『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 ブログ③
今回はカイロ・レン(アダム・ドライバー)について書きたいと思います。
結論から先に言うと、今回一番魅力を感じたキャラクターはレンでした!
何回か(まじカッコイイ!!)と思える瞬間がありました。
アダム・ドライバーの役者としての力が、一番肝心な最終作で最高に発揮されたのが素晴らしかったと思います!!
『フォースの覚醒』で、本シリーズの悪役の中心的人物であるレンが、レイアとハン・ソロの子供という設定を初めて知った時はショックでした。
トリロジー三部作でのハッピーエンドが台無しになりかねない設定とも思いましたが、
トリロジーのダース・ベイダーとは正反対の、弱さも見せる悪役像は新鮮とも思えました。
その、悪役なのに弱っちいキャラクターには批判も出てたと記憶していますが、
本シリーズはその‘レンの弱さ’もひとつのキモなのは間違いなく、
そのレンがだんだん強くなり、その上で最終的にどういう判断を下すのか?というのが
レイのストーリーと並行した本シリーズの最重要ポイントやったと思います。
『フォースの覚醒』で父親であるハンを殺してしまったのはあまりにもショックで
最初はかなりガッカリしましたが、
レンがその弱さゆえに父親を殺してしまったことが理解できると(同じ父親としては理解したくないところもありますが、ここは映画なので ^^)、そこも受け入れられるようになりました。
あと、本編とは関係ないですが、ハリソン・フォード自身がトリロジー時代からハンが死ぬ設定を望んでいたことを知って、さらに納得できるものになりましたね。
『最後のジェダイ』では『フォースの~』時よりは強くなった感がありましたが、
いい意味で弱そうな部分はそのままやったと思います。
レイと離れたところでも交信・話せる設定で二人の関係がより縮まったのがボクはいいと思っていたので、その設定を本作でもJJ・エイブラムス監督が活用していたのはよかったと思います。
ライアン・ジョンソン監督が示したフォースの力をアクションに活用していたのも上手かったと思いますね。
【ネタバレあり】
パルパティーンが再登場する設定自体には微妙な思いもありましたが、
そのパルパティーンをレンが自ら探し出して倒そうとしているという導入部分には盛り上がりを感じました。
過去作のオープニングタイトルで流れたそれまでのあらすじは予想の範疇であることばかりでしたが、
今回のそれは(おお~!)と思わせるものがありましたね。
ただ、いざレンがパルパティーンに会うと、その強大な力ゆえ、
レンとパルパティーンの対立軸がアッサリ無くなってしまうのが惜しかったです。
結局本シリーズ全9部作最大の悪役が死んだはずの皇帝やったとは…。
もう あとはレンがレイと手を結んでパルパティーンを倒す展開を期待するしかないし、
そういう展開になるのは誰もが予想できたでしょうから、
そこに至る過程とラストの戦いをどう描くかが重要やと思いながら観ていましたが、
そこもエイブラムスは上手く描けていると思いました。
とにかく、今さらレンに胸を熱くさせられるとは思ってなかったので、そこは嬉しかったです!
そして、その盛り上がりを引き出してくれたサプライズの演出は最高でしたね!!
『フォースの~』の時のやるせない気持ちが最後に救われたのは本当に嬉しかったです。
それはレンも同じだったのは間違いありません。
いや、ボクが同じやったと書くべきですねw(^^ゞ
パルパティーンの孫とダース・ベイダーの孫が銀河を救ったという帰結は、
その設定が製作過程で苦し紛れで生まれたものという可能性はあっても、
【ダークサイド】が【ライトサイド】へ―
【闇】に【光】が打ち勝つという、スター・ウォーズ・サーガに相応しい結末を解りやすく表現したという点においては、複雑な思いがありながらも、同時に納得できるものでもありましたね。
それをほぼ完全に納得させてくれたのはラストシーンでした。
それはSWファンなら絶対に映画館で自分の目で確かめるべきやと思います。