松田道弘氏の「トランプ・マジック」に載っている奇術師デビット・デバントのエピソ-ド。
300のカード奇術を知っていると言った若い奇術師に、デバントは「それはすばらしい。私はたった八つしか知りません」と答えたそうだ。
それに続くデバントの言葉。
「私が八つと言ったのは本当である。だが私はその八つを完璧に演れるのだ。いつ、どこで、どんな状況のもとでも」
さて、いつ、どこで、どんな状況でも完璧に演れたりはしないけれど、子供の時に奇術が好きだったにも関わらず、今は奇術の本を読んだり、奇術に関することを調べたりして楽しむだけの私は、人に奇術を見せるということは現在はほとんどしていない。
ただ、もし何かの拍子に奇術を演じることになった場合に備えて、それほどの高等技法を使わなくても、まず100%失敗しない奇術をいくつか心に準備している。
以下、いくつか挙げさせて頂くことにする。
先に挙げた松田道弘氏「トランプ・マジック」より
・あなたは3の山を選ぶ(この何でもないトリックが、ここに載っているクレイトン・ロースンの演出次第で素晴らしい現象になることに感銘を受けた)
・同じく松田道弘「クロースアップ・マジック」より
金貨と銅貨の交換(余分なもう一枚のコインを使わないで行える、というところが素晴らしい)
松田道弘「シルク奇術入門」より
一振りで出来る結び目(ごくシンプルなトリックで技法が要らないけれど、スライディーニのアイデアを利用すると2回繰り返せる。繰り返せること自体がミスディレクション)。
二川滋夫「コイン奇術入門」より
コイン・アクロス(腕を交差し、拳の中に一枚ずつ入れたはずのコインが片方の手に移動する。ある技法を使っているが、私ごときが演じても今までに一度もタネを見抜かれたことがない)
他にもいくつかあるのだが煩雑になるので割愛するけれど、いずれにしても、シンプルな現象とトリックで、演出と演技力だけで効果が大きくなるような奇術が、私は好きだ。
※画像は子供の時の私が切り抜いた新聞の番組表のスクラップ。
これらの放送の内にFISM(世界的な奇術大会)の映像もあったらしいが、書き込んである日付についてはいつも読ませて頂いてるプロ奇術師の方のブログや別の奇術研究者の方の「LILLIPUT MAGIC」といった詳しいサイトなども参考にさせて頂いているものの、私が昔に記入したものなので確証はない。
※「ホームページ アジアのお坊さん 本編」もご覧ください。




