今年のイギリスの夏はとても暑いです。日差しが肌に痛いくらいきつくて、日本の夏ほどのことはないにしてもそれなりに30度近くまで気温があがります。熱中症のようになって倒れる人の話も聞きますね。
コーンウォールのキャンプ場、当然テントに寝袋だったんですけど日中の暑さとは打って変わって夜になると「寒い」となりました。もともと寒さに強い相棒には快適だったようですが、私は「長袖着てよかった。」というくらいでした。
グレムリンはイギリス北部で生まれたので、寒さには強いはずですがもともとはアフリカの鳥。先祖代々イギリスの鳥ではありません。寒さにはやっぱり気をつけなければ、とどこで寝せるかに悩みました。
最初は「テントの中よりも車の中のほうがいいだろう。」という相棒の意見に従って車の中で。
ところが夜もすすむと車の中も冷え冷えとしてきます。そしてひとりぼっちのキライなグレムリンの不安そうな顔。キャリーに毛布をかけて保温と光りの遮断をしたのですが、キュゥーという不安そうな声に結局はテントの中に運び入れました。
自分の寝袋の中にキャリーを入れ、そのキャリーを抱えるようにして自分も寝袋に入って寝ました。「窒息するぞ。」と相棒が笑いましたが、グレムリンも姿が見えないけど私の気配を感じるのか、大人しく眠っていました。
翌朝はテントの中限定でキャリーから出してあげます。すぐに出てきたものの、私の肩の上から離れようとしません。クチャクチャと何事か言いながら私の髪の毛や渡してあげた紐でひとしきり遊びます。
このとき、いつもと違うところでハーネストレーニングを、ともくろんだのが失敗でした。結果は私も相棒も血みどろになりました・・・・。もう、ハーネスあきらめようかな・・・・。
この日はコーンウォール名物のコーニッシュパスティというお惣菜パンのようなものを食べました。これ、スーパーでも簡単に買えるお昼の定番ですが、もともとはこの土地の鉱山で働く人々の間で定番だったお昼だそうです。その当時は扇形(大きな餃子みたいな形です)の半分にお肉や野菜のアンをつめ・残りの半分にアップルパイ風の中身を入れたりして焼いていたこともあるそうです。
「デザートと主食をひとつにセット」みたいなもんでしょうか。
しかも、パスティのフチは分厚めにつくってあって、手を洗わなくてもそのまま食べられる(分厚いところは持つところ・食べたあとはそこで手も拭ける)ようにしてあったとか。もともとは鉱山で働く夫のために、と奥様達が考えたといわれる愛情弁当のひとつだったんですね。
コーンウォールを訪れたら必ず食べようと思っていたものです。私は基本の牛ミンチに玉ねぎ・ジャガイモ・スウィードなどの野菜を入れたもの・相棒はラムをつめたものをチョイスしました。
本来、あまり人間のものを食べさせないほうがいいグレムリンにもせっかくなので、パスティのパン生地の部分と野菜を少しおすそわけしました。「群れの仲間」が食べるときには自分も食べるのが基本の彼、はじめての野菜もモリモリ食べました。この日の朝のハーネストレーニングのイヤな思いも忘れたようです。パスティ欲しさによってくる大きなカモメを見ても平気でした。
名物を食べる、と張り切っていた私たちは町に入ってすぐに目に付いたお店に飛び込んだんですけど、実際は町のいたるところにパスティを提供するお店がありました。
食べ終わって5分ほど歩くと、なんと「コンクールで第一位」に輝いたというお店までありました・・・。早まったな・・・。美味しかったからまあ、いいか。
道行く人々が私の下げているキャリーを覗き込みます。ワンちゃんづれの多かったこの日、可愛い子犬でも入っていると思われたのかもしれません。まん丸に目を見張ったグレムリン(中型インコ)の顔を見て「ええ??!」と言われることもしばしば。
「あのこ、鳥を連れてあるいているわよ。」という声も聞こえます。ハーネスをつけて私の肩の上にでも座っていてくれたらよかったんですけどね。「なぜ、キャリーに?」という問いにまさか「流血沙汰のハーネストレーニングに備えて」とはいえません。
「広い世界を見せてやりたくて」という珍妙な私の答えに「いい考えね。」と言ってくれた人達、本当に寛大です・・・。