『わが投資術 市場は誰に微笑むか』 by 清原達郎 | ☆ Pingtung Archives ☆

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60代おばちゃんの徒然です。映画やドラマ、本、受験(過去)、犬、金融・経済、持病のIgGMGUSそして台湾とテーマは支離滅裂です。ブログのきっかけは戦前の台湾生まれ(湾生)の母の故郷、台湾・屏東(Pingtung)訪問記です。♬マークは音楽付き。

半年以上前に予約した本が今頃回ってきました。

(画像は出版社webよりお借りしました)

「私には後継者がいないからこういう本を書く気になった」という著者。

 

急峻な山あり谷ありを経て、めでたく引退した著者の、ファンドマネジャー人生の総決算とでもいうべき一冊です。

 

国内最大手の〇ムラでキャリアをスタート。客が損して証券会社が儲かる というビジネスモデルに強烈な違和感を持ちつつも、何とか辞めずに社費留学を果たす。ニューヨーク勤務を経てウォール街最大手 〇Sに転職。いくつかの会社を経てかねてからの目標だったヘッジファンドをローンチ。幾多の危機を乗り越え輝かしいパフォーマンスをたたき出して引退。

 

あ、そう。と言われそうなきれいなプロファイル。でもこの本に書かれているエピソードはどれも濃ゆくて、よく生き延びたなと拍手したくなります。

 

40年前の古巣〇ムラの、客をバカにしたビジネスモデルを暴露して

 

 

    

営業マンの「顧客を儲けさせた」は自慢にならない。彼らの自慢は「顧客にどれだけ損をさせたか」「どれだけ部下をいっぱいやめさせたか」

 

    

バブル頂点でPER100倍の「腐れ玉(日本国内で誰も買わなくなった株)」を ニューヨークの客に「ハメろ(買わせろ)」と本社の株式部長がわざわざアメリカまでやって来た

 

 などなど、昔のこととはいえ容赦ありません。(←もっとも当時の〇ムラはそういう会社だったって誰もが知ってますけど)

その一方で、同じく古巣である〇Sについては、かなりのヨイショ。

どちらも証券界の雄ですが、そのホンネは「客のお金で儲けたい」のはず。

 

一方は手数料イノチの株屋、もう一方は爪を隠したハゲタカ。

見た目が違うだけじゃないのかしら。

 

無論、今やそんな営業してたら金融庁につかまって市場から追い出されますから、旧石器時代の出来事ですけど。

 

さて、清原氏の旗艦ファンドであるK1ファンドの歴史は

 

1998年運用開始

1999年小型株急騰

ITバブル崩壊

REIT株で大儲け

ライブドアショック

リーマンショック ここで自己資金30億円投入して踏ん張る

アベノミクス

コロナパンデミック メガバンク買い

メガバンク株急騰

ファンドクローズ

 

結局、清原さんのファンドは 設定来25年で93倍 という成績でクローズしました。

 

 

 

    

最後まで残ってくれたお客さんには感謝してもらいました・・・咽頭がんの手術以降大量のたんに悩む私のために持ってきてくれたティッシュペーパーが重い・・・開けたらびっくり500万円のピン札が入っていた(←もちろんお返ししました)

 


 

そんな清原さんの「投資術」。

 

個人的に参考になったのは、市場の是を疑え ってとこでしょうか。

みんながそうだと言い出したらそのブームは終わり。

 

あとは、正直なところ(わたくしにとって)あまり参考になりません。

 

中・小型株とか興味ないし、清原氏のようなスクリーニングをして市場に参戦したところでわたくしのような素人が手にするリターンなんて知れてますニヤリニヤリ(←でも興味があれば、なんか勝てそうな気がしてくる手法です・・笑笑)