京都南座です。
鴨川の対岸から横顔を撮ってみました。
朝から小雨模様で、寒い(さぶいと読みます)…。
春の帰省恒例の『三月花形歌舞伎』観劇です。
今回も、兄が一等席をプレゼントしてくれました。兄嫁よっちゃんと二人で観劇です。
そして、これも恒例🎵撮影タイム🎵
ロビーでは、見知らぬ「ゆるキャラ」が鯖江の観光キャンペーンをしていました。
近松門左衛門は少年時代を鯖江で過ごしたのだそうですよ。それで「ちか もん」…。
もちろん、今日の演目は近松門左衛門の『女殺油地獄』です。近松さんは没後300年なんですって。
八方塞がりの孤立した若者が、ふとした切っ掛けで暴走し、何の罪もない善良な隣人を、残忍な方法で殺害する。
『女殺油地獄』は、江戸時代に実際にあった事件が題材になっていますが、昭和にも、平成にも、令和の今も、似たような事件は起きていますよね。
お芝居は、片岡仁左衛門さんの監修で、中村隼人さんが河内屋与兵衛に初挑戦しています。
鬱屈した若者の衝動殺人を、リアルに、説得力ある心理描写でありながら、歌舞伎の様式美は失わず、これでもかってほど嗜虐的に演じていました。
團子さんのヤマトタケルでも思ったけど、「若さ」を芸で表現するのは難しい。でも若者は、そこにいるだけで若い…。
与兵衛は、絶対的「若さ」を基盤に、演技を磨きあげ、芸を積み重ねていく役なのでしょうね。
今後も、隼人さんは与兵衛に挑戦し続けるのではないかしら。彼が与兵衛をどう深化させるのか、私も、隼人さんの与兵衛を追い続けたい!
あー! 長生きしなくちゃ!