また、おカネの話です。
ご興味ない方、スルーをお願いします。
為替市場で「底割れ」の独歩安が続く円相場。
数日前には日銀による「レートチェック」も入った。
日銀 黒田総裁
日銀webより
ひと昔前なら、「レートチェック」には一定の威力があり、市場も畏敬の念をもって対応したものだけれど、今の「レートチェック」には「あっ、そっ!で?」ぐらいの反応。
アメリカさんは自分のインフレ退治で精いっぱいで振り向いてくれそうにないし、ひとりで底なしの円安に立ち向かおうったって弾(外貨準備)不足がばれちゃってるから、一瞬でヘッジファンドとかにのみこまれて終わっちゃう。
パウエルFRB議長
wikipediaより
本日の日経によると、日本の外貨準備高は1.29兆ドル。
けれど、その大半を占める米国債の流動性に問題があるんだとか。
さらに、そんな市場で無理に米国債を売りまくればいっきにアメリカの長期金利が跳ね上がり、ますます日米金利差が開いてしまう。結果、円が売られる。
だから円買い介入に使うとしたら、外貨準備のうち外貨預金の部分。(たったの0.14兆ドル)
スズメの涙ほどの金額ですよ・・・
やるだけムダ。
もう、このままハイパーインフレになって円が紙くずになるのかな・・・
終わった・・・かもしれない。
でも、ちょっと待った
リパトリ減税、という奇策があるそうです。
詳細は省きます。
リパトリとは、海外にある資産が本国に還流(repatriation)する現象。
わかりやすい例は、東日本大震災。
この時日本は、M9、震度7強、大津波に原発事故と、国の存続すら危ぶまれるほどの災害に見舞われたのに、なぜか円高になりました。
これは、多くの企業が海外に滞留する資金をリパトリしたからです。
このリパトリ減税は、リパトリによる円高効果を人工的に創出するために減税する、という手です。
海外と日本の二重課税で海外に滞留しがちな資金を、一時的な減税で日本に還流(リパトリ)させる。
それによって生まれる巨額の外貨売り/円買いによって、介入以上の効果をあげる、という目論見。
2005年、アメリカのブッシュ政権がこの政策でドル安からの脱却を果たしたらしいです。
これいいな、と思うんですけど。
やるんなら、ぐずぐずしないで機動的に、ね。
「日銀の孤独」ならぬ、「私の孤独」