[深雪荘日記]
●[連載第236回]
「我らの世代を看取る我らの世代の墓碑銘」
「」
佐藤ブライアン勝彦●作品&文章
届き次第、
アップします。
■NMIXX JAPAN DEBUT Teaser
●NMIXXは2026年12月9日に、ワーナーミュージック・ジャパンから日本デビュー作『N=MIXX』をリリースする。全12曲入りで最新曲「Blue Valentine」の日本語バージョンを収録し、ベスト盤となるようだ。
●日本デビューとは、日本の音楽出版社から音源を出すということらしく、KPOPでは「当然」らしい。が、既存局の「日本語ヴァージョン」は、私をふくめファンの中でも「顔をしかめる」ものが多数いるようだ。ほら、ダサいでしょ、そんな曲。
7月27日(月)鬼子母神は薄曇り。
午前7時起床。
バナナとビスケットを、ミルクティーで腹に入れる。
それから昼まで、からだを休め休め、掃除片づけをこなす。
(掃除といっても、簡単に床を掃くだけ、便所掃除はちゃんとしたが)
午後2時過ぎ、ボスYの案内で、客が来る。
元同僚のヒロシ、同い年のデザイナー(ミヤニーこと)宮崎(兄)。
「宮にい」が、缶ビールの他に、私の誕生日ケーキを買ってきてくれた。
他に、ハイライトを10箱。
●ロウソクをローマ数字に組み合わせ「62」歳としてくれた。右端中央で、富ちゃん&いさおさんの夫婦位牌も祝福している。はず。かも? 髪は未だ黒い(染めていない)が、あとわずか秒読みか。
●右からヒロシ、宮にい、おれ、ボスY、オレの頭に夫婦位牌。窓にはカーテン代わりのすだれ。
なんと、4時から他の呑み会があると、3時半には慌ただしく3人とも帰っていった。
帰る前に、宮にいとヒロシから2千円をふんだくる。
30日までの食費がなかったのだ。
「ハイライト10箱も買ってきたのに」と、宮にいが嘆いた。
そもそも、宮にいには、デザイナー費を150万円ほど未払いとなっている。
その弟子のボスYにも100万以上。
今生はもちろん、来世、再来世でも、支払いは無理だ。
私は「永劫回帰」を信じる徒ゆえに。
こうして3カ月連続で、鴨が葱を背負ってきた。
これも人徳か。
それとも誰かの呪いか。
呪いだろう。
[今週の曽根のお勧め作品/Angine de Poitrine - Full Performance (Live on KEXP)YouTube]
●Angine de Poitrine(アンジーヌ・ド・ポワトリーヌ)は、カナダ・ケベック州出身のインスト・ロック・デュオ。見ての通り、自分たちは宇宙人で、年齢は333歳だという。今年の頭のあたりから世界的に跳ね、今年のFUJI ROCKでも、いちばんバズった2人組だ。
●すでにあなたは知っているかもしれないが、私も先週知ったばかりだし、昨日遊びに来た担当Tも知らなかったので、遅まきながらここに紹介する。
●いやあ、こりゃ凄いわ。ベースとギターのダブルネック、それもフレットを二分割し(もちろん特注)、「微音」を使ってのリフやメロディーが、なんとも奇妙かつロック魂をくすぐる。ドラムはシンバル以外に布をかけ、マッドな音で変態的な変拍子を叩き、なぜか「ザ・ロック・ドラム」へと突進する。
●観ればわかるが、最初にベース(かギター)のリフを弾いて、それをループさせ、その上にギター(かベース)のリフを重ね、それをループさせ、さらに次々に重ねてゆくというスタイルだ。
●ループ音に音を重ねるのはポピュラーな演奏方法だが、やはりその重ねてゆく「微音」リフが素晴らしい。もちろんリズムも複雑なのだが、曲の後半になると、疾走感のある「ロック・リフ」としてZEPみたいなのだ。実験的であり、かつ同時に「ベタ」なロック・インストという、革新的な、見た目通りのロック星人なのであった。
7月29日(水)鬼子母神は快晴の真夏日。
午前7時起床。
昨夕、パン屋で買った「卵&ツナ」パンと、バナナを、ミルクティーで腹に入れる。
昼、やはりバナナとクリームパンをミルクティーで食す。
今日の[BURST公開会議]収録のためだ。
午後2時、チンチン電車で、滝野川西区民センターへ向かう。
午後3時より、YouTube用の[BURST公開会議]の収録開始。
今回のお題は「ピスケンのエロ本編集長時代」について。
つまり26歳から31歳のまでの5年間の話だ。
エロ本時代を語るのは、昔から楽しい。
いちいちのエピソードを、平均1000回は語ってきたので、気楽なのだ。
当時だって、けっこうきついことは多かったのだが、その後の『BURST』時代と比べれば、やはり極楽湯で素潜りに興じていたようなものだ。
なにより「エロ本編集長」を「天職」だと、本気で思っていた。
しかし、内心「天職」の生皮をはぐと、
「この仕事は32歳までだな」
とも確信していた。
「エロ本編集長&男優」としての体力・精気がつづくのも、そこまでだと、はっきりと「勘」が予告していたのだ。
ま、実際は「やり過ぎて」、2冊同時に(事実上の)発禁となり、
「曽根にはエロ本を作らせられない」
と会社が判断し、しようがなく『BURST』の前身雑誌『クラッシュ・シティ・ライダース』を編むことになるのだが。
その後、会社を辞めて『BURST』を編みながら、バイトで「男優」を務めたが、それもきっぱり32歳で辞めた。
男優時代に罹った「副睾丸炎」で、私は不妊となっていた。
それは「誰か」の呪いではなく、誰のギフトか覚えている。
あの女子は母親になれただろうか。
4つ下だったから、現在58歳か。
その孫が、あなたなら面白い。
ほら、世間はとっても狭いから。
●右からネイル・アーティストのPONO、死体写真家の釣崎清隆、オレ、セルフ・ポートレート写真家のツージー、身体改造写真家(&ジャーナリスト)のケロッピー前田。収録後に。オレは電池切れ。
7月31日(金)鬼子母神は薄曇り。
昼前、買い物を終え、深雪荘へ帰ってきた。
さっそく、家賃と水羊羹の詰め合わせを、隣の大家さんのポストへ入れに出た。
けれど、水羊羹の箱がポストへ入らない。
しようがなくインターホンを鳴らすと、大家さんではなく、留守番の70代女子が出てきた。
わけを言い、家賃と水羊羹を受けとってもらう。
夕方に大家さんからメールが入った。
水羊羹の礼と、私のポストに食品を入れといたという。
確認すると、レトルトのスープが3種(6種野菜のポタージュ、紅ずわい蟹のビスク、クラムチャウダー)、そして蟹缶(ずわいがに)が入ってあった。
返礼のメールをする。
絵文字入りで。
「こりゃ久しぶりに蟹チャーハンだな」
漫画『ギャラリーフェイク』(細野不二彦)を思い出す。
蟹チャーハンなんて、いつ以来だろう、10数年ぶりか?
「確か、七曲り荘で、いちどつくったような」
しかし、今夜の食材は買ってあった。
[夕食]
●鉄火丼(酢飯、海苔、大葉)
●茹で卵
●カブとキュウリの糠漬け
●煎茶
●豆大福
食後、友人Tより電話があった。
同い年のTは、私より糖尿病がひどく、数年前から透析を受けている。
いつもより声が弱弱しいので、どうしたときくと、合併症から眼底出血し、手術を受けたばかりだという。
「眼が見えなくなったのが、さすがにまいった。こう、ひどいと、人間てやっぱり死ぬんだな、と思うよ」
7年前の正月、確かこのブログにも書いたが、「ああ、今年中に死ぬな」と、明瞭に理解され、きっぱり諦めたことがあった。
体重が50キロを割ったころだった。
諦めやすい性格もあるが、そこまで体力が落ちると、死を受け入れることはそう難しくない。
けれど、仲間から病院へ突っ込まれ、そのままアル中病棟のベッドへスライドした私は、全身の刺痛に呻吟しながらも、猛烈に生にしがみついた。
それから7年が経ち、その間に、元気だった友人たち5人が先に逝ってしまった。
酒にもクスリにも、女にも縁はなくなったが、
「ま、こんなもんで十分だろ」
と、万年布団で豆大福を「惜しみ惜しみ」食べている。
「こうして、ナメクジみたいに、70歳まで生きるかもな」
そう言ったら、宮にいは「ナメクジって」と笑ったっけ。
おやすみなさい。
情報公開はまだまだ先だと思っていたらば、8月1日公開だというので書く。
「湾岸の羊」のヴォーカルであり、内田裕也ファミリーの若頭、HIROさん責任編集の『STREET BURST』が、10月1日に発売される。
それも発行元はコアマガジンだ。
7年前にケロッピー前田責任編集の『BURST GENERATION』が2冊出たが、コアマガジン発行となると、20年ぶりの『BURST』だ。
発行人は『BURST』同様、中沢慎一(コアマガジン社長)だという。
めでたい。
前田くん、釣(崎清隆)さんはもちろん、当時の『BURST』連載陣が多数寄稿している。
私も詩を2篇書いた。
見開き2ページ全面を、ちちゃこい文字が、新聞みたいに埋めている。
酒とクスリと女が切れた、死にぞこないの言葉である。
ナメクジの這った跡、ともいえる。
それもこれも、家族と仲間たちが書かせたのだ。
ナメクジの這った跡は、気味悪く銀色に、鈍く光りを照り返している。
私の言葉もまた、そうであれ。
そのためには、仲間よ、今後も、眼の前にケーキを差し出せ。
月末には2千円を。
1万円なら、なおよろしい。
あなたと、世界中のナメクジのためにも。
誰かの呪いが完了するためにも。
よい夢を。
[曽根の掌編収録アンソロジー文庫発売中]
■曽根の掌編「牛乳屋のおんちゃん」も収録されているアンソロジー文庫本『フッハッ!な純文 鴎外から棒一まで』河出文庫/1,210円
■鴎外、芥川、太宰、安吾、織田作之助、町田康、他全21編
[NMIXXつれづれ草]
上からリーダーのへウォン(23)と、メインヴォーカルのリリー(24)の、ポニーテール姿。マジで漫画のキャラクターだな。遠目でも「わかりやすい」歌姫たちである。
●NMIXXの初ワールドツアー日本公演『NMIXX 1ST WORLD TOUR <EPISODE 1: ZERO FRONTIER> IN JAPAN』は、8月8日(土)9日(日)に、東京「KEIO ARENA TOKYO」で開催され、同時に日本各地の映画館でライブ・ビューイングも開かれる。
●どちらも私には無縁であるが、問題は、今回の「日本デビュー」告知により、またまたSNS上で、本来発言権などなかった蚤シラミどもが、いいがかりとでっち上げの攻撃を始めたのであった。
●いや、ここで私が言いたいのは、NMIXXを追うこと4年以上、それによって現在の世界的SNS状況を知れたことは「有益」であった、ということだ。ま、一般人は知らなくともいいのだが、私のような詩人・作家は、やはりSNSにはびこる「怨嗟」を浴びねばならない。
●なぜかって? 私の言葉は、その蚤シラミから湧き出てくるもんであらねばならないからだ。そして垂直に森林限界まで突っ切る言葉のつらなり、そんな野望、理想をかかげるナメクジを叱咤するのが、彼女たちなのである。ほら、身近にミューズがいないからさ。
(我ながら、なんのこっちゃ)
■NMIXX(엔믹스) “Shape of Love” 4th Anniversary Special Video
●以前も紹介したはずだが、オフィシャルでこの曲のMVが出ていたのを忘れていた。こういう歌ものポップスを歌わせたら、そうそう彼女たちの右に出る者はいない。声、声の才能が一般人とは絶対的に違う。特に後半のブリッジで、アカペラになるソリュンの歌声には毎度息を吞むのであった。
[処女詩集販売中]
『火舌(かぜつ)詩集 Ⅰ ハードボイルド・ムーン』
著者:曽根 賢(PISSKEN)
ドローイング:佐藤ブライアン勝彦
判型A5/平綴じ/96ページ
部数:300部
税込み価格1320円
さて、販売方法だが、以下の2つの書店で、通信販売、また店頭発売します。
2書店のサイトを検索してもらって注文してください。
ネット注文できない私のようなひとは、誰かに頼んで注文しましょう。
※詩集には私のサインが入っています。
「タコシェ」
http://tacoche.comであれば要注意(ボーダーライン)、8.5pg/ml以(シングル小説もセカンド&サードも注文できます)
「模索舎」
「阿佐ヶ谷ネオ書房」
※書店販売のみ
尚、くどいようだが、この処女詩集は、あくまで『火舌詩集』のⅠであって、今後あと2冊を発行します。
3冊合わせて『火舌詩集』となるので、ぜひコンプリートしましょう。
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――以上へいったん、欲しい旨のメールをください。
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キャンプ小説&エッセイのアンソロジー。トリに曽根 賢の短編「二つの心臓を持つ川の縁で」が掲載されています。
『点線面』5号(ポンプラボ)
曽根 賢の特集と、論評風の新作エッセイが載ってます。詳しいことはネットで検索してください。









































