臨終に際して阿弥陀如来が二十五菩薩を連れて天上からから急降下して迎えに来てくれる様を描いた知恩院蔵の国宝「早来迎図」が、東京・京都などの国立博物館で順次公開されているのに因んで、新聞・テレビなどで特集が組まれているのを何度か目にした。
構図の特異さもさることながら、信心があれば文字通り臨終正念、正にこのような心境で死を迎えることができるだろうという心象風景を描いたものだとすると、誠に素晴らしい。
恵心僧都源信さんが二十五三昧講という念仏講のメンバーと、死んだらどんな様子か向こうから知らせるようお互いに申し合わせていたという風な、その純粋な信仰心こそが有り難い。
「極楽は 十万億土と 説くならば 足腰立たぬ 婆は行けまじ」
一休
「極楽は 十万億土と 説くなれど 近道すれば 南無の一声」
蓮如
おしまい。
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