アジアのお坊さん 番外編 -20ページ目

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

プラユキ・ナラテボー師による数冊の著作は概ねKindle版に移行し、書店では師が監訳を務められた、カンポン・トーンブンヌム著の「気づきの瞑想で得た苦しまない生き方」だけが置かれていることが多い。

 

さて、その昔、私にちょっとした転機があって、そこから一層浮き草稼業を任じて修行するようになったのだけれど、ちょうど偶然その頃にプラユキ・ナラテボー師と旧交を温め、出版されたばかりの「気づきの瞑想で得た苦しまない生き方」を寄贈して頂いたことがある。

 

その時、師は本の見開きに「プラユキ・ナラテボー 今ここを大切に 心を込めて生きよう」と書いて下さったのだが、先日、ふと思い立って何年かぶりにこの本を読み返してみた。

 

先年亡くなられたカンポン氏だけれど、大事故の後に氏が「気づき=sati」を得て行く詳細は、むしろ一般の瞑想指導書以上に具体的な修行時の心の持ち方についての参考になる。この本が長く紙媒体として書店に残るのは、意義あることだ。

 

 

               合掌

 

※日本人上座部僧・三橋円寒ヴィプラティッサ比丘が日本語訳された、タイの高僧・プッタタート比丘の「仏教人生読本」「観息正念」PDF版を「ホームページ アジアのお坊さん 本編」上に公開しております。

子供の時に読んでいた探偵小説や奇術に関する本のことを検索すると、プロのミステリ作家や奇術師の方が、子供の頃に同じ本を読んでおられたことを知って感動したりする。

 

その一方で、同じ本を読んでいながら、そのまま在野の一ファンに留まった我々と違い、プロにまで至った作家や奇術師の方たちは、幼少期から努力もし、素質にも恵まれていたのだろうかと、内心、忸怩たる思いもする。

 

さて、昭和の奇術本である「奇術と手品の習い方」は、子供の頃の私の愛読書の一つなのだが、複数の奇術家たちのブログに「この本を読んでも詳しい演じ方が分からなかった」という意味のことが書かれている。

 

なるほど。やがてプロに成るほどの方たちは、その後にお読みになったであろう本格的な奇術書と同じグレードを、こうした実用書のタネ明かし本にも求められたが故に、そのような感覚を以て同書をお受け止めになったのかと納得する。

 

反対に私のようにただタネが知りたいだけの子供は、何の違和感も抱かず自己流に解説文を解釈して適当に奇術を演じていたのだろう。

 

それはともかく、「奇術と手品の習い方」を読んだ私は、それまでに読んでいた児童向けの手品解説書より遥かに詳しい内容に大変、感銘を受けた。奇術の歴史や催眠術についての科学的な解説も含む奇術に関する概説などにも歓喜し、添付された何枚もの写真に写る著者によく似たおじいさんを電車の中などで見かけては、そんなはずもないのに、もしかしたらあれは石川雅章氏かも知れない、声を掛けてみようかなどと、胸をどきどきさせたものだ。

 

私が松田道弘氏や二川滋夫氏の本格的な奇術本を読むことになるのは、まだもう少し、2、3年後のことだった。

 

                  おしまい。

 

「ホームページ アジアのお坊さん 本編」トップページに、

タイの高僧・プッタタート比丘の「仏教人生読本」「観息正念」を公開しています。

是非ご覧ください。

先日来、お知らせ致しておりますように、日本人上座部僧・三橋円寒ヴィプラティッサ比丘が日本語訳された、タイの高僧・プッタタート比丘の2つの著作「仏教人生読本」「観息正念」それぞれのPDF版を、「ホームページ アジアのお坊さん 本編」上に公開させて頂きました。

 

さて、三橋師はスリランカで得度し、タイで修行された後、インドのブッダガヤにある印度山日本寺の駐在主任を務めておられました。

 

その後にインドを離れた師は上記2作の翻訳に携られた訳ですが、それ以前、日本寺駐在時代にブッダガヤ在住の外国人比丘たちと共に、インドの仏跡を訪れる日本人旅行者にも配布すべく、初期仏典の日本語版冊子の発行を思い立たれました。

 

下に掲げた「如来所説 初転法輪」は初期仏典「初転法輪経」を日本語に訳した冊子です。

 

結果、この冊子の続刊が出ることはなかったのですが、三橋師ご自身の活動は紆余曲折を経てプッタタート師の著作翻訳へと傾けられて行き、上記2作へと結実致しました。

 

「如来所説 初転法輪」や「仏教人生読本」の翻訳を日本寺の僧坊で進め始められた時のお姿を、今でも思い出すことがあります。

 

いつの日か「如来所説 初転法輪」を、皆さまのお目に掛けることが出来たらいいのですが。

 

 

 

                おしまい。

※前回投稿時、リンクに不具合がありましたので、修正前にご覧頂いた方にはご迷惑をおかけしました。

にも関わらず、早速にご感想をお寄せ下さった皆さま、誠に有難うございます。

改めて投稿させて頂きます。

 

        ※   ※   ※

 

タイの高僧プッタタート比丘の著作「観息正念」「仏教人生読本」(三橋円寒ヴィプラティッサ比丘・日本語訳)に関しては、PDF版CD-Rという形式でこのブログを通じて頒布活動を行い、多くの方々の温かいご賛同を頂いた後、2017年に一旦その活動を休止しておりました。

 

その後はまたたくさんの皆さまからのご助言やご依頼もあり、長い推敲作業を経て、この度、ようやく「ホームページ アジアのお坊さん 本編」のトップページ上において、「観息正念」「仏教人生読本」の2作を公開することができました。

 

CD版をご希望されてお読み下さり頒布の一端を担ってくださった多くの皆さまを始め、これまでご法縁のあった方々には、この場を借りて本当に心より厚く御礼申し上げます。

 

どうかより多くの皆さまがこの書を読んでブッダの教えに触れ、苦を脱却し安らぎを得ることができますように。

 

 

 

                            合掌

タイの高僧プッタタート比丘の著作「観息正念」「仏教人生読本」(三橋円寒ヴィプラティッサ比丘・日本語訳)に関しては、PDF版CD-Rという形式でこのブログを通じて頒布活動を行い、多くの方々の温かいご賛同を頂いた後、2017年に一旦その活動を休止しておりました。

 

その後はまたたくさんの皆さまからのご助言やご依頼もあり、長い推敲作業を経て、この度、ようやく「ホームページ アジアのお坊さん 本編」のトップページ上において、「観息正念」「仏教人生読本」の2作を公開することができました。

 

CD版をご希望されてお読み下さり頒布の一端を担ってくださった多くの皆さまを始め、これまでご法縁のあった方々には、この場を借りて本当に心より厚く御礼申し上げます。

 

どうかより多くの皆さまがこの書を読んでブッダの教えに触れ、苦を脱却し安らぎを得ることができますように。

 

 

 

                            合掌