曽根賢(Pissken)のBurst&Ballsコラム

曽根賢(Pissken)のBurst&Ballsコラム

元『BURST』、『BURST HIGH』編集長の曽根賢(Pissken)のコラム

 

[深雪荘日記]

 

●[連載第248回]

「我らの世代を看取る我らの世代の墓碑銘」

 

「」         

佐藤ブライアン勝彦●作品&文章

 

 

届き次第、

アップします。

 

 

 

 

■HIRO(湾岸の羊、カイキゲッショク)責任編集ムック『Street BURST』(コアマガジン発刊/2,500円)発売中。曽根は新作詩2篇を寄稿しています。

 

 

 

 

11月8日(日)鬼子母神は曇り。

 

日本では、ブルースとブルーズは、意味がはっきりと違う。

なんで、私はブルースとしか言わない。

ブルーズなんて恥ずかしくて口にできない。

 

(音楽誌で「ブルーズ」と表記し始めたのは90年代後半からだと記憶する。当時、私も『BURST』で1度使ったような?)

 

それとは別の意味で、私はレコードを「ヴァイナル」とはいわない。

昭和39年生まれが口にしちゃいけない外来語だ。

恥ずかしい前に、私が言ったら、ダサい。

 

いや、日々、反省しながら生きてるってことです。

「所作が悪いやつは、それこそ悪だ」と断言したのは山口瞳だった。

「ダサいは悪だ」と、つねづね私は思っている。

 

ま、私の生き方も人間性も「ダサい」のだが。

つまり悪人である。

「ダサいは呪いである」とも理解している。

 

なんで、

「呪いを解くには、欲望の土俵で血達磨になるしかない」

と、いま推敲している詩に書き足した。

 

が、さて、私には無理だろうな、もはや血達磨になる体力がないし。

土俵の引きこもりではあるけれど。

ひとり相撲は得意であるけれど。

性根が「芋を引く」男だし。

 

 

[朝食兼昼食]

●バナナ

●蒸篭(せいろ)で蒸かした、小ぶりのじゃがいも4つ

(塩胡椒、バター、アンチョビガーリック・ソース、タバスコ)

●温泉卵2つ(自家製)

●豆乳ヨーグルト(3割引き)グラス半分ほど

●熱いミルクティー

●板チョコ少量

 

※蒸篭はシギー吉田にもらったもの。

※以上の「病人老人食」をいっぺんに食べるのではなく、あいだをあけて食すのである(計1時間ほど)。

 

 

先日、包丁を買った。

4,000円のやつである。

ひとり暮らしになってこれまで、100円ショップで買ったものを使ってきた。

これだけ自炊しているのに、ずっと切れない包丁を使ってきたのである。

 

(むかしは、柳刃包丁、菜っきり包丁、出刃包丁の3種を、マメに研いで使っていた)

 

今回買った包丁は、ドラッグ・ストアで見つけた。

「よし、これを買おう」

と、決めたのが2年半前である。

つまり、手に入れるまで2年半かかったというわけだ。

 

別に、余裕ができたわけじゃない。

毎月、3週目からはかつかつだ。

まさに、今回は、清水の舞台から飛び降りたのである。

墜死したら、その死に顔は爆笑しているだろう。

 

「関孫六 匠創」(具印株式会社)

名前は仰々しい和風だが、実物は、洋包丁に近い。

長めの刃と、柄(え)が一体となっており、刃先がとがっている。

 

確実に、殺(や)れる。

築60年の、深雪壮を狙う、センスのとんがった泥棒は気をつけてほしい。

この「関孫六」を手にした途端、

「刺してみたいな、なるたけ、深く」

と、思ったゆえに。

 

 

[今週の曽根のお勧め作品/]

 

書き次第、

アップします。

(月曜日中)

 

 

 

先週金曜日(10月30日)の『Street BURST』発刊記念[BURST公開会議]のあとから、ひどく体調を崩した。

なんせ気圧と気温の寒暖差に、すこぶる弱いのだ。

自律神経失調症の百花繚乱、雨あられである。

 

で、今週水曜日から3連荘で病院通い。

金曜日の、やはり『Street BURST』発刊イベントも、前日に(HIROさんに)勘弁してもらった。

(あとで聞くと、嫌いなやつが出演していたので、お互いよかったよかった)

 

 

金曜日の病院帰り、万年布団の寝たきり暮らしを耐えるため、古書店『往来座』へ寄った。

■三田村鳶魚;著/柴田宵曲;編『侠客と角力』(ちくま学芸文庫)

 

1,300円のとこ、常のごとく1,000円にまけてもらった。

 

万年布団で「100円老眼鏡」をかけて文庫本を開く。

神経障害の全身刺痛は、会話したり読書することで、つまり何かに「集中」することで、痛みに「気がつかなく」なるのだ。

 

※以下、旧かな使いを読みやすく直し、改行もした。

 

「ここで思いだしますのは、明治の政党のはじまりの時分、私どもも自由党のトッタリ(たぶん捕手のこと)を務めたことがありますが、やはり牢に入った方が幅が利く。

言論文章で政治に反抗するだけでは、何だか食い足らないという風があった。飛んだ事がはやったものです。

そんな事をいうと、政党史を調べる先生たちに叱られるかも知れないが、たしかにそういう風がありました」

 

司馬遼太郎の『竜馬がゆく』の中で、才気煥発な合理主義者の若造へ、竜馬が説教する場面があった。

損することがあきらかでも、たまに男はからだを張らなきゃいけない。

その後の、言葉の重みが違うからだ――こんな内容だったと思う。

 

この気風は、日本だけじゃなく、古今東西不変なことわりだと思う。

雑誌編集者時代、編集長自ら「からだを張る」とは、私にとって大事な「命題」であった。

ゆえに、エロ本時代から「顔を出して本番男優」をすることが、私にとっては「絶対命令」であったのである。

 

(警官2人を殴って牢に入ったこと、5年間「土方」だったこと、5年間エロ本男優であったこと、その後の『BURST』時代にしょっちゅうボコボコにされたこと、それらのおかげで、けっこう肩で風を切れたもんだ)

 

と、まあ、エロ本時代をかっこつけたが、それはやはり「風」であって、9割方は正直「やりたい」であったな。

露悪趣味もかなりのもんだろう。

じゃなきゃ、全国4万人に、毎月、自分の「体液」まで晒さないもの。

 

 

おやすみなさい。

 

現在、世界人口の74%にあたる60億人が独裁国家に暮らしている。

かつて、地球の6分の1を占める国で、たったひとりの男が、一世代の男たちを(ほぼ)皆殺しにした。

現在、同国で、同じことが進行中だ。

 

敗戦後、日本はアメリカによって「民主主義」を決定された。

その後もずっと、日本はアメリカにならって「正しい」民主主義への道を邁進してきた。

が、ここで宗主国のていたらくだ。

民主主義の底がぬけたその姿に、アメリカの背を追ってきた62歳はぼんやりするばかり。

金、金、金の合理主義。

 

政党政治のポピュリズムは、ギリシアの時代からつづく、民主政治の「かかと」だ。

が、日本と世界の違いは、「一神教」徒の数と、その文化の深さであろう。

それに対し、日本には天皇という「機関」がおり、その文化の深さがある。

 

ただし、どっちもどっちなこともある。

「愛国」なんて、空っぽで異常な、ぼんくら権力者どもの、「全体主義(神)へのロード」スローガンでしかないってことだ。

それは明確な詐欺だ。

(そもそも国家とか社会秩序とかは本質的に悪だ)

 

あれ、なんか、寝る前になって、話がきな臭くなってしまった。

つい興奮した。

コートの裏地がひるがってしまった。

ダサい裏地。

芋を引く姿。

 

関孫六で切ろう。

消灯後のブルースは御法度だ。

悪夢用に、枕元に関孫六を置き。

 

あなたの夢も夜開く。

カラフルでワンダフルな。

よい夢を。

 

 

 

[曽根の掌編収録アンソロジー文庫発売中]

■曽根の掌編「牛乳屋のおんちゃん」も収録されているアンソロジー文庫本『フッハッ!な純文 鴎外から棒一まで』河出文庫/1,210円

■鴎外、芥川、太宰、安吾、織田作之助、町田康、他全21編

 

 

 

[NMIXXつれづれ草]

■11月7日、国立代々木競技場第一体育館にて、日本デビュー記念コンサートでの、アンコール衣装。8日も同体育館で公演する。

 

書き次第、

アップします。

(月曜日中)

 

 

 

[処女詩集販売中]

『火舌(かぜつ)詩集 Ⅰ ハードボイルド・ムーン』

著者:曽根 賢(PISSKEN)

ドローイング:佐藤ブライアン勝彦

 

判型A5/平綴じ/96ページ

部数:300部

税込み価格1320円

 

さて、販売方法だが、以下の2つの書店で、通信販売、また店頭発売します。

2書店のサイトを検索してもらって注文してください。

ネット注文できない私のようなひとは、誰かに頼んで注文しましょう。

 

※詩集には私のサインが入っています。

 

「タコシェ」

http://tacoche.comであれば要注意(ボーダーライン)、8.5pg/ml以(シングル小説もセカンド&サードも注文できます)

 

「模索舎」

http://www.mosakusha.com/

 

「阿佐ヶ谷ネオ書房」

※書店販売のみ

 

尚、くどいようだが、この処女詩集は、あくまで『火舌詩集』のⅠであって、今後あと2冊を発行します。

3冊合わせて『火舌詩集』となるので、ぜひコンプリートしましょう。

※「火舌」とは中国語で、火事の際、窓から吹き出し、壁を舐める炎をいう。

 

[サード&セカンド・シングル通販中]

●A面「PISS(INTO)MY HEROES」
●B面「七曲荘二〇三号室」

 

●セカンドシングルのジャケット。被写体は細菌学者の志賀潔。撮影は土門拳。

 (ファーストは売り切れ)

●1,600円(発送代込み)

 

●アドレス:pissken420@gmail.com

――以上へいったん、欲しい旨のメールをください。

(ファーストは売り切れ)
 

『キャンプ日和』(河出書房新社)

キャンプ小説&エッセイのアンソロジー。トリに曽根 賢の短編「二つの心臓を持つ川の縁で」が掲載されています。

 

『点線面』5号(ポンプラボ)

曽根 賢の特集と、論評風の新作エッセイが載ってます。詳しいことはネットで検索してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[深雪荘日記]

 

●[連載第247回]

「我らの世代を看取る我らの世代の墓碑銘」

 

「」         

佐藤ブライアン勝彦●作品&文章

 

 

届き次第、

アップします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■11月5日渋谷「GUILTY」にて17時30分より。チケット:3,000円+1ドリンク。詳しいゲストメンバー等は、検索してみてちょうだい。

 

■ムック『Street BURST』(コアマガジン発刊)、定価2,500円(税込)発売中。曽根は2ページに新作詩を2篇寄稿してます。

 

 

 

 

10月30日(金)鬼子母神は晴れ。

 

午後8時より、渋谷の古書店「フライング・ブックス」にて、ムック『street BURST』発刊記念トーク・ライブ(BURST公開会議)が始まった。

座談会のメインはもちろん編集長のHIRO(湾岸の羊、カイキゲッショク)、他、身体改造プロフェッサーのケロッピー前田、死体写真家の釣崎清隆、セルフポートレート写真家ツージー、そして私である。

 

始まってすぐ、ハロウィンメイクをしたHIROさんの(まだ小さな)娘と息子が、にこにこ笑顔で客席のいちばん奥に現れた。

次いで一緒に、キャップをまぶかにかぶり、マスクをした女性が子供たちのそばに座った。

 

眼さえよく見えなかったが、間違いない。

HIROさんの奥さんだ。

つまり歌手のAIさんである。

で、それからHIROさんとの「やばめの話」を思いついても口を塞いだ。

そもそも、体調は最悪だった。

 

●HIROさんをナビゲーターに、一緒に六本木の夜を特集した号の表紙。六本木早朝、オレが撮影。

 

●右の前田くんが持っているのも表紙はHIROさん。撮影は井上一真、オレの兄貴分。オレを見舞いにきたあと、自分が先に死んじまった。合掌。

 

●右からケロッピー前田プロフェッサー、オレ、メイク顔のHIRO、釣崎清隆、ツージー。終演後の写真で、見事にオレの顔は死んでいる。

 

 

どうにか無事終わり、もう辛くて辛くて、すぐに、みなへあやまって店を出た。

外に奥さんが子供たちとおり、腰低く、丁重に感謝を伝えられた。

恐縮する。

奥さんに会うたび、「夫を立てる昭和の妻」という感をおぼえる。

 

あとで聞くと、今回コアマガジン側の編集者として働いた、担当Tに対しても同じだったという。

「大変だったけど、これでむくわれたような気分ですよ」

奥さんの態度は、常にこの調子である。

 

 

雑司ヶ谷へ着くと、弁当屋へ入った。

今日は何も食べていないのだ。

30%引きの弁当やおにぎり、そして小さなパック詰めのおかずを、片っ端から籠に入れた。

ビニール袋2つ分、3日分だ。

 

おにぎり2つを、オクラの胡麻和えとお茶で食べた。

薬を飲み、灯りを消す。

たちまち眠った。

 

 

[今週の曽根のお勧め作品/末永賢監督『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』2020年]

■現在YouTubeで無料公開中。

 

●なんと、このドキュメンタリーが無料でアップされていた。シギー(オフィシャル・カメラマン)や、田原(マネージャー)からも聞いていない。私のアルゴリズムから、たぶんアップされた途端に、サムネが眼についたはずだ。無論すぐに観た(当時観ている)。

 

●これを観れば、頭脳警察のPANTAが、日本ロック界の「ミュージシャンズ・ミュージシャン」であることを知るだろう。また、頭脳警察が日本初のハードコアパンク・バンドであり、パンク少年の私が、一聴はまったのも理解してもらえるんじゃなかろうか。もう、名前からカッコいいもんな。

 

●ロシアによるクリミア併合(2014年)後、日本外務省から渡航中止勧告が出ていたなか、一水会の木村三浩氏の働きかけで、2018年夏、PANTAは現地を訪れ、ギター1本で「七月のムスターファ」を歌った。その姿がおさめられている。

 

●たぶん元ウクライナ人のおばちゃんが、日本語で歌われた「サダム・フセインの14歳の孫が、ひとりでアメリカの空挺部隊200人を相手に1時間撃ちまくり、結局死んでいった姿」に感動したと話している。これぞ「矛盾の谷」の村祭り風景であるな。そもそも右(三浩――サンコウさん/私もお世話になった)と、左のロッカーが旅してるんだしね。

 

●とはいえ、PANTAには右も左もなかった。イデオロギーとは無関係であり、あくまでPANTAは人道主義と反権力のロッカーであった。このドキュメンタリーのPANTAはもう晩年に近い姿だが、ぜひ、このドキュメンタリーから「ブラッド・ブラッド・ブラッド」の映像へ飛び、全盛期の姿を観てほしい。

 

 

■頭脳警察 「ブラッド・ブラッド・ブラッド」

 

 

 

 

11月1日(日)鬼子母神は晴れ。

 

昨日から、完全寝たきりである。

弁当屋で「30%引き」を買い込んでおいて正解であった。

食欲はないが、むりやり薬を飲むようにして口に入れた。

 

 

さて、『street BURST』発刊に私なりの「花」を贈ろう。

先日、「ほぼ」完成させた、次回詩集『Metasequoia(メタセコイア)』用の詩だ。

なぜ、「ほぼ」なのかは、詩のあとに語ろう。

 

何回でも書くが、私の詩は、酒の肴、茶の菓子であるからにして、酒を呑みながら、お茶を飲みながら、読んでもらえると嬉しい。

さて、これが「花」であることを願う。

 

 

[METASEQUOIA用詩(2026.10.28)]

 

 

 

地獄変詩集

 

 

すべての女が女優なら

すべての男は政治家である。

すべての女が豚ならば

すべての男は詩人なのだ。

 

夕暮れの群衆から、少女の声があがった。

「すべての男が詩人なら

豚は喜んで、焚書の炎へ飛びこむでしょう」   

 

見よ、火の粉舞う紅蓮の広場を

真っ先に飛びこむ、初恋の少女を

世の詩集はことごとく薪となり

火柱が絶叫をあげ、地獄変が幕をあける。

 

火の舌がスカートを舐めあげ 

冷たい尻の薄皮を剥いでは舌なめずりする。

固い乳房が炸裂し、転調を繰り返す呪詛が雨雲を呼ぶ。

百舌の舌のような十四歳のクリトリスは、火達磨の聖母像にも似て

男たちを糾弾し、ことさらに火炙りの舞踏会を鼓舞する。

 

少女の後を追って、サラダ油をかぶった母親が炎へ飛びこみ

次いで、挙式を明日にひかえた姉が、昔気質の祖母が、出戻りの叔母が

果てはぬいぐるみを抱いた妹を追って、雌猫が炎へ飛びこんでゆく。

腎臓を、レバーを、胃袋を、卵巣を、自らのあばらでグリルし

背骨が卒塔婆となっては折り重なる。

広場の女たちは地獄変のソーダファウンテンへ殺到し

焼け残った何千という薔薇色の心臓が、限界集落の教会へ叩き売られる。

 

その姿を粛々とノートに写すのは

エロスの議会の円卓に座る、シフィルスの顧客たち

コカインで若い神のように眼の澄んだ悪童ヴァルターは

乙女の火膨れた舌が打つ、古典暗号を書き留める。

その青白いうなじを舐めまわすヴェルレーヌの赤い眼よ

彼の魂には阿片の火傷と、自分が撃った恋人の銃創が未だに膿んでいる。

地獄の季節を撃ったリボルバーは、過日クリスティーズに出品され

四三万四五〇〇ユーロで落札された。

 

ところで、シェークスピア戯曲にアジア人は登場しない。

昔むかし詩人は、妻に首を吊られた男二人に挟まれ

ゴールデン街のカウンターで呑んだことがあった。

「オセロなら黒にめくられてるな」と、詩人の同僚は苦笑した。

 

劇中のオセロは、部下にたぶらかされ、妻の不貞を疑い、嫉妬から絞殺

真相を知ったとたん自殺するという、とんでもない大馬鹿野郎だ。

しかしそれも、彼が黒人のムスリムゆえ、という差別構造をもった戯曲なのだ。

誰もが人生の舞台俳優だというけれど、誰もが人生に白黒をつけられはしない。

そもそも詩人もあなたもイエローなのだし、戯曲家のめくる指を払いのけ

「めくるめく矛盾の舞台こそ役者冥利だ」と、わが身の境遇に尻をまくれ

窓の外は戦場でも、南スーダンでも、コンゴ東部でもないのだから。

 

ロシアとウクライナの力士たちが、世間の真空の土俵で四股を踏み

運命の秩序をゆすぶっては、喝采の血しぶきを巨体に浴びる。

血をたぎらせる術なき快適さは、男を孤立させ、理屈の土俵に囲いこむ。

見よ、夜空に浮かんだ雲の土俵で、歳月たちが地団太を踏んでいる。

「ダサい」という呪いを振りほどくには、知性の土俵で血達磨になるしかないのだ。

夕暮れの広場に、雪が降る。

部屋に籠るあなたは、カーテンを閉める。

凍りついた兄弟が、土俵へ誘い、窓を叩く。

夜通し、あなたの窓を。

 

 

一冊の『地獄変詩集』が書かれ編まれるためには

何千何万という愛しい女が焚書へ身を投げ

何千何万という司馬遷が、世の春を呪いながら筆を走らせねばならない。

燃え尽きた女たちが地の炭となり

豚の息子がその炭で地獄変詩集を書きあげるまで

冤罪をかけられた男たちの蟻塚が崩れ去るさまを、あなたは無数に見るだろう。

 

山陰に月が隠れるのを眺めながら

シッタールダと龍之介、そして敦は理解した

倫理と理念を突き抜けた先にある外連美だけが輪廻転生することを

月に吠える虎に堕ちそこねた朔太郎が、せめて虎箱に入ろうと

晩年を酔い潰したのも、その願いがあったからである。

 

けれど詩人もまた木に吊るし、酒を浴びせ、太陽で焼いて腐らせねばならない。

解体し、毛糸でつぎ、干からびた骨を鳴らせ。

骨がらみの言葉で綴られた詩行だけが

冴え冴えとした月に照らされる栄誉を得られるのだ。

夫が大統領となるやいなや政治に介入し

「エビータ」と呼ばれ、大衆の人気を得た女優のように

政治家の生んだ豚もいるけれど

眠れない少女は、今夜も日時計の花壇をブーツで荒らす。

牛の目玉のような正午の暗闇に、彼女のブラウスが汚される前に

あなたは回虫のように眠りこけた下腹の英雄を叩き起こすだろう。

 

 

俺の名はアラキ・ヤスサダ

広島の被爆詩人と呼ばれている。

先夜のこと、野菜畑を歩いていると、俺のいかれる娘の頭が

切り落とされて転がっていた。

その眼は頭上を、俺を、陶然と見つめていた。

(遠目にそれは、ビックバンから吹き飛ばされた、後光の差した石塊に見えた)

いったい地べたで何をしているんだ、と俺は言った。

まったく馬鹿みたいじゃないか。

男たちに埋められたのとむくれてこたえる。

その漆黒の髪は、彗星のように、後ろへ流れている。

俺はしゃがんで、蕪をひとつ、根こそぎ引き抜いた。

 

 

デモクラシーが生んだ皇帝が街灯に吊るされ

側近のボンクラどもが、逃げこんだサウナで撲殺される夕暮れ

優しい女たちは、避妊具のように邪推を持ち歩き

むなしい男たちは、大砲のように対岸から空咳をする。

意気地のない男たちは、せめて身を切る金の取引で

微弱な電磁波をおびた丸みの深い乳房の匂いに膝をつく。

「地獄の釜湯は男女混浴だそうな」

そこでは歌う白鳥も身をぐずぐずに崩すだろうし

すがる蜘蛛の糸はセラミックの刃(やいば)となって指を落とす。

神や仏はあなたを選ばなかったし、あなたも神や仏に従わなかった。

おあいこだ、ご破算にしよう、習慣的に隷従するものたちよ

三千年にわたりでっちあげられた罪状書(ざいじょうがき)の代わりに

年収二十一万六千円の詩人と共に歩め、一緒にいい加減の湯を浴びよう。

その日暮らしが鳴く町はずれ、たどりつく明日の崖っぷちで

初恋の少女を塩漬けにし、その塩辛を肴に酒を酌もう。

 

真実と詩は似ている、誰もが嫌いだ。

真実と詩は似ている、誰もがその前では盲者(めくら)となる。

けれど、恋の詩を捧げ、捧げられたとき

あなたは真実の首すじに触れるだろう

真実と詩は、あなたにこそ似ているのだから。

 

寒い夏の終わりの水田へ、黒い雲がのしかかる

始まりとも終わりともつかぬ遠雷の狼煙、肌寒い風が薄緑の稲穂をなぜている。

農道に転がり癲癇の発作をおこした友人を見下ろす十二歳の少年は

見渡すかぎりに広がる、稲穂の海に寄る辺ないまま

初恋の少女のなめした皮の切れ端に、最初の一行を書く

粛々と、やがて満月を孕ませる夜がきたるまで

あなたの地獄変詩集は書き継がれる

すべての女の月が満ち

すべての男が獄から解放される夜がきたるまで

すべての女が女優なら

すべての男は政治家であり

すべての女が豚ならば

すべての男は詩人なのだ。

 

 

 

 

 

 

「ほぼ」というのは、この『地獄変詩集』を書き継ぐのはあなただと書いたが、そういえば「誰が編むのだろう?」という疑問が、今さっき浮かんだのだ。

ゆえに、詩集に入るときには、1行か2行ほど足されるだろう。

 

「いったい、この詩は何をいいたいんだ?」

「詩とは、いいたいことを隠すアートなのです」

また、詩とは、読者によって、つまりあなたによって「完成」されることも知っておいてもらいたい。

もうひとつ、これが現在の私の「抒情詩」であることも。

 

 

おやすみなさい。

 

ちばてつやが亡くなった。

最初に感激興奮した作品は、小学3年生のとき、友人の千田の家の縁側で読んだ『紫電改のタカ』だった。

(その前にアニメの『ハリスの旋風』は観ていたが)

 

『あしたのジョー』にはまったのは、5年生か6年生になってからだろう。

その作品の影響は、今では骨がらみとなっている。

 

それから、『おれは鉄平』、『のたり松太郎』、『あした天気になあれ』まで楽しんだ。

享年87

ご冥福をお祈りします

よい夢を。

 

 

 

[曽根の掌編収録アンソロジー文庫発売中]

■曽根の掌編「牛乳屋のおんちゃん」も収録されているアンソロジー文庫本『フッハッ!な純文 鴎外から棒一まで』河出文庫/1,210円

■鴎外、芥川、太宰、安吾、織田作之助、町田康、他全21編

 

 

 

[NMIXXつれづれ草]

■韓国の音楽番組で、今回の新曲「バースデー・ウイッシュ」が1位を獲ったときの花々たち。

 

 

 

■この衣装で、韓国の国民的行事のステージに立ち、その美しさ可愛さにバズッた。が、裏ではいかにものNMIXXであった。上の写真は6人の性格が見事に表されている。特に手前のジウ。

 

■そのバズッた韓服姿のステージ。「ブルー・ヴァレンタイン」と「ヘヴィー・セレナーデ」の、未だに韓国メロン・チャートで30位以内に入っているヒット曲2連発である。

 

 

●11月1日現在、新曲の「Birthday Wish」は韓国チャート上では苦戦している。10月19日初日、いきなりメロン・チャートで5位に入ったが、それはファン(NSWER)のおかげで、それからはじりじりと落ち、現在は80位台をうろうろしている。

 

●しかし、去年10月の大ヒット曲「Blue Valentine」と、今年3月発表の「Heavy Serenade」はチャートじりじりと上げ、ここ数日は30位前後に2曲とも並んでいる。特に「Heavy Serenade」はゆるい「逆走」状態にあり、さっきメロンをのぞいたら、なんと17位に上がっていた。

 

●上の「韓服」パフォーマンスがバズッたせいだとというが、曲の魅力に改めて気づいたひとたちが多くいたのだと思いたい。で、今日のテレビ番組ステージにて新曲のプロモーションは終わった。ひとまずお疲れ様。

 

●これからツアーの韓国アンコール公演3デイズと、日本デビュー&公演(東京と愛知それぞれ2デイズ)を控えているNMIXX、新曲は80位台まで落ちたとはいえ、100位以内に3曲が入っているあたり、ようやくKPOPトップ・アイドルに上がったのだろう。しかし、我らNSWERとリーダーのへウォン&リリーの目標は、まだまだ高いのであった。

 

 

 

[処女詩集販売中]

『火舌(かぜつ)詩集 Ⅰ ハードボイルド・ムーン』

著者:曽根 賢(PISSKEN)

ドローイング:佐藤ブライアン勝彦

 

判型A5/平綴じ/96ページ

部数:300部

税込み価格1320円

 

さて、販売方法だが、以下の2つの書店で、通信販売、また店頭発売します。

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ネット注文できない私のようなひとは、誰かに頼んで注文しましょう。

 

※詩集には私のサインが入っています。

 

「タコシェ」

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「模索舎」

http://www.mosakusha.com/

 

「阿佐ヶ谷ネオ書房」

※書店販売のみ

 

尚、くどいようだが、この処女詩集は、あくまで『火舌詩集』のⅠであって、今後あと2冊を発行します。

3冊合わせて『火舌詩集』となるので、ぜひコンプリートしましょう。

※「火舌」とは中国語で、火事の際、窓から吹き出し、壁を舐める炎をいう。

 

[サード&セカンド・シングル通販中]

●A面「PISS(INTO)MY HEROES」
●B面「七曲荘二〇三号室」

 

●セカンドシングルのジャケット。被写体は細菌学者の志賀潔。撮影は土門拳。

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●1,600円(発送代込み)

 

●アドレス:pissken420@gmail.com

――以上へいったん、欲しい旨のメールをください。

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『キャンプ日和』(河出書房新社)

キャンプ小説&エッセイのアンソロジー。トリに曽根 賢の短編「二つの心臓を持つ川の縁で」が掲載されています。

 

『点線面』5号(ポンプラボ)

曽根 賢の特集と、論評風の新作エッセイが載ってます。詳しいことはネットで検索してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

[今週の曽根のおすすめ作品/YouTube「サッカリン 洋楽 Rock 解説 弾いてみたチャンネル」

 

 

 

 

 

●ビートルズ&ロック評論に、コード進行や変拍子の具合という音楽的構造をメインに解説を始めた評論家(兼ミュージシャン)は、たぶん90年代後半の『レコード・コレクターズ』における和久井光司氏だと、私は認識している。

(少し前「モノラル盤を聴いていなければビートルズを語る資格がない」といった趣旨の発言で炎上した彼だ)

 

●それまで80年代『ロッキンオン』的「感想文」に辟易していた私やロックファンは、胸をなでおろし、積極的に支持を始め、今では当然となっている。

(ま、80年代90年代『ロッキンオン』の感想文にもレベルの高いものはいくつもあったが)

 

●で、サッカリン氏だが、たぶん私よりだいぶ若いひとだと思う。30歳前後じゃなかろうか。なのに、ビートルズはもちろん、ロック&ポップ等の古今を広く聴き知っているのに驚かされる。

●何より、音楽的構造を、実際にギターや鍵盤(&実際の音)を使って教えてくれるので、素人には好きな曲をより理解できるのであった。企画も秀逸だし、言葉も的確、かつ活舌がいいので、ストレスなく楽しめるのである。

 

●なにより企画が、62歳にもわかる範囲のバンドやミュージシャンがメインなので嬉しい。また、現在の音楽も聴き、実際にコンサートにも足を運んでいるのが、信頼できるのである。

●今回は、3企画だけ紹介するが、かなりの企画があるしサムネが分かりやすいので、YouTubeで検索して、自分の好みの企画を選んでみてちょうだい。

 

 

 

[NMIXXつれづれ草]

■NMIXX 「긴 소원 (Birthday Wish)」 Performance Video

 

■NMIXX - Birthday Wish | Music Core EP967 | KOCOWA+

 

●19日(月)の午後6時、6th EP(6曲入り)『Strange Muse』が発売、YouTubeで発表された。その前から部屋には、ちょいと遊びに来た担当Tがいた。2人で駄弁りながら、YouTubeで勝新太郎の『人斬り』(1969年)を観ていた。

 

●映画が終わったのが午後6時半だった。さてと、私はNMIXXの新曲シングル「Birthday Wish」のサムネをさがし、じゃあ、一緒に観てくれと担当Tへ告げ、MVを流した――終わったあと、担当Tは「前回の曲(ヘヴィー・セレナーデ)のほうが良かったかな」と言った。

 

●相変わらず私はよくわからなかった。NMIXXの新曲を聴くたび、最初はとまどうのだ。なにせ、前回も構成が難しかったが、今回の「Birthday Wish」は、サビこそ分かりやすいキャッチ―なメロディーなのだが、全体にぎくしゃくしてると感じるほど、一聴では構成が理解できない。

 

●大ヒットした「ブルー・ヴァレンタイン」(2025年10月)、そして「ヘヴィー・セレナーデ」(今年の3月)ときて、3部作最後の「Birthday Wish」は、やはりフィナーレ感が強い曲だ。3曲ともサビは2ブロックあり、2ブロック目にアクセントがあるのも同じである。

 

●が、構成は今回がいちばん凝っている。まさに3分半のミュージカルを思わせるNMIXX流「MIXXPOP」の傑作である、と確信したのは、ひとりで2回ほど聴いてからだった。

 

●歌詞の力を最大限に引き出すための構成で、「流れる」ポップを拒否している。ファンでさえ、昔の「MIXXPOP」が懐かしいとしょげているが、いやいや、これこそ{MIXXPOP}の到達点(現在の)である。

 

●特にトリッキーなのは、語りから始まり、ややメロディーのある「バース」へつなぎ、サビ前のカタパルトを歌いながら、いきなり足元の底が抜けたように転調したAメロに突入するところ。そして、なんと最後のサビ前に、今一度、同じ「語り、バース、カタパルト」を差しこむという暴挙である。

 

●テレビ・プロモーションが始まり、現在(25日)、テレビ番組へ4回出演している。1回だけ、透けた肌色の上着のせいで、リリーのウエストがおばさんのように太く見え、どうなってるんだ! と怒りが沸いたくらいで、やはりパフォーマンスは素晴らしい。

 

●テレビ・プロモーションは来週もつづくので、さて、今回は各番組の1位をとれるだろうか? メロン・チャートはなぜか夜中の12時には10位以内に入るのだが、昼間は50位前後だ。しかし、未だに「ブルー・ヴァレンタイン」と「ヘヴィー・セレナーデ」が30位以内に入っている。

 

●とはいえ、テレビ番組パフォーマンスは、確実に一般へインパクトを与えているだろうし、このままじりじりとトップを目指してほしい。リーダーのへウォンは「マンジャロ使って痩せたんだろ」とけなされながらも、気合で身を絞ったのだから、チャート・ゲームでも勝ちをもぎ取ってほしいな。

 

 

●25日のテレビ衣装を姿の6人。まだYouTubeにアップされていないので、せめて現在のKPOPトップアイドルの写真を愛でていただきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[深雪荘日記]

 

●[連載第246回]

「我らの世代を看取る我らの世代の墓碑銘」

 

「」         

佐藤ブライアン勝彦●作品&文章

 

 

届き次第、

アップします。

 

 

 

 

 

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10月24日(土)鬼子母神は曇りのち雨。

 

今週はひどい。

ずっと寝たきりだ。

ほら、気圧の変化に弱いからさ。

先週末には、ようやく本格的に「秋」となり、お天気も体調も安定してきたと思ったのだが。

 

 

で、ピスケン盤ビートルズ「サイケデリック・アルバム」の選曲を発表したい。

 

ビートルズ系ユーチューバー「サッカリン 洋楽 Rock 解説 弾いてみたチャンネル」を眺めていて、ふと、自分なりの企画を思いついたのだ。

ほら、寝たきり状態に耐えるには、「妄想」こそが唯一の楽しみであり、オピオイド以上の鎮痛剤なのである。

 

私は、ビートルズ(特にジョン)の、サイケデリック期の曲が好きだ。

あらゆるドラッグのうち、幻覚ドラッグ(LSD、マジック・マッシュルーム、ペヨーテ等)がいちばん好きだ。

(もちろん経験したことはないけれど)

 

アシッド(LSD)&エクスタシー(MDMA)&少量のクリスタルメス(メタンフェタミン)の合わせ技こそ、天の配剤である。

(もちろん経験したことはないけれど)

 

 

さて、選曲の「縛り」は以下の3点。

●A面7曲B面7曲の全14曲(ビートルズのアルバムは大体そうだ)

●リンゴの(歌う)曲も必ず入れる

●バッドトリップをぎりぎりで避ける

 

ジャケットは蛍光グリーンの厚手ビニール・ジャケット(に、小さくThe Beatlesのみ、色抜き)

アルバム名は、ホワイトアルバム、ブラックアルバムのように通称で「ネオン・グリーンアルバム」としよう。

 

 

[A面]

 

■1「Tomorrow Never Knows」(アルバム『Revolver』より)

オープニングはさんざん悩んだが、もう、いちばん好きな曲から始めよう。

「I Am the Walrus」と並ぶサイケデリック・ロックの金字塔、リズムやSEや逆回転ギターのせいで、1コードの疾走感がある。

 

『Revolver』の最後を飾るナンバーだが、録音されたのは1番最初、レッツゴー・サイケデリアへの覚悟がみなぎる。

 

1966年武道館公演の翌年に日本GSが爆発するのだが、武道館前にはもうこの曲が出来ていたという、創造力の暴走っぷりに驚かされる。

 

『BURST』時代、着信メロディーにしていた。

 

 

■2「Magical Mystery Tour」(『Magical Mystery Tour』)

ダブル・オープニング曲とした。

メンバーがLSD耽溺期のまさにアシッド・ポップ。

「ペーパーバック・ライター」と迷った。

が、同様の、イケイケなポールのベースと、ヴォーカルの多幸感が素晴らしい。

 

マンション7階以上なら、ベランダから「飛ぶ」ので、セッティング場所には気をつけたい。

 

 

■3「Rain」(シングル)

ポールが考えたというドラム・パターンと、やはりポールのベースが天才の証明。

この逆回転ギターは、ロック界では世界初とされる。

(シングル用なので「Tomorrow Never Knows」の録音より先のため)

 

私が思い浮かべるサイケのメロディーといえば、これと「Tomorrow Never Knows」にとどめを刺す。

(そんな曲を書いたこともある)

 

これまた『BURST』時代、着信メロにしていた。

(ストーンズの「19回目の神経衰弱」のあとに)

 

 

■4「Day Tripper」(シングル)

記念すべきビートルズ初のドラッグ・ソングだから当然の選曲。

(当時のファンにはまだ気づかれなかった)

 

小学6年生の七夕祭りの晩、楽器屋の兄ちゃんたちが路上で演奏しており、初めてアンプから鳴るエレキ・ギターのこの「リフ」を聴き、感激、興奮し、今に至る。

(ライブではジョージが弾いているが、ジョンがつくったリフだ)

 

YMOのカバーも好き。

 

 

■5「She Said She Said」(『Revolver』)

俳優のピーター・フォンダが、LSDによる自身の臨死体験について、その場のトリップ中の皆へくどくど語ったことがあり、その不快感からジョンがつくった話は有名。

(He SaidをShe Saidに変えてある)

 

ジョンらしい変拍子、ジョージのふわふわと不安定に歪んだギター(逆回転は不使用)、なのにポップという名曲。

 

 

■6「If I Needed Someone」(邦題「恋をするなら」/『Rubber Soul』)

アルバムの一服の清涼剤として。

 

ジョージのインドものや、シタールを初めて使った「ノルウェーの森」もいい。

が、このバーズへの返答となった本家ビートルズ流フォーク・ロックを選んだ。

 

キラキラとした12弦ギターのアルペジオ・リフは、そのままスミスのマーへ直結している。

顔も似てるし。

(英国ギタリスト顔というものがあるようだ)

 

 

■7「Lucy in the Sky with Diamonds」(『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』)

タイトルの頭文字を並べると「LSD」になると騒がれ、ジョンは真っ向から否定、したまま死んだ。

が、嘘、もちろんわざとだ。

(ま、ジュリアンの絵は存在し、現在はピンク・フロイドのギルモアが所有してるそうな)

 

トリップ中の色彩と曲がり具合を、こねくり回した3拍子のメロディーで歌う前半、そしていきなりの4拍子直球ロックなサビと、よくわかってらっしゃるサイケデリア賛歌だ。

 

 

[今週の曽根のおすすめ作品/YouTube「サッカリン 洋楽 Rock 解説 弾いてみたチャンネル」]

 

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[B面]

 

■8「Strawberry Fields Forever」(シングル/『Magical Mystery Tour』)

ジョンが生ギターで歌って聴かせると、マーチンを含んだ皆が声を無くし、ようやくポールが「傑作だ」と絞り出したという。

しかし、その後のレコーディング&マスタリングの無茶苦茶さは皆が知る通り。

むろん、ジョンの無茶苦茶な要求のせいだ。

 

元曲が傑作なのはいうまでもないが、しかし、その後のメンバーとマーチン、エメリック(エンジニア)たちの総力戦が生んだ大傑作なのだ。

「あとは、みんなまかす」

ジョンってほんと不思議な男である。

 

 

■9「I Am the Walrus」(シングル/『Magical Mystery Tour』)

A面からだと3曲連続のジョンだ。

が、もうサイケ全開時期のジョンだからしようがない。

全盛期のオアシスのカバーもよかった。

 

ビートルズ系ユーチューバーの「サッカリン」氏を好きになったのも、この曲の解説を観てからだ。

曲の構造を知り、ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』との関係を知り、それをすっかり忘れて楽しむ、ハチャメチャなカオス曲。

 

マーチンが、初めて聴かされたとき、困惑し、

「ジョン、私は、この曲をどうすればいいんだい?」

と、おうかがいした話が好き。

で、結局、この曲を傑作にしたのは、まぎれもないマーチンのアレンジである。

 

 

■10「Here Comes The Sun」(『Abbey Road』)

たぶん、いちばんアシッドやマリファナに耽溺していたと思われるジョージが、そのトリップ体験を見事に昇華した名曲だ。

トリップ中、野外でこれを聴いたら、バッドに落ちてるやつらの大半が、暗黒から抜け出せるだろう。

(クラプトンの庭で書いたのだし)

 

ジョージの物憂く優しい声も、その際、効果絶大である。

(実はビートルズの曲のうち、現在、世界でいちばん聴かれている曲だというから驚きだ)

 

 

■11「With a Little Help from My Friends」(『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』)

 

フレンズはスタッフ同様「ドラッグ」をかけたダブルミーニング。

それを、リンゴが呑気に歌うんだから、当時の「フラワー・チルドレン」もびっくり、そして喜んだだろう。

(ジョー・コッカ―のバージョンはやりすぎなような)

 

「そういう時期だから(ドラッグの歌詞は)はずせなかった」

リンゴが歌う曲を書くと決めて、ほぼ1日でポールが(大体を)書いた職人芸ドラッグ・ソング。

あっぱれ。

 

 

■12「A Day in the Life」(『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』)

レノン&マッカトニーの共作曲として、「恋を抱きしめよう」と並ぶ「MIXXPOP」の傑作。

最後のオーケストラの異常上昇で、不穏なまま空の高みへと吊るされ、いきなり襟を離される。

そこで、バッドへ落ちるか、ハイに飛ぶか、さあ、お×××××。

 

 

■13「Here, There And Everywhere」(『Revolver』)

前曲でバッドへ落ちてしまった際の命綱曲。

ジョンから面と向かって褒められた「唯一」の曲でもある。

(ポールも不憫だなあ)

 

ビーチ・ボーイズの『ペットサウンズ』、特に「God Only Knows(神のみぞ知る)」にインスパイアされたことは有名。

で、彼らにならってジョン、ポール、ジョージの3声コーラスが美しい。

ストリングス曲やピアノ曲にしなかったとこがミソ。

 

 

■14「All You Need Is Love」(シングル/『Magical Mystery Tour』)

最後を〆るは、世界初の衛星生中継で、24カ国へ同時「ライブ」中継された記念碑的作品とした。

(かなりのオケは事前録音だが、メンバーの演奏と歌はライブ、シングル用には部分が録り直しされた)

 

このライブと曲をエプスタインは「ビートルズの絶頂」と評し、2か月後に彼は、睡眠薬の過剰摂取による「事故死」をとげた。

 

やはり、サンフランシスコを拠点とした「サマー・オブ・ラブ」というヒッピー・ムーブメントが絶頂期を迎えており、このジョンのキャッチ―なスローガンがアンセムとなった。

(子どもの頃に長大なチャーチル演説集を読破していたジョンは、民衆を煽るすべにたけていた)

 

当時のアメリカは、ベトナム戦争の泥沼化、公民権運動による分断の時代でもあり、現在と似通った状況であったが、若者たちはドラッグとロックで愛を訴えたのであった。

 

この、いかにも蜃気楼的アンセムは、まさに葉っぱとLSDが生んだ仇花で、60年代サイケデリアの終焉を飾るにふさわしい曲だと思う。

むろん、ジョンは半分マジだったけれど。

 

 

結局、ほぼジョンの曲となった。

ポールが本気出せば、物凄いサイケデリック・ロックを書いただろうが、彼は書かなかった。

(「ハロー・グッドバイ」には狂気は感じれてもサイケが感じられない)

 

たぶん、ジョンとジョージがそっちへ行きすぎたので、ポールはわざと動かなかったのだろう。

(そういう発言もインタビューにあるようだ)

 

ざっくりいえば、ジョンは分裂型、ポールは統一型である。

ゆえに分裂世界であるサイケデリアとは相性が悪かったのかもしれない。

分裂型世界を解放したジョンは意気揚々であった。

 

なお、もろなドラッグ・ソング「ドクター・ロバート」は割愛。

大好きな「happiness is a warm gun」(ホワイトアルバム)は、ヘロイン・ソングなんで、やはり割愛した。

「レボリューション9」(ホワイトアルバム)は、バッドへ落ちる確率が90%以上あるので即断却下。

(特にヨーコの声は鬼門である)

 

 

これは誰が選んでも、マニアックな選曲になりようがないと思う。

この時期、ジョンの傑作が目白押しなのだから。

 

私はプログレが性に合わないし、ドアーズは大好きだが、トリップ中に、モリソンの声が、ずっと続くとヘヴィー過ぎる。

その点、ビートルズは、はっきりと希望が見える、どうしようもなく明るいのだ。

 

つまり、はっきりとトリップの果てが「自由」だと見通せる。

サイケデリック・トリップは、かなりバッド率が高いので、そこが大事だと思う。

私の場合、トリップは「楽しい」がいちばんだ。

(酒の酔いは思いつめてしまう。本来酔いはラリパッパでいたい)

 

さて、いかがなものかな。

「お試しあれ」なんて金輪際いわないが。

誰かブートをつくってくれないかしら。

 

ちなみにトリップ中は、苔(こけ)が発光して、それはそれはきれいだよ。

 

 

[朝食兼昼食]

●バナナ

●温泉卵2個(自家製)

●ミルクティー

 

[夕食]

●熱い豚肉うどん(舞茸、卵、葱)

●リンゴ半分

●煎茶

 

 

食欲がないので、今日もこんなもんだ。

こんなときの温泉卵は素晴らしい。

ほら、何度も書くが、つるりと喉を滑り落ちてくれるからね。

 

 

おやすみなさい。

 

村上龍が死んだ。

高校生のときに読んだ『コインロッカー・ベイビーズ』には、その後、バンド時代までずっと影響を受けた。

 

なんといっても、私が『BURST』の企画を、白夜書房へ持っていったのは、村上龍のエッセイを読んだからだ。

そこに、中澤慎一(※)の姿が描かれていたからだ。

※現コアマガジン社長、『BURST』発行人、オレのオヤブン。

 

中澤が「イッセイミヤケのブリーフ姿」で、エロ本男優をこなしたあとのこと。

取材をしていた村上は、投宿していたホテルへ、モデルと中澤を夕食に招待した。

 

(村上は『トパーズ』等の取材で、中澤について回っていた。その後の『コックサッカー・ブルース』の主人公は中澤が半分モデルである)

 

夕食の途中、中澤が村上の部屋でテレビを観せてくれとせがんだ。

「いやあ、『北の国から』の最終回を観たいんで」

このひとことで、私は中澤へ企画書をもっていくことを決めたのである。

 

「このバカなら理解してくれる」

と、直感したからだ。

つまり村上龍は恩人なのだ。

 

享年74。

御冥福を祈る。

よい夢を。

 

 

 

[曽根の掌編収録アンソロジー文庫発売中]

■曽根の掌編「牛乳屋のおんちゃん」も収録されているアンソロジー文庫本『フッハッ!な純文 鴎外から棒一まで』河出文庫/1,210円

■鴎外、芥川、太宰、安吾、織田作之助、町田康、他全21編

 

 

 

[NMIXXつれづれ草]

■新曲 NMIXX「긴 소원 (Birthday Wish)」M/V

 

 

■日本デビューNMIXX 「N=MIXX」 Trailer

 

文字数が多く、

アップできないので、

ブログBに飛んでください。

 

 

 

[処女詩集販売中]

『火舌(かぜつ)詩集 Ⅰ ハードボイルド・ムーン』

著者:曽根 賢(PISSKEN)

ドローイング:佐藤ブライアン勝彦

 

判型A5/平綴じ/96ページ

部数:300部

税込み価格1320円

 

さて、販売方法だが、以下の2つの書店で、通信販売、また店頭発売します。

2書店のサイトを検索してもらって注文してください。

ネット注文できない私のようなひとは、誰かに頼んで注文しましょう。

 

※詩集には私のサインが入っています。

 

「タコシェ」

http://tacoche.comであれば要注意(ボーダーライン)、8.5pg/ml以(シングル小説もセカンド&サードも注文できます)

 

「模索舎」

http://www.mosakusha.com/

 

「阿佐ヶ谷ネオ書房」

※書店販売のみ

 

尚、くどいようだが、この処女詩集は、あくまで『火舌詩集』のⅠであって、今後あと2冊を発行します。

3冊合わせて『火舌詩集』となるので、ぜひコンプリートしましょう。

※「火舌」とは中国語で、火事の際、窓から吹き出し、壁を舐める炎をいう。

 

[サード&セカンド・シングル通販中]

●A面「PISS(INTO)MY HEROES」
●B面「七曲荘二〇三号室」

 

●セカンドシングルのジャケット。被写体は細菌学者の志賀潔。撮影は土門拳。

 (ファーストは売り切れ)

●1,600円(発送代込み)

 

●アドレス:pissken420@gmail.com

――以上へいったん、欲しい旨のメールをください。

(ファーストは売り切れ)
 

『キャンプ日和』(河出書房新社)

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『点線面』5号(ポンプラボ)

曽根 賢の特集と、論評風の新作エッセイが載ってます。詳しいことはネットで検索してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 [深雪荘日記]

 

●[連載第245回]

「我らの世代を看取る我らの世代の墓碑銘」

 

「今日は休みだからよし!」         

佐藤ブライアン勝彦●作品&文章

 

●手前がパレットではなくテーブル。

 

 

 

アートコラボレーション京都(※)の作品が描き終わっても、すぐに描きたくなる。

なんとなくアトリエに降りてきて、朝6時。

明日というか今日は休みだからよし!

 

とりあえずキャンバスをテーブルに置いて、やった気でいる(笑)。

 

 

(※)『art collaboration kyoto 2026』国立京都国際会館/11月7日から9日開催

 

 

 

 

 

■HIRO(湾岸の羊、カイキゲッショク)責任編集ムック。コアマガジン発行、定価2,500円。曽根は詩2編を寄稿しています。

 

 

■『Street BURST』 出版記念パーティー 11月5日(木)渋谷GUILTY  OPEN  17:30/START 18:30 CLOSE 21:45  ¥3,000+1Drink 会場の地図並びにチケットはこちら https://tiget.net/events/530461%5D

 

 

 

 

10月17日(土)鬼子母神は晴れ。

 

私の名前の「賢」は、宮沢賢治からとられた。

文学青年だった伯父(父の姉の夫)が、賢と順(高見順から)を父へさしだし、親父は長男に賢を、次男に順とつけたのだった。

 

31歳の功(いさお)さんは、自分では命名できず、文学青年の伯父へ頼んだのである。

その伯父は、若くして死んでしまった。

私が3歳か4歳の冬だった。

 

その葬儀の晩の雪を、私は憶えている。

弔われている死者がゴッド・ファーザーだったことは、まだそのときは知らない。

人の死を知ったのさえ初めてのことだった。

 

伯父は、俳優の菅原文太の実弟である。

血は繋がっていないが、子どもの頃からの自慢だ。

 

 

いや、ちょっと興味がわいて(某YouTube番組を観て)、青空文庫で賢治の『銀河鉄道の夜』を、ななめ読みしてみたのだ。

同作を読んだのは高校生のときだから、ざっと45年ぶりである。

 

「こりゃ、子供だましのおとぎ話じゃなく、文芸作品としての傑作じゃないか!」

と、高校生の私は読了後、大いに感動したもんである。

が、その感動の肝がなんであったか、今さらながら、はっきりと知れた。

それは、この作品が「少年と少年の道行き」であったことだ。

 

●ますむらひろし絵。

 

前回のブログにも書いたが、私の作品のテーマには、常に「道行き」がある。

小学生のときに観た、『昭和残侠伝』における、高倉健と池部良の道行きが、心の芯へヒットしたからかもしれん、と前回書いた。

次回詩集の『Metasequoia(メタセコイア)』へ収録する詩小説短編「つれづれの道行き」が、まさにそうだ。

 

「カンパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸(さいわい)のためならば僕のからだなんか百ぺん灼(や)いてもかまわない」

「うん。僕だってそうだ」カムパネルラの眼にはきれいな涙がうかんでいました。

 

これが「道行き」でなくて、なんだろう。

しかしカンパネルラだけが逝き、ジョバンニは眼が醒める。

決まって池部良は死に、健さんが生き残るように。

ギリシア・ローマ神話に数々語られた、友人同士の道行き物語のように。

 

江戸時代、男女の道行き物語が華やかであったが、実は男同士の道行きもまた華やかな悲しさを秘めた物語なのだ。

 

カムパネルラは、最期に「幸せとはなんだろう?」とつぶやくが、実は序盤にジョバンニへこう語っている。

「誰だって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸(しあわせ)なんだねえ」

これこそが、賢治一生のテーマであったろう。

 

 

大正以降に書かれた文芸作品で、『銀河鉄道の夜』くらい、その後の作品へ影響を与えた物語はないだろう。

もはや、わが国では、『源氏物語』や『仮名手本忠臣蔵』や『曾根崎心中』等と並ぶ、物語の「原型」である。

 

いや、「道行き」こそが物語の原型なのか。

ただし、男と男の道行き神話は世界中に数多くあるが、女と女の道行き神話は希少だ。

現代の女流作家に期待しよう。

 

 

80年代、大江健三郎や中上健次を筆頭に「神話」的な作品を生み出す野心が、作家たちにみなぎっていた。

マルケスやボルヘスの南米文学からの影響である。

それは現在の私にまで響いたままだ。

 

 

[今週の曽根のおすすめ作品/ジェームズ・D・スターン監督『アメリカン・カオス』2018年米]

■現在YouTubeで無料公開中(字幕版)

 

 

●2016年の大統領選挙当時のアメリカ社会に迫るドキュメンタリー作品。ただし、私のようにひとりで深夜に観ると、憤りを感じる前に、そのホラーっぷりに恐れおののくだろう。正しい視聴法は、2人以上で観て、いちいち「つっこみ」馬鹿笑いすることだ。

 

●この作品もまた民主党のプロパガンダという見方もあるだろう。ま、確かに映像に現れる人物たちは、ひときわの「狂信者」を選んだのかもしれない。演技かも? それであったなら、それはそれでアメリカは恐ろしい。

 

●トランプを持ち上げた彼らは、それだけ「切羽詰まって」いたのかもしれんが、今の世界の現状に対して、彼らひとりひとりに責任があるはずだ。ナチスを信じた民衆は「騙されていた」と戦後言い訳した。日本なら軍部に騙されていたと。キリスト教は、あやまれば罪は赦されるのだし、日本は「敗戦」を言い訳にした。

 

●16世紀のフランスのハイティーンが書いた『自発的隷従論』(ちくま学芸文庫)を読んだばかりだが、このなかでは、なぜ民衆が「自発的」に圧政者に隷従するのかが書かれてある。そのうちのひとつに「習慣」がある。

 

●圧政のもとに生まれれば、その圧政者を疑うことはないのだと。私はこのドキュメンタリーを観て、西洋人もアメリカ人も、生まれたときから「神」に隷従を誓わせられているから、支配者にもたやすく隷従するのではなかろうかと思った。

 

●そんなことを海外のXでつぶやけば、たちまち火あぶりにあうだろう。この日本に一神教は根づかなかった。せまい島国であったから、天皇くらいでまとめられたのだ。しかし世界の大半は違う。で、生まれたときから隷従する習慣がつづく。

 

●果たして、一神教徒たちの多くは、自ら独裁者を欲し、奴隷となることを欲しているのだろうか。なにせ、神は常に沈黙したままなのだし、現世でそれに見合う男を欲するのは習慣がそうさせているように思えてしまう。ま、自由であることは恐いものだし。

 

 

 

 

 

今週はこれまで、ずっと寝たきりだった。

とはいえ、15日(木)正午〆切の連載詩は書けた。

「地獄の釜湯は男女混浴だそうな」

先週の夢の醒め際に浮かんだ言葉が役にたったのだ。

 

で、ようやく、昨夜あたりから「ほっ」と息をつける体調になったようだ。

つまり、季節の変わり目が終わり、完全な「秋」となったのである。

金木犀の香りは、今年も一瞬で終わったな。

それでも香りを、今年も嗅げたのはうれしい。

 

 

[真夜中の夕食]

●肉野菜炒め(豚バラ、玉ねぎ、キャベツ、生姜にんにく)

●温泉卵(自家製)

●ヒジキ煮(総菜家)

●梅干し&たくわん

●おとついの味噌汁(ほうれん草、油揚げ、豆腐)

●ごはん

●煎茶

●プリン(100円が30%引き)

 

 

肉野菜炒めと温泉卵の相性がよかった。

熱い緑茶が旨い。

秋であるなあ。

 

 

おやすみなさい。

 

「わたくしといふ現象は仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です」

宮沢賢治の詩集『春と修羅』の序文にある有名な一節だ。

この齢になると、私もまた「有機交流電燈のひとつ」であることが身に染みる。

 

点いては消える。

私はこうも思う。

ひとは誰もが、やがてサスカッチのように足跡だけ残し、雪山へ消えてゆく、と。

足跡の歩数、深さだけが、人生のはかない証明なのだ。

 

私の場合なら、それこそが詩であったり短編なのだろう。

しかし、それも、たちまち雪に埋もれてまう。

むろん、それでよいのだし、悲しくも淋しくもない。

足跡を石膏取りしてくれとも思わない。

 

こういうことを考えていると、自然と眠くなってくる。

過去の、一緒に道行きした男女を数えるときのように。

これを読み続けてくれている、あなただってそのひとりだ。

雪に埋もれて死んだター坊のように。

よい夢を。

 

 

 

[曽根の掌編収録アンソロジー文庫発売中]

■曽根の掌編「牛乳屋のおんちゃん」も収録されているアンソロジー文庫本『フッハッ!な純文 鴎外から棒一まで』河出文庫/1,210円

■鴎外、芥川、太宰、安吾、織田作之助、町田康、他全21編

 

 

 

[NMIXXつれづれ草]

●米ビルボードが選んだ今年のKPOP曲ランキング。この「クレッシェンド」は、3月のミニアルバムの頭を飾る曲である。

 

■NMIXX“Crescendo” M/V

 

●新作ミニアルバム(6曲入り)『ストレンジ・ミューズ』と、シングル「Birthday Wish」は、19日(月曜日)に発表発売される。YouTubeで午後6時ドロップ。乞うご期待。

 

■NMIXX“Strange Muse” Original Highlight Medley

 

 

●NMIXXのコンセプトは「MIXXTOPIAへ冒険の旅をする少女たち」だ。ミクストピアとは、ジョンの歌う「イマジン」の世界と同じである。つまり、彼女たちは「反トランプ、半プーチン、半習近平」であり、虐げられている弱者やマイノリティーを応援し希望を伝えるグループなのだ。このロック的メッセージを、アイドル・ガールズ・グループが歌うことこそ、私的には新機軸だったのである。

 

●デビュー前から、このコンセプト・ストーリーは、MVだけではなく、別につくられた多くのストーリー・フィルム、アニメ、漫画と、もはや大河ドラマみたいなことになっている。とうとう今回のCDには新作のストーリー・ブックがつくそうな。

 

●私はもちろん、すべての映像に眼をやっているが、難解だし、自分で考察するのも面倒なので、あまり考えずに眼で楽しむだけであった。が、それにしても、4年以上前から、破綻せず、ここまで本気でストーリーをつなげてきたSQU4Dには頭が下がる。以下の長尺映像は、ファンがつくった、これまでのストーリー・フィルムをまとめ、考察を加えた労作である。NMIXX流サイケデリアへようこそだ。

 

■[NMIXX世界観入門] デビューからの物語を総まとめ | O.OからHeavy Serenadeまで一気に解説

 

 

 

 

[処女詩集販売中]

『火舌(かぜつ)詩集 Ⅰ ハードボイルド・ムーン』

著者:曽根 賢(PISSKEN)

ドローイング:佐藤ブライアン勝彦

 

判型A5/平綴じ/96ページ

部数:300部

税込み価格1320円

 

さて、販売方法だが、以下の2つの書店で、通信販売、また店頭発売します。

2書店のサイトを検索してもらって注文してください。

ネット注文できない私のようなひとは、誰かに頼んで注文しましょう。

 

※詩集には私のサインが入っています。

 

「タコシェ」

http://tacoche.comであれば要注意(ボーダーライン)、8.5pg/ml以(シングル小説もセカンド&サードも注文できます)

 

「模索舎」

http://www.mosakusha.com/

 

「阿佐ヶ谷ネオ書房」

※書店販売のみ

 

尚、くどいようだが、この処女詩集は、あくまで『火舌詩集』のⅠであって、今後あと2冊を発行します。

3冊合わせて『火舌詩集』となるので、ぜひコンプリートしましょう。

※「火舌」とは中国語で、火事の際、窓から吹き出し、壁を舐める炎をいう。

 

[サード&セカンド・シングル通販中]

●A面「PISS(INTO)MY HEROES」
●B面「七曲荘二〇三号室」

 

●セカンドシングルのジャケット。被写体は細菌学者の志賀潔。撮影は土門拳。

 (ファーストは売り切れ)

●1,600円(発送代込み)

 

●アドレス:pissken420@gmail.com

――以上へいったん、欲しい旨のメールをください。

(ファーストは売り切れ)
 

『キャンプ日和』(河出書房新社)

キャンプ小説&エッセイのアンソロジー。トリに曽根 賢の短編「二つの心臓を持つ川の縁で」が掲載されています。

 

『点線面』5号(ポンプラボ)

曽根 賢の特集と、論評風の新作エッセイが載ってます。詳しいことはネットで検索してください。