DEBILorANGEL -3ページ目

★落ちていく★

何とか朝はリアが和宏を起こして学校に行かせた。


留年とかありえないぢゃん。




そんな幸せの日々も長くは続かないんだね。










ある日、和宏の地元で遊んでると突然、和宏がいなくなった。


リアもみんなといたし気にとめる事はなかった。



でもリアが帰る時間になっても和宏は戻ってくる事はなかった。



携帯に電話しても出ない。



不安だなぁ。





でも終電も近かったし、駅までムネに送ってもらった。



ムネはみんなを笑わせるのが得意だった。

優しい性格でムネの周りはみんな笑顔だった。



リアに気をつかってくれたのか、和宏の話にムネはふれなかった。



もしかしたら、この時ムネは知ってたのかもね…





ムネのお陰でリアは、寂しい思いをしないで家に帰る事ができた。



家についてからも和宏からの連絡はなかった。







次の日、《昨日はごめん》


一言メールがあった。






そんな事があってから和宏の態度が何か冷たい事に気付いた。



気のせいだよね…









次の日、いつものように朝モーニングコールすると




出ない。。。




おかしい。




いつもはすぐに出るのに。





変な勘が働いた。





何回かけなおしても出ない。







留年しちゃう。



どうしよう。





直人に電話した。









《和宏と一緒??》









直人の口からは予想しなかった答えが返ってきた。









《あいつなら今女の家だよ。黙ってたんだけど和宏、あんま学校行ってないよ。
隠してごめん。》









意味わかんない。



冗談でしょ。




何一つ言葉がでなかった。



とりあえずリアはちゃんと学校行かなきゃ

そんな事が頭ん中グルグルまわってた。




信じられない。



和宏の口からちゃんと真実を聞かなきゃ。






学校に着くとリアは普段通りだった。


みんなに心配かけないように笑ってた。


いつものように笑ってた。


仮面をかぶったみたいに。








和宏からの連絡は一切なかった。

もぉダメなのかなぁ。


でもリアから電話する勇気さえなかった。


真実を聞くのが怖かった。









夜になると和宏からメールがきた。



ドキドキしながらメールを開いた。

そこには……











《ごめん。別れよう》




短い文章だった。




こんな短い文章だけでリア達終わっちゃうの??



いっぱい思い出あるじゃん。


あっさりしすぎじゃない。






でもリアは《別れたくない》



なんて可愛い事言えなかった。



変なプライドが邪魔して、あたかも冷静を装おって


《わかった》









送信。









ボタン押した瞬間涙がとまらなかった。



バカみたいに泣いた。



こんなにあっけらかんと終わっちゃうんだ。




ビックリだよ。






泣きながらかれんに電話した。




かれんは優しく慰めてくれた。


夜中までずっとリアの話を聞いてくれた。





寝る事さえ出来ない。


ただ、ただ涙が溢れてくる。









突然、携帯が鳴った。









和宏からだと思ってすぐに携帯の画面を見た。










“直人”




なんだ直人かぁ。





とりあえず出てみた。

直人も心配そうにリアの話を聞いてくれた。

何時間も眠れないリアと話してくれた。





外は朝日が立ち込めてきた。


リアも少しは落ち着いた頃に突然、直人が









《俺、リアの事好き。俺じゃダメかな。本当は会った時から好きだったんだけど和宏がリアの事気に入ってたからさぁ………》









今はやめてよ。
こんな話し。



リアは和宏の事で今はいっぱい、いっぱいなんだから。








《とりあえず今はそうゆう事考えられない。ごめんね》


そう言って電話を切った。





色んな事が重なって寝る事はやっぱりできなかった。


寝ずに学校へ行くとみんな心配してた。





でもみんなの声が何故か遠くに聞こえて耳に入らない。




授業中、ずっと伏せたままのリア。



急に机の落書き消さなきゃって思って一人で必死で消した。



過去もこれで消えればいいのに。

出会わなきゃよかったのかな。


でも思い出はやっぱり消す事が出来ずに楽しかった日々が頭ん中蘇る。




学校では泣かないって決めてたのに涙が溢れてくる。


誰にも見られないように涙を拭いてまたリアは机に伏せた。





すると突然リアの携帯が鳴った。








“よねくん”









えっ。



席隣なのに何でメール!?!?




普通に話せばイィぢゃん。





ちらっとよねくんを見るとピースして笑ってた。








メールを開くと









《急ぐ必要はない。
君の速さで歩けばいい
君が君でいることが
何より大切なんだから。。。》









涙がとまらなかった。



よねくんは《これ俺が好きな詩なんだ。326のだよ。》

って笑って話してくれた。





よねくんはわかってた。

リアと和宏が別れた事。



リアが必死になって机の落書き消してたから気付いたみたい。





いつも応援してくれてた。




何かあると《和宏とはどうなの??》
とか気にしてくれてた。



よねくん。。。



ありがとう。。。



リア頑張ったよね?


でももぉダメなんだ。




その日はよねくんやかれん達が精一杯笑わしてくれた。



ここにいると和宏の事ちょっとだけど忘れられた。



でもまたみんなの優しさに涙しちゃう。


嬉しくて。



みんなは《泣きたければ泣けばイィじゃん(^O^)》
って言ってくれた。



リアは素晴らしい友達に囲まれてるなぁ。



これだけで幸せなのかも。




リアのためにみんなはカラオケに誘ってくれた。


いっぱい歌った。

和宏の思い出の曲も歌った。




後悔してない。






って言ったら嘘になるかも。







でもこうやってみんなといるだけで楽しい☆




いつかもっとリアがキレイになって、振った事和宏に後悔させる。




リアは今は幸せだよってね。










家に帰るとやっぱり寂しい。

涙が溢れる。



こんなにリアって弱かったっけ?

さっきまであんなに笑ってたじゃん。


あれ、リアの部屋ってこんなに広かったっけ?





静かな家。









突然携帯が鳴った。









きっと和宏だ!


早く出なきゃ!







なかなかカバンから携帯を取り出せずにいると携帯がとまった。




ようやく発見すると、焦る気持ちを押さえて携帯の画面を見ると










“ムネ”









この瞬間、あ-やっぱり和宏とは別れたんだ。
夢じゃないんだ。
って思った。




当たり前にあった和宏からの着信はもうないんだ。
って思った。







ムネにかけなおすとムネも心配してた。




でも、ほとんど和宏の話に触れる事なくバカみたいな話ばっかしてた。





それでもリアの心は落ち着いた。

今は誰かとつながってないときっと死んじゃうもん。





たくさんの人に支えられてるんだね。






リアって幸せ者だね。










こんなにリアの事を思ってくれる人がいるのに、これからみんなを傷つけてしまうなんて……



やっぱりリアは悪魔なのかも。



過去に戻れるなら戻りたい。



まだリアはこの時悪魔がいる事すらわからなかった。


きっとリアの周りも。


悪魔がそろそろ動き出すよ。


リアがドンドン変わってきちゃう。



梅雨も始まった六月の始めでした。










☆Liar
知るには早すぎたのかもしれない
幸福の後にある
恐るべき反動
普遍的なものが一番
なんて幻想
単純すぎてあさはかなだけ
最後に見送った背中が
私を締め付ける
一体どのくらい経てば
解放されるの

☆幸せな日々☆

オール明け、昼になりかれんと帰る事になりました。


まだ余韻に浸っていたリアにかれんは、またカラオケに誘いました。



地元のカラオケでかれんとダラダラしてると


『リア~和宏の事好きなんでしょ?告っちゃえば。』







無理だよ……恥ずかしい。





なんて会話をしてると










メールがきた。












そこには“和宏”って文字が映し出されてた。







メールを開くと









《今日はありがとうね。遠いところまで。俺リアの事好きなんだけど付き合ってくれない?》









マヂで?どうしよう(..)






すると、かれんが


『よかったじゃん。付き合っちゃいなよ★』


何かすっごい嬉しかった。



こんなに嬉しかったのは初めてだった。


スッゴいドキドキしてたのは今でも覚えてる。



すぐ返事をかえそうとしたら






かれんの携帯が鳴った。









“直人”









メールを開くと









直人もかれんの事気に入ったみたいだった。


同じように付き合いたいみたいなメールだった(^-^)


でもかれんはあんま直人の事気に入らなかったみたいだった。


まぁとりあえずリアは、和宏にメールした。

《よろしくお願いします★》


かれんもとりあえず付き合ってみるって言ってた。



何か楽しそぉだなぁ(^0^)これから。
みんなで遊んだりするのが。



この頃は楽しければ何でもよかった。

目先の幸せばっか考えて未来の事なんて考えてなかった。











和宏とは順調に付き合っていった。

リアの学校帰りにみんなでカラオケにもよく行った。


カラオケで和宏が歌う度にリアのために歌ってるんだぁ-って勝手に勘違いしてた(笑)


それぐらい大好きだった。


週末になると和宏の地元に行ってみんなでバカ騒ぎした。

酒飲んでカラオケ行っての繰り返しだった。

でも一緒にいるだけで幸せだった。

原付2ケツするだけでドキドキしたり…



学校の机には和宏とリアの名前を落書きしてた。みんな公認の中だった。


バトン部も順調に進んでた。
先輩とも仲良くなっていって、毎日楽しかった。


和宏と毎日電話した。







ある日いつものように電話してると



《大事な話がある。俺、族に入ろぉと思う。》







突然すぎた。


頭ん中真っ白。




ヤダ。そんなの。

ムリに決まってるぢゃん。






でも、言葉が出なかった。







和宏のお兄ちゃんは族の頭でこの辺では有名だった。

和宏もいずれは…みたいなレールができてたみたい。







《リアはイヤだよ。でもゆっくり考えて》


しか言えなかった。


電話を切った後いろいろ考えた。


突然、携帯が鳴った。




“かれん”




《私、直人と別れた。やっぱムリだったわぁ-。》


えっ(@_@;)


みんな急すぎだよ。



かれんはあっけらかんとして話していた。

《そっかぁ。まぁかれんが決めた事だからしょうがないね。ちょっと寂しいけど》


でもリアは、和宏の事が気になってかれんの話しは半分ぐらいしか聞けなかった。

ごめんね。


リアは自分の事でいっぱいだったんだ。




かれんとの電話を切った後すぐ直人に電話した。


以外にも直人も普通だった。

やっぱ元々二人は合わなかったみたい。


直人と和宏は仲良いから族の事相談してみた。


直人も真剣になって話しを聞いてくれた。


和宏の地元の子たちはやっぱりみんな反対してるみたい。


和宏も本当は入りたくないって。


不安だけが募っていった。



よくわかんなくなっていった。



もぉ全てが嫌だ。



その後は和宏と会っても族の話に触れる事はなかった。


ただ前みたいに幸せな日々だった。

だけどリアの頭のすみには“族”の事は消える事はなかった。



そんなある日また和宏はどうしようもない事を言ってきた。








《俺、これ以上学校休んだら留年になるかも…》


学校行けよ(´Д`)



《朝起きれないんだ。》



だってまだ5月になったばっかだよね??

入学して一ヶ月ちょっとしか経ってないよね??



でも、朝弱いとか言われちゃうと可愛いって思っちゃうリアでした(o_ _)o



《しょうがないなぁ-。ぢゃぁ朝はリアが電話で起こしてあげるよ。だからもう絶対に学校休まないって約束して》



《ありがとう。頑張るよ。》




次の日朝から和宏にモーニングコールをする事になりました。


寝起きの悪い和宏は電話するといつも機嫌悪かった。

でもすぐ電話出てくれたね。


リアも朝から和宏の声が聞けて幸せだった。



あの日がくるまではね。












★こいのうた
生きてゆく力が
その手にあるうちは
笑わせてていつもいつも
歌っていてほしいよ

教えて下さい神様
あの人は誰を見てる
誰を考え誰を愛し
誰のために傷つくの

★出会い★

まいからの紹介で和宏とメールすることになった。初めは他愛もないメールばっかだった。

次第に電話で色んな事話すようになってたね。

話がつきなかった。和宏と話してると楽しかった。


数日後、和宏から
『俺の地元で一緒に遊ばない?今みんな友達とかといるんだ。』


会ってみたいって気持ちはすごいあったけど何か恥ずかしいって気持ちもあった。

でもせっかくの誘いだし一人で行くのは気が引けるから、かれんと和宏の事紹介してくれたまいと三人で行く事にした。




リアの地元から和宏の地元までは電車で軽く一時間半はかかった。
ドキドキとワクワクでいっぱいだった☆
あんまり電車で何話してたかも忘れるぐらいに(*^^*)


やっと着いたまいと和宏の地元はかなり田舎だった(笑)

何にもないって思った(笑)


まぁそんなのはさておき、和宏に着いた事を連絡したら近くの小学校にみんなでいるとのことだった。


まいに案内してもらいながらその小学校に行くと







めっちゃヤンキー軍団がタマってるんですけど…ι(◎д◎)


和宏ってヤンキー!?!?



まいに催促されるよぉにその軍団の中に向かっていきました。


『初めまして。リアです。。。』
みんな見てるよぉ-(..)


怖い………





まぁ何とかヤンキー軍団の中に入れてもらい、みんなと話してました。


和宏はリアと同じく人見知りらしくあんまり始めは話してくれませんでした。

リアも人見知りだからなかなか話すことができませんでした。



ヤンキー軍団の中に和宏、直人、翔太、麻美、竜太、達也がいました。


夕方ぐらいになり寒くなってきたしみんなでカラオケに行く事になりました。

まいは用事があって帰っちゃったんだけどね↓



とりあえず何故か和宏の原付の後ろにリアが乗り、直人の後ろにはかれんが乗りました。


ドキドキしながら乗ったなぁ。

『ちゃんとつかまっててね。』
って一言だけ言って和宏は走り出しました。



先にリア達が着いたんだけど二人きりという事でお互い無言……


『ごめん。何か恥ずかしくてあんま喋れなくて。』

和宏は口数は少ないけど一言、一言に重み?っていうか何か嬉しかった。



ようやく、かれんと直人、麻美と翔太が着き六人でカラオケに行きました♪



あとから聞いた話しなんだけど、かれん達はわざと遅く来たんだって。

照れるぢゃん(#^.^#)



中に入りとりあえず飲むかぁって事でみんなで乾杯(^^)/▽☆▽\(^^)

麻美とも仲良くなりかれんと三人で何歌う?みたいな感じで話していました。





急に画面が明るくなり映し出された文字は







MONGOL800
あなたに







入れたのは和宏でした。



和宏が歌うとみんな静かになり聴き入っていました。



何故かリアは和宏の歌声に胸がキューンってなった。



初めてキューンってなった。




リア、和宏に惚れてる。

確信した。




その後は和宏が何か歌う度に胸がキューンってなりました(笑)





本当に胸キュンってあるんだね(*^^*)
胸キュンになったのは和宏が最初で最後でした。





酒も入りみんなハイテンションだった。


さっきまでかしこまっていたのが嘘みたいにみんなではしゃいで、歌いました。




そろそろ終電の時間になり

『もぉそろそろ帰るね。終電の時間だし。。
リアが言うと………




和宏が
『まだイィぢゃん(^-^)今日は朝まで遊ぼぉよ。』



ん~遊びたいけど…なんて考えてると



『そぉだよ。イィぢゃん☆』




かれんまで(◎o◎)




その場の空気に流され結局朝までコースになりました。。。










この時はまだこの和宏の地元に2年近く通う事になるとは誰も想像してなかったよね。



リアの第2の地元になるとは…






★あなたに
人に優しくされた時
自分の小ささを知りました
あなた疑う心恥じて
信じましょう心から
流れゆく日々その中で
変わらないもの多すぎて
揺るがないものただ一つ
あなたへの想いは
変わらない