学問を学んで行くと
人の運命には『納音』という
“因縁解脱”と云われる時期の
巡ってくることがあります。
この納音を受けて
因縁解脱した人に
私の身近な人では
母がいます。
母にとっての納音と
その因縁解脱の意味は
“あちらの世界へ旅立つ最期のとき”
を示唆していて
その通りになりましたが・・
納音の因縁解脱だから
必ず命が終わるわけではないです。
この因縁解脱が
どのように人生に働くかは
人それぞれなのです。
私たちの宿命には
3つの干支のエネルギーを
与えられます。
そこに毎年、毎月、毎日、
そして毎時間という具合に
常に万物の法則が働くことで
人生に変化を起こしますが…
ひとりひとりの宿命は
生まれるときの天文の位置で
受ける影響が決まってきます。
生まれる時の天文の配置で
万物の法則から受ける影響を
生年月日で読み解き表します。
昔、古代中国では
帝王のエネルギーを与えるために
敢えて帝王の宿命の日にお腹を開いて
子供を取り出したので…
その手術を『帝王切開』と呼ぶ
というまことしやかな
伝説もあるほど・・
あくまでも伝説として、
ということで
それが由来の真実とは
限りませんが・・
帝王の干支のエネルギーは
それほど求められたという
喩え話の中にあります。
こうして私たちは
万物の法則の影響を受けて
この自然界の中に生まれてきて
与えられた3つの干支の
エネルギーを消化し切ることで
人生を終えるとされています。
自分の宿命エネルギーは
万物の法則の影響に合わせて
生きている間中ずっと
変化していくわけですが・・
万物の法則は
私たち人には平等に
同じように働きますが…
私たち個人は生まれ方が
それぞれに違いますので
その影響は全然違うんですね。
これは、たとえ
同じ誕生日に生まれても
生まれる土地も違いますし
育てる親や保護者が違うので
同じように宿命が稼働して
同じ人生になることはないです。
例えば…
裕福な家庭に生まれて
平和で安定した環境から
スタートしたのか？
それとも貧困で
不安定で乱れた環境から
スタートしたのか？
そのスタートによっても
宿命の影響は変わります。
もしかすると皆さんは
豊かに生まれた人の人生は
生涯ずっと安泰なんだろうな、
と思うかもしれませんが・・
実は、学問上では
これが逆の人生になると
暗示していることは
よくあることなのです。
なぜなら、
人の人生に起こる現象は
陰陽で反転を起こしますし
影響を与えるからですね。
つまり・・・
幼少期からずっと
安定して甘やかされて
苦難を経験せずに成長すれば
後半の人生は、大変です。
人間性の成長は
苦難や困難の変動期を
乗り越えることで起こり・・
精神性も高まるとすれば
それは過酷な環境を乗り越えた者に
与えられるご褒美のようなもの・・
前半の人生で楽すれば
後半の人生で苦労しますし・・
前半の人生で苦労すれば
後半の人生で安定する・・
というように
陰陽は起こります。
ですから
人生の波をどのような形で
スタートして乗り越えていくのかは
同じ誕生日でも様々になります。
ちなみに私個人は…
若いうちに苦労や困難の体験を
存分にして学んでおいた方が良い、
と思うタイプですが・・
実は学問上でもやはり
若いうちに動いて多くを体験し
困難を乗り越える智慧は
身につけておいた方が良いと
よくアドバイスに出てきます。
帝王学では正に
“苦労は買ってでもする”
という勢いでオススメしています。
さて、おもしろいことに・・
宿命に現れる困難や
大変な苦労が続く人には
特に『因縁解脱』の時期が
とても良いタイミングで
訪れていたりするんですね。
毎回、驚くのですが・・
この“納音”と云われる
因縁解脱を迎えるタイミングまでに
どんな人生を送っていたか？
が、とっても重要なんですね。
これが、陰陽の逆転を
起こす時期といっても
過言ではありません。
例えば・・
先ほど、
お伝えしたように
人生の前半でのんびりと
平和に暮らしてきた人は
この納音を境に逆転して
そこから困難や苦難の体験が
スタートすることもありますし。
それまでの人生で
とても苦難や困難な人生で
辛い想いをしてきた人が
この納音を境にして
嫌だと思って来た人たちと
縁を終わって離れることも
起きたりするんですね。
過去の悪因縁があれば
このタイミングで終わりにできる
そんな絶好のチャンスでもあり。
困難が反転して落ち着き
平和が訪れる転換期になる、
なんてこともあります。
学問を学んでいる先人は
敢えて、この時期を活用して
そこで終わらせたい縁を絶つ、
なんてこともあったようです。
納音が、宿命のどこに
現れるかによっても
人生の変動の現象は変わります。
自分自身のエネルギーに
納音してくるのなら
それは正に『因縁解脱』ですし・・
家系や仕事のエネルギーに
納音が起こってくるのなら
それは家系や仕事の転換が起こる時期
となりますね。
つまり、納音は
過去は青色だったものが
そのときから赤色に変わる、
というような真反対の人生が
始まる境目にもなるようです。
ちなみに・・
自分の宿命だけを
確認しているよりも
家族や周りの人の宿命を
揃えて確認した方が
より正確に何が起こるかは
判断がしやすいです。
例えば、
先ほど例に挙げた私の母は
納音の前に『害』という
現象の出ることが分かっていました。
それは母が以前に
ガンを発症した時期から
生き方在り方の変化を促す
宿題が出ていた先に…
ストレス性の病が現れると
示唆していたんですね。
その『害』までに
母があり方を整えているなら
恐らく、何か病が出たとしても
良性のもので済むだろうと、
私自身は予測しましたが…
母の生き方が改まることはなく
変わらぬ食事や生活習慣を続けていて
気を付ける様子がありませんでした。
私の直感には鋭いところがあり
嫌な予感がしていたので
家族の宿命をすべて開いて
並べて動きを確認したところ・・
家族全員に同じように
苦難の訪れることが出ていました。
それで
“母はガンが再発するかもしれない”
と感じたんですね。
ですから、数年前から
娘にも息子にもイッキにも
そんな話をしていたんです。
母の『害』の出る年の次は
『納音』で因縁解脱すると
分かっていたからなんですね。
それは、良性の病で
大難が小難で済むことにより
その先の人生を穏やかな余生で
送れるようになるのか・・
それとも、悪性の病で
大難となることでそのまま
この世から因縁解脱を
することになるのか・・
どちらにしても
母にとってはその年を境に
運命が変わることは
明らかでした。
私は母の様子をみながら
母が何も在り方を改めていなかったので
これは大難が来る・・
と予測していたんですね。
それで病が出る前から
母には私との同居を
ススメていたんです。
その段階で
母がＯＫすることは
ありませんでしたが・・
家族全員に出ていた難も
気になっていたので
心配していました。
余談となりますが
この時に娘の宿命に
出ていた難は・・
結局、彼女自身の
トラブルと命の終わりを
示唆していたものと
なってしまいました。
これは私の学びが
まだまだ浅すぎていて
読み切れませんでした・・
そして
娘のことで精いっぱいのとき、
油断していた母の『害』では
案の定、母にガンが再発。
しかもすでに
ステージが進んでいる状態。
その後は
このブログに書いて来た
母の闘病の日々のとおり。
それでもそこから
同居するまでには
母には2段階の引っ越しが
必要だったので大変でした。
１人で気楽に過ごしたい、
という母の気持ちがあって
すぐに私たちとの同居ではなく
近くに同居する形をとりました。
ガンが再発してからは
あっという間に半年で
ガンが成長しましたので…
その時点で
説得して同居に至ることで
自宅介護、看取りへ進みました。
母の因縁解脱だけではなく
私、息子、イッキの宿命にも
家族との別れの示唆は
表れていたので・・
早めに準備をしたり
家族で穏やかに過ごせる
そんな時間も作ることで
過ごすことができました。
母にとっては
本当に『因縁解脱』になり
やっと苦難の人生から
旅立つことができました。
その後も母だけでなく
プロファイリングの中では
よく納音を迎える方には
出会ってきましたが。。
母のように、
命を落とすことはなくても
例外なく、運命が反転するような
切り替わりを迎えていらっしゃいます。
私自身はいつも
ご相談される方については
それまでの生き方や在り方を
よくヒアリングさせていただき
表れている納音がどう稼働するか
お話をします。
納音が出ていても
それまでの生き方在り方によって
現れる現象は違いますから
重要なのはそれまでの生き方在り方。
何を体験してどんな困難を生き
何を経験して何を学んでいるか？
これはとても重要なんですね。
特に見せていただくことは
その方に現れる自己中心性、
つまり『エゴ』です。
その『エゴ』が
どのように現れているかは
とても重要なんです。
宿命の本質から
どんな『エゴ』が現れるのか。
もしもそれまでの人生で
苦労されていたり
困難を乗り越えるために
一生懸命に生きられていて、
他責ではなく自己責任の中で
ご自身の人生や内なる心と
向き合ってきたご様子や
そんな体験から出る言霊が
伝わってくるようであれば・・
その納音の働きは
そこで体験してきた因縁は
終わりを迎える意味になり。
その先の人生を穏やかに生きる
転機として、きっと残りの人生を
豊かにしてくれるものに
なるであろう、と予測できますが、
もしも、ご様子が逆なら
そこから先の人生こそが
正念場になるかもしれません。
人の痛みが分からない、
人の心が分からない、
人の苦しみが分からない、
人の悲しみが分からない・・
こうした心でいるならば
やはりそれはちょっと
人生経験や体験が少なくて
足りないかもしれませんね・・
まだまだ自分のことを
優先してしまうような
自己中心性が強いのなら・・
もしかすると
もう少し苦労はすることに
なるかもしれません。
人生に与えられた課題や
こなす必要のある試練は
やはりその人にとって
ちょうど良い分だけ訪れるモノ。
この世界は、
目に見えるものだけで
動いているわけでは
ありませんから・・
東洋の学問では
この世に生まれてくる理由は
“成長するため”
とよく云われます。
成長するために
必要なタイミングや現象は
必ず巡り巡って回ってきます。
人は良いときを
『エゴ』のままに生きやすい。
そこではなかなか
自分を見つめ直すことが
難しいものですが・・
人生の波が緩やかで
落ち着いているときにこそ
見つめ直し改めた方がいいことは
改めていただきたいと思います。
そこで変化をすることで
その先の人生はとても
生き易くなることがある。
整えておいた方がいいと
感じることがあるなら
穏やかなときにこそ
整えておいていただきたい。
嵐がやってきてからでは
手をつけられるどころか
整えるまえに悪化することも
よくあることですから。
基本的に人生の波が
ずっと穏やかなことは
決してありませんから。
必ず波があって
変動するのがこの世界。
大切なことは
いつどんな波が来ても
乗り越えて行けるように
準備をしたり心構えができるよう
そんな謙虚さを持っておくこと。
物質が豊かになると
人は万物の法則の神意に対して
敬意を忘れてしまいます。
目に見えない世界が
存在していたことを忘れます。
私もそうでした。
母もそうだった。
目に見えることだけが
この世のすべてではないですね。
目に見えない働きにも
感謝する心を失うことなく
生かされていることへの
感謝を忘れないでいてください。
もうすぐ母が亡くなって
3年が経つんです。
本当に時が経つのは
早いものです。
ふと母との日々を
思い出したので・・
今日は少し学問から
母との日々を振り返って
納音についてお話しました。
人生を生きているうちは
どんな出来事も途中経過に
過ぎません。
是非、今というときを
大切にしてくださいね。
どうぞ悔いのない人生を。
明日も善き一日が訪れますように・・
お互いに今をたいせつにして
生きていきましょう(^^)
それでは、また♪
大切なことはいつだってシンプル。
どうぞ今をたいせつに。
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