他の記事の中で少し書いた話だけどピックアップして記載。
もう何十年も前だけど。
何かおもしろい人は居ないかなぁ~なんて思ってバンドメンバー募集に出ていた人と何人か会いまして。
何故かギター弾きさんではなくてキーボード弾きの方が多かったですね。
概ね良い方とも出会いバンドは組まなかったけども良いお話が出来ました。
ただ、一人を除いて。
私よりもかなり若い方でしたがピアノを弾かれているという方。
少しお話をすると、私がメインでやっていた楽器「イーリアンパイプ(アイルランドのバグパイプ)」の事を執拗に訊いてくるのでおおまかに、
「アイリッシュパイプは約2オクターブの音域で半音は出せるけど伝統音楽では特定の音くらいしか使わない。」
旨の話をすると勝ち誇ったように、
「そんな音域の狭い転調も出来ない楽器、弾いてて面白いです?ピアノみたいに何でもできなきゃ(^_-)」
という応答。
ん~多分、ピアノの優位性を説きたかったが為にそういう質問をしてきたんでしょうね。
同じ歳位なら自分もムキになったのかもしれませんが。
こういうタイプの人に理論でガンガン攻めても軸がズレてるから話が噛み合わないのわかってるので止めました。
それにかなり歳下だったのでスルーしましたが。
なんか変な気持ちになりましたね。
教育って大事だなぁ~なんてつくづく思った瞬間でした。
先ず彼が失敗しているのは楽器の特性とその楽器で演奏する音楽の表現力を混同しているということ。
何でも出来ると言ったけど・・・・
実際、機能的にはパイプに出来てピアノに出来ない事はいっぱいあるけど。
それは劣っている事になるのかな?
ピアノってレガートで音を出せないよね?
ポーンとなったらそれが以降は減衰しているのみ。
半音の半音の半音のみたいな微小音程を出せないよね?
平均律で調律師の方に好みで調律してもらっただけだよね?
自分でチューニング出来ないよね?(普通のピアノ奏者は。調律師兼ねてる友人は居ますが)
など。
でもこんなの楽器の特性の違いで楽器の優劣ではないですね。
シンプルな事しか出来なくても楽器として愛されている楽器は沢山ありますから。
音域が狭くて転調云々ならシンセサイザーとPCM音源、サンプラーさえあれば世の中の楽器なんて駆逐されてしましますが(ピアノさえも)実際はそうならないですね。
例えばオーケストラの演奏を目の前で観て聴いて感じた瞬間の素晴らしさ。
チェロやビオラの音色が目の前で聴くとこんなにも身体を震わせてくれる音色に気がついて驚いた事。
ピアノも弾き手によって色々な表情を見せてくれること。
これってその楽器有りきの感動であって音だけあっても全く面白くないですね。
だってCDや何かの音源リソース聴いてるのと一緒だから。
眼の前で楽器を弾いているのを観るというのは本当に音楽を楽しむ大事な事で。
楽器の振動がこちらの身体に伝わってくるなんて普通に音楽をCDだけで聴いててもわかりませんよね。
そこに音域の狭さや転調の有無は関係なく純粋にその楽器が持つ音色や表現方法に感動するだけなのですが。
正直、どんな音楽教育受けたら冒頭の青年みたいな考えになるのかなぁ~って思う時が有りました。
でも実際にはこういう考えの人って結構居るんだぁ~ってのもそれからの経験で知りました(爆)
楽器の機能と音楽の表現力をニアイコールで解釈する人。
やたら民族音楽やアイルランドの伝統音楽の弱点?を語って悦に浸ってる人。
ブルーグラスのアドリブにはジャズ的な要素が云々とか。
それは楽器の音域が云々とか。
ほんま、意味わからんって感じで。
ん~~自分の音世界の中だけで生きててください。こっちくんな。 って思った次第でした。
ちなみにもちろん私にもわからない音楽もあります。
でもそれでもそんな私の理解出来ない音楽をやっている人や使っている楽器や編成を馬鹿にするなんて事は絶対にしたこと無いしすることも無いですね。
正直によくわからないけど。とは言いますけど。
それは感想であって馬鹿にするとかそういう要素は全くありません。
何かのキッカケで良いなぁ~って思うようになるかもしれませんし。
でわでわ😊