキャッチ―な歌メロだということだ。ソリュンは「Crescendo」よりも「Heavy Serenade」のほうが好きだという。つまり、いい意味で「売れ線」であるといことだ。
●前回シングルの「ブルー・ヴァレンタイン」は、半年経っても本国チャートで10位以内をキープしている。ベイシティ・ローラーズとザッパの両方に足を踏んだサイケ・ポップを聴かせてほしい。
[処女詩集販売中]

『火舌(かぜつ)詩集 Ⅰ ハードボイルド・ムーン』
著者:曽根 賢(PISSKEN)
ドローイング:佐藤ブライアン勝彦
判型A5/平綴じ/96ページ
部数:300部
税込み価格1320円
さて、販売方法だが、以下の2つの書店で、通信販売、また店頭発売します。
2書店のサイトを検索してもらって注文してください。
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キャンプ小説&エッセイのアンソロジー。トリに曽根 賢の短編「二つの心臓を持つ川の縁で」が掲載されています。


『点線面』5号(ポンプラボ)
曽根 賢の特集と、論評風の新作エッセイが載ってます。詳しいことはネットで検索してください。