『オーメン:ザ・ファースト』はシリーズの伝統を受け継ぎつつ新たな恐怖を見せる前日譚の最高傑作!! | 【映画とアイドル】

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『オーメン:ザ・ファースト』公開中カチンコ

THE FIRST OMEN

 

 

 

 

大阪ステーションシティシネマで観て来ました!

 

 

 

 

 

ボクは この⤵最初の特報だけ見て、

 

監督もキャストすら知らずに観るという(ビル・ナイが出てることは気づいた)

今までにないほど情報をシャットアウトして観ましたが

これが大正解!!

 

これから観る方は予告を見ないことをオススメします。

上に貼った特報はストーリーなどがほぼ分からないのでいいですが、

他の予告はストーリーの根幹に触れているものがあります。

 

ボクはストーリーを全くといっていいほど知らない状態で観たので

その展開に驚愕しました!

前日譚って結末は分かっているから

ストーリーに惹かれることはないというか、

だから前日譚ってそんなに興味沸かなくて、

本作も正直そんなに惹かれてはいませんでした。

 

だって、悪魔の子ダミアンが生まれるまでで

そんな怖い話って作れる?という疑問があったんです。

 

悪魔の子を産む女性が出てくるとしたら

その女性が悪魔に憑りつかれる展開になったら

それは『エクソシスト』になってしまう。

 

しかし、その予想は見事に裏切られ、

観終わってみると

(前日譚の作品として最高傑作では?!)と思うほど素晴らしい作品でした!

 

 

 

 

【ここから大まかなストーリー・舞台設定について触れます】

 

 

 

 

『オーメン』の1作目は↑

1976年の作品だったので、

本作の舞台設定は1970年代。

ローマの教会が舞台になりますが、

ローマの街並みや車などが70年代の雰囲気を感じさせて、

ホラー映画としては高額といえる3000万ドルの製作費をかけているだけあって

映像をしっかり作り込んでいるところが素晴らしいです。

 

『オーメン』シリーズには他のホラー映画にはないような‘格’を感じるところが好きなんですが、

そういう点で観たら、本作はシリーズの中でも一番素晴らしい映像と言ってもいいと思います。

少なくとも2作目以降では最高の映像だと思いました。

 

 

出だしの掴みがまず完璧で、

ここはきっちり“『オーメン』シリーズの前日譚”というスタンスを映像と流れで見せてくれるのが素晴らしくて、本作への期待感が一気に高まりました!

 

出だしといえば、

まず、20世紀FOXのマークとファンファーレから入るのがワクワクしましたね!

新しいレーベルのブラムハウスが『エクソシスト』『ハロウィン』の新作を作りましたが、

やっぱりオリジナルと同じスタジオのロゴが出てきた方が盛り上がります!!

 

 

 

アメリカ本国で初登場4位と、さほど盛り上がってはいなかったので実は期待値が下がってきてたんですが、

いやいや面白かった!

口コミが広がって欲しいところです。

 

そうは言っても序盤というか、前半部分で退屈に感じるところもありはしたんですが、

終盤まで観ると、その退屈に感じたシークエンスにも大きな意味があったことが分かって納得します。

 

 

 

監督のアカルシャ・スティーヴンソンは初の長編映画とは思えない見事な手腕でしたが、

悪魔の子が生まれる話で、出産シーンも出てくるので

女性の監督が撮ったのもある意味納得。

でも、観ているあいだは女流監督とは思いもしなかったですね。

それくらいホラー描写もしっかり撮れてるし、シンプルに怖い。

それでいて女流監督だからこそ主人公をはじめとして、

印象的な女性の登場人物たちをとても上手く描けていました。

 

 

 

 

上に貼った特報だけ見たイメージでは

観念的なシーンを思わせぶりにつないで

ホラーの雰囲気を構築する作品、つまり

雰囲気だけで盛り上げようとするホラーなんじゃないか?と危惧していましたが、

物語の推進力が素晴らしく、

そこにきっちりホラー描写も入るので

ホラー映画として理想的な展開かつ

見事な映像美でハイレベルなホラー作品になっています!

 

 

 

 

イタリアが舞台ということもあってか

女優・子役ともに美人ばかりで、

ホラー映画でありながら女優度が高いのもボクにとっては大きな魅力でした。

 

アメリカからローマの教会に来て修道女を目指す主人公マーガレットを演じる

ネル・タイガー・フリーがなかなか美しくて、

好みのタイプではないんですが、

久々にボンドガールになれそうな逸材を見つけた気持ちになりました。

 

演技も素晴らしくて、

特にクライマックスでは驚くほどの演技を見せてくれました。

個人的には、エクソシズムを描いた傑作『エイミー・ローズ』のジェニファー・カーペンター以来のインパクトある演技は驚愕ものでした!!!

 

 

とにかくストーリーが意外で正に驚愕の展開!

どこまで事実かは知りませんが、70年代のイタリアの社会情勢も加味した物語設定が上手くて、トンデモホラーになりそうなところにリアルな肌触りを加えることに成功。

 

基本ストーリーで引き込みながらも

『オーメン』らしいショックシーンも挟みつつ、

なんとなくJホラーテイストを感じさせるシーンもあって、

全体的な印象としては派手さはないものの

ポイントポイントできっちり見せるホラー演出が見事!

だから、ショックシーンが少ないから物足りないということはなくて、

むしろショックシーンにばかり頼らず引き込む演出の見事さに目を奪われました!!

 

 

 

現代の映像技術・撮影技術の進化もあるでしょうが、

映像美に関しては1作目を凌駕してるんじゃ?!と思うほど素晴らしいです。

この絵の完成度を観るだけでもスクリーンで観る価値があったと思いました。

 

 

恐ろしいシーンでも、暗闇を活かしたシーンがあって、

そこは映画館のスクリーンだからこそ恐怖を感じられるような映像的演出が考えられていて、思わず見入ってました。

 

 

 

【具体的には触れませんが、ここからネタバレ含みます】

 

 

 

 

 

 

ボクはYOUTUBEで怪談話の動画を見るのが好きなんですが、

いつも本当に怖いと思うのは

幽霊とかの話じゃなくて

人間が怖い話、つまり‘人(ヒト)怖’なんですよね。

 

悪魔の恐ろしさを長年描いてきた本シリーズが

初めて人間の恐ろしさを正面から描いたのが本作になると思います。

だから怖いし

おどろおどろしい。

そう、

人間って悪魔よりよっぽどおどろおどろしいんですよ。

 

この 人間の悪行を目の当たりにした時の居心地の悪さ

気持ち悪さったらないし、

本作で話題になってるモザイクがかかったシーンも、

まともに見えないけど気持ち悪いです。

ちなみに、モザイクかけ過ぎは確かに問題ですが、

本作の面白さそのものを台無しにしてるとまではボクは思わなかったので、

モザイクあるなら観に行かないという選択肢は勿体ないと思います。

ただ、ボクが今までに観た映画の中で

最もモザイクがきつかったシーンであったことは間違いないです(苦笑)

 

ケビン・ベーコンのチ〇チ〇はかなり昔にボカシ無しで見せたくせに(笑)

ベーコンのチ〇ポなんか見たくなかったのにww

 

 

 

 

【具体的には触れませんが、ラストについて】

 

 

 

 

 

 

前日譚を描く作品っていうのは

当然 元の作品の出だしにつなげて終わるわけで、

本作も例外ではありませんが、

本作が秀逸なのは

そこに一捻り加えているところです。

 

ボクは観る前から結末が分かっている前日譚というものには惹かれないので、

本作への期待値も高くはなかったんですが、

ラストシーンで鳥肌が立った前日譚は初めてでした!!!(≧▽≦)

 

 

 

 

 

これ以上書くとネタバレになるので、

あとは映画館で目撃して下さい。

そろそろ上映が終わるシネコンも出てきていますが、

『オーメン』シリーズのファンであれば楽しめるとボクは思うので

映画館の暗闇で是非!!(;゚Д゚)←