先日、会社の同僚の付き合いでギターを買いに行きました。普段、楽器屋行ってもギターを買う気がないから試奏とかしないんですが、もう同僚が購入することが決定しているので大船に乗った気持ちで試奏してましたし、なんなら調子に乗って関係ないアコースタソニックも弾かせてもらいました。楽しかったなぁ。
今回は同僚が購入したFender Jaguarを弾かせてもらいましたのでレビューします。
1.概要
(1)スペック
Body Material : Basswood
Body Finish : Polyester
Neck Material : 1-Piece Maple
Neck Finish : Polyurethane
Neck Shape : "U" Shape
Scale Length : 24" (610 mm)
Fingerboard Material : Maple
Fingerboard Radius : 9.5" (241mm)
Fret Size : Vintage
Number of Frets : 22
Nut Material : Bone
Nut Width : 1.578" (40 mm)
Pickup : Vintage-Style Single-Coil Jaguar
Bridge : 6-Saddle Vintage-Style Adjustable with “Floating” Tremolo Tailpiece
Pickguard : 4-Ply Tortoiseshell
weight:3.4kg(この個体の重量)
(2)購入前のジャガーに対するイメージ
私、ジャガー、ジャズマスターは弾いたことがありません。ジャガーって知名度的にはみんな知ってるけど、使用者は多くない。そんなイメージです。ショートスケール版ジャズマスターみたいなものだと思っています。
ネックスケールが短いと弦長は短くなり、張力も弱くなります。同時に音のハリも失われます。また、今回のスペックにあるバスウッドのような響きやすいボディは、弦振動エネルギーを削ぐので、音質には平面的、チープ、暴れる傾向にあるのではないかと予測しました。
■お買い上げ後、スタジオに直行したJaguar
2.レビュー
使用アンプはデラックスリバーブ、JC120です。
(1)トーン傾向
・引き締まっている。
・密度の高い音。
・音にハリがあり、粒立ちもいい。
・低音の量感は控えめだが、薄く感じることは無い。
・暴れる感じは少ない。中低域がボワッと広がるような、ダブつく感じもない。
・サステインは短い。
思ってた音と全然違いました(汗)。総じてタイトな印象です。聞けば09-42の弦を張っているらしく、このネックスケールの感覚で言えば、ちょっと信じられないくらいキレイに音がまとまっているように感じます。
MIJ traditionalシリーズはボディがポリエステル塗装、ネックはポリウレタン塗装となっています。塗料の性質上、ポリエステルは厚くなるので、ボディの鳴りを抑えている設計なのかもしれません。また、ピックガードが4プライで剛性が高いこともタイトな音を形成している要因と思います。
軽くドライブさせてバッキングするのが気持ちよいサウンドです。ギターボーカルに合いそうなギターです。深く歪ませるとハウリングしやすいので注意です。
(2)演奏性
特筆すべきはネックの位置。エレキギターってストラップで構えると、ネックの付け根があごの真下付近にくることが多いんですけど、ジャガーは数cmネック側にずれていて、ロングスケールから持ち替えても、距離的に短さを感じさせず、違和感がないです。また、バランスが良いのか実重量よりも軽く感じます。
ネックの握りはナローですが、Uシェイプなので薄すぎる感じもなく非常に握りやすいです。グロスフィニッシュなのも好みですね。スイッチは形状的、位置的に演奏の切替えに慣れが必要です。
また、細かい部分で言えば弦落ちだとか、チューニング精度とかウィークポイントも色々あると思いますが、ちょっと弾いただけなのでそこは省略します。
(3)機能
スイッチがいっぱいついてますが、ググるのが面倒くさかったので店員さんに全部説明してもらいました(汗)。特筆は通常のエレキギターにはないローカットスイッチですね。
ギター自体がそもそも強い低音が出るような設計ではないことを考えると、私的にはあまり使う機会がない気がします。使うとすれば常時ONでブースト時にOFFという感じなのかな?このスイッチは時代的な背景もあるかもしれません。
3.まとめ
弾き心地、重量、トーンバランスが抜群に良いです。ギターは基本見た目で欲しくなるタイプですが、弾いてて欲しくなるのは自分的にちょっと珍しいです。うーん。ええんじゃなかろうか?ジャガー。
おしまい☆