去年、お経の上げすぎで声が枯れたのだが、油断していると、どうにも声が出せなくなり、その時、初めて音声外来なるものがあることを知った。
音声外来のあるいろんなお医者さんのホームページを見ると、声をよく出す職業の人、例えば教師や住職さん、などと書いてある所もあって、お坊さんにとって、これはよくある症状なのだなと思った。
物理的に悪性の状況ではないことを確認してもらい、医療的な処置をして頂いた後は、結局のところ、声を使わず喉を休めるか、或いは休めない場合は、気をつけて声を出すしかない。教えて頂いた様々なコツは…
・大声を出さない。大きなくしゃみや咳払いも禁物。
・わざと高い声や低い声を出さない。声が出にくくてもささやき声で喋らない。とにかく普通の調子で声を出す。
・なるべく腹式で発声する。
・声を出す(お経を始める)前に、一回ずつ必ず水分を取る。どうしても取れない場合は慌てて声を出さず、せめて唾を飲み込んでから声を出す。
・声を出すことをしばらくの間、完全に休ませることが出来ないなら、せめて必要以上に声を出したり、話をしない。
・以上のようなことを、もし耳鼻科的な治療や定期健診と並行できるなら、なお効果的。
という訳で、去年、声が出にくくなった時にも書いたのだが、なるべく発声を控えようとして気づいたことは、自分が普段、いかに不必要なことをたくさん喋っているかということだった。
近頃、また忙しくて声が枯れて来た時に、そう言えばちょっと具合が良くなったから、また調子に乗って余計なことをべらべら喋ったり、張り切って声を出しているなということに気が付いた。
声を枯らさない一番のコツは、いらん事をべらべら喋らんことだ。なるべく言葉数を減らし、けれど必要なことだけは的確に、かつ親切に無愛想でなく伝えるように、一語ずつ工夫するのは、結構、楽しいものだ。
※ホームページ「アジアのお坊さん」本編も是非ご覧ください!!
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