🎬『愛情物語』(1984)
19日まで本編が限定公開されていたので
多分 公開当時以来約四十年振りに観ましたが、
号泣状態になるほど感動して自分でもビックリしました!!
(~19日19:59までの限定公開です💻)
ビックリしたと書いたのは、
正直公開当時はそこまで感動した記憶がなかったんです。
映画館では薬師丸ひろ子の『メイン・テーマ』と二本立てという
今では考えられない豪華な組み合わせでしたね!!
と言いながらボクは映画館に行った記憶はなくて、
でも知世ちゃんのファンやったから
ビデオソフトを買って観ました。
当時は1万円以上はしたハズです。
今は月1000円くらいで映画見放題ですが、
ボクらの世代はレーザーディスクとかも1万円くらい出して買ってたんですよね。
今みたいに気軽に色んな作品を観れる環境になっても、
ボクが映画を観るのは映画館か、購入したソフトかの二択なのは
昭和から変わってません^^
ボクにとっての映画はそういうものなんです。
【ラストにまで触れています】
今回自分でも驚くほど感動したのは
四十年という月日が経っていたからやと思います。
ボクは知世ちゃんと同級生ですが^^
当時は当然知世ちゃんと同じ目線で観てましたが、
今となっては渡瀬恒彦さん演じる拓次の方が年齢が近いわけです。
その目線で観たら、
まるでおじさんの一種のファンタジーにも見えました^^
それは、倍賞美津子さん演じる治子にもらわれて育った
知世ちゃん演じる美帆が、
毎年誕生日に花束を贈ってくれる‘あしながおじさん’、
自分の父親かもしれない人を探しに行く旅で、
花束の差出人になってた拓次と旅をすることになる物語が、
“おじさんと可愛い女の子のロードムービー”みたいになってて、
職人気質で少し気難しそうな拓次でさえ
だんだん美帆との旅を楽しんでいるように見えてくるんですよね(*^^*)
ってか実際に楽しんでる♪w
もちろん最初の方は家に帰るように美帆に言うし、
美帆を置き去りにまでしますが、
だからこそ そこから自然に打ち解けていく二人が微笑ましくて、
知世ちゃんの演技にキュンとしてからの
『ダンデライオン』で泣いてしまいました。
昔は泣いた記憶ないです。
本作は音楽映画とも言えますが、
知世ちゃんの歌と洋楽の両方が聴けるのが面白いです♬
ドラマパートは知世ちゃんの歌、
ミュージカルパートは洋楽になってて、
本場のダンサーたちに囲まれても見劣りしない
知世ちゃんのダンスが見事です♪
観たことあるのに、今回も あしながおじさんは拓次に決まってると思って観てましたが(^^ゞ
そうじゃないからこそ終盤は本当に感動するし、
ドラマとしての面白味も増します。
角川春樹監督がミュージカルシーンにこだわってるのも伝わってくるし♫
角川春樹が知世ちゃんに恋してるのもシーンのひとつひとつで伝わってくる♡
当時監督作としては二作目やったから決して手慣れた感じはなくて、
当時はミュージカル的な部分とドラマ部分にミスマッチな感じを持ってたところもあったんですが、
今回は角川監督の目線にも立てたので、
知世ちゃんのアイドル映画・ダンス映画・ミュージカル映画にしたいという角川監督の想いを感じたら、全てを素直に受け入れることができました。
知世ちゃんが坂を下るシーンひとつにも愛情とこだわりを感じました♡
クライマックス、
当時のCMでもよく流れていた
知世ちゃんの主題歌にのって美帆が拓次に駆け寄るシーンでは
もう自分でも驚くほど泣いてしまいました。
拓次があしながおじさんでもお父さんでもなく
本当に偶然出会っただけの人やったからこその感動。
これこそ本物の出会いやと思いました。
もう 今観ると四十年前の日本の風景だけで感動ものやし、
ラジカセひとつにもキュンとくる^^
ボクは知世ちゃんと同じく長崎に住んでたことがあるし、
数年前にも遊びに行くほど大好きなところなので
長崎のロケ映像も嬉しかったですね!
毎日 きれいな夜景を眺めることができた日々が懐かしい(^.^)
とにかくロードムービーとして日本の風景の美しさをいくつも見せてくれるのが素晴らしかったです!
拓次が美帆をほっとけない理由も胸にくるし、
ここの演出も本当に素晴らしくて胸に刺さりました。
角川さん自身の経験に基づいていた設定であったことを今回初めて知りました。
渡瀬さんの演技が本当に素晴らしくて今さら感動したんですが、
6年ほど前に亡くなられたので今さらながら寂しいです。
この頃久しぶりに映画を観たら
出演者の方とかが亡くなってることが増えてきてホント寂しい。
でも、遅ればせながら本作の渡瀬さんの素晴らしさに心から感動することができてよかったです♡
拓次と美帆のシーンで終わってもいいくらい感動しましたが、
そこから第四幕というか、
美帆の夢であるミュージカルへの挑戦もしっかり描き、
拓次と治子の人生の第二幕の予感も見せてくれることで
美帆と拓次の出会いが奇跡的な運命であったことがあらためて心に響く♬
美帆が見事に主役をつとめたミュージカルのカーテンコールに
拓次と治子もいてほしかった気もしたけど、
二人はおそらく新たな人生を歩みだし、
美帆はしっかりとひとり立ちしたということなんやと思いました。
それは、原田知世という女優をひとり立ちさせたかった角川監督の意志を確かに感じるカーテンコールでもあり、
この素晴らしい作品にスタンディングオベーションをしている気持ちになりました♡♡♡