「新竹」ふたたび、そして「珍萬」のこと | ☆ Pingtung Archives ☆

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もとは(湾生の母にまつわる)戦前の台湾・屏東(Pingtung)や引揚げ、さらに2016年の屏東訪問の記録。今は思い付きの日記で、映画やドラマ、本、受験、犬、金融・経済、持病のIgGMGUSそして台湾とテーマは支離滅裂です。♬マークは音楽付き。

このブログで知り合った I さんとそのお友達とともに、御徒町の台湾料理店「新竹」へ。

約1年ぶり。

満席の店内の雰囲気にのまれ、人身事故で電車が遅れている二人を待つ間、塩ゆでピーナッツをおつまみにひとり飲み始める紹興酒・・・。

 

思ったより早く到着したIさんたちとと思わず手を取り合ってご対面しました。

時刻は既に19時をゆうに回っていて、閉店時刻21時を気にしながらまずはオーダー。だいたいいつも食べているものになってしまったけれど。

アヒルの燻製揚げ(何とも言えない香ばしさと柔らかなお肉が絶妙)

 

青菜の炒め(これは多分いんげんだけど定かではありません・・・)

大根餅(珍しい食感とあっさりしたおいしさ)

 

水餃子(あっさりとおいしい)

そして焼きビーフン(毎日でも食べたくなる味)

お互い初対面だけど、Iさんとはそんな気がしないのです。でも、そのお友達にはどんないきさつで今日この場でお会いすることになったかについて軽く説明を。客家料理を食べながら耳を傾けてくださいました。

「湾生」や「日本統治時代の台湾」というキーワードでシェアできる思いやイメージも人それぞれ。けれど、絶滅危惧種のディセンダントとしてこうしてお会いできたご縁に感謝です。

 

ここの焼きビーフンを食べると幼少時のあるシーンが蘇ります。

生まれ育った九州の家の近くに「珍萬」という台湾人経営の中華料理屋があり、家族でよく食べに行っていました。

子供の目にもちょっとイケメンのその店の大将が全身を使って中華鍋を振り上げながら作る焼きビーフンは絶品で、私の記憶にははっきり言って焼きビーフン以外のメニューが残っていないほど。

 

その大将、夏でも冬でもクレープの前開き半袖シャツの上から腹巻といういで立ち。そしてある日、その腹巻の間に札束が見えた時にはちょっとドキドキしたものです。

 

ほどなくして大将は亡くなったとか。太く短く生きたのでしょうか。大きくなってからそんなことを聞いたとき、なぜか控えめに店を切り盛りしていた色白の奥様と子供たちのことが目に浮かびました。

 

あの大将の焼きビーフンも、新竹の料理も、一期一会、ですね。

 

台湾客家料理 新竹

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