旧猪股邸(猪股庭園) | ☆ Pingtung Archives ☆

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もとは(湾生の母にまつわる)戦前の台湾・屏東(Pingtung)や引揚げ、さらに2016年の屏東訪問の記録。今は思い付きの日記で、映画やドラマ、本、受験、犬、金融・経済、持病のIgGMGUSそして台湾とテーマは支離滅裂です。♬マークは音楽付き。

またまた建築テーマです。

成城5丁目にある旧猪股邸を見学しました。

 

旧猪股邸住宅
竣工:昭和42年(1967)8月
敷地面積:1861.7㎡
延床面積: 371.0㎡
構造:木造平屋建、一部RC造
設計:吉田五十八研究室
施工:水沢工務店 丸富工務店(茶室)

 

 

旧猪股邸は猪股夫妻とお手伝いさんが住むために作られた。武家屋敷風の、少し骨太な数寄屋造りで、水路を配した回遊式風の日本庭園、そして茶室の配置に特徴があります。平戸藩松浦家に伝わる茶道、鎮信流(ちんしんりゅう)を極めたと言われる猪股氏は、客人をもてなす茶室のほかに、プライベートの茶室も増築するほど茶道に造詣が深かったそうです。

客人用茶室

 

 

自分用の小さな茶室

吉田五十八流の近代数寄屋建築のデザインとしては、庭に面する建具がすべて戸袋に引き込まれ、室内からみる庭の景色を遮るものがない、など、あまり主張せずに住む人の心地よさを追求するための工夫がなされています。

茶道には縁がないけれど、茶室っていいな、としみじみ思いました。

 

ダイニングのフローリングはサクラ。長い時間を経ているのにきれい。よく見ると正方形ではなくひし形。作るの大変そう・・・

こんな部屋をもらえたらいいなと思う夫人室。当時のままの昭和レトロな家具が上質感を盛り上げる。

トイレのモダニズムにも撃たれた。おしゃれ!

玄関の土間は玄昌石、庭の沓脱石は鞍馬石だそうです。ボランティアの解説の方が教えてくださいました。これから再生する我が家のものと同じです。

玄関の扉。建築化照明。

 

 

水澤工務店施工の和風建築を見ると、(関係ないかもしれないのに)なぜか旧ホテルオークラの内装を思い出します。新しくなってから一度も行ってないけれど、あの地味で上質なテイストは引き継がれたのでしょうか・・・