長崎街道や宿場町などの街道筋に立つ早咲きの桜たちを見て回りました。
黒の太い線が長崎街道で、長崎から大村の千綿宿までが書かれています。青く細い線は浦上街道です。①が長崎、②は古賀と井樋ノ尾峠の間、③は諫早(永昌宿)、④は大村宿の手前です。
①長崎市の浦上川桜回廊の桜並木で、川の向こうに見えている建物は日赤長崎原爆病院です。
その更に向こうには時津港へと通じる浦上街道が走っており、大阪から徒歩で連行され西坂で処刑された26聖人が通った殉教の道としても有名です。
この桜回廊には大漁桜と言う木があり、これも緋寒桜とオオシマザクラとの交配で生まれましたが、花の中心部が鯛の色に似ている事に由来するとか。
浦上川の西側には稲佐山があり、花の間から山頂の電波塔が見えました。
東側にはココウォークの観覧車が見えました。松尾芭蕉が詠んで清水寺に残っている俳句「しばらくは花の上なる月夜かな」を参考に「しばらくは花の上なる観覧車」と詠んでみました。
②長崎街道の矢上宿を通り過ぎ、古賀から井樋ノ尾峠へ向かう途中にある平古場莊の広場に桜並木があり、多くは河津桜です。
その中に紅桜と書いてある木があり、緋寒桜に似ていますが花びらがより淡いピンク色で、みずみずしい感じが特徴的です。
花の向こうに左右2つの道路が見えますが、右側にあるのは高速道路です。左の白いガードレールに沿って長崎街道が伸びており、井樋ノ尾峠を越えて永昌(諫早)へと繋がっています。
③永昌宿近くの諫早公園。正面の城山の麓に小さく見えているのが国重文の眼鏡橋で、手前にあるのがそのミニチュアです。両者の間に広場がありここに大寒桜の木が立っています。
これも緋寒桜とオオシマザクラの自然交配で生まれたそうですが、河津桜よりも若干遅く咲くとの事で、まだ満開ではありませんでした。
しかし良い天気だったので、よちよち歩きの子供の親子連れが桜の木の下でのピクニックを楽しんでいました。老木もこのいい天気と若い2人の訪問を喜んでいるようでした。
最後は大村宿の手前にある④久原公園の河津桜です。公園の周囲にぐるりと木が植えられています。
あいにくの雨でしたので、見物人もほとんど無く、桜の花もベンチも淋しそうでした。
花のピークは少し過ぎており、更に雨風により花びらが散っているのも見られました。雨に濡れた花も素敵ですが、やはり青空の下で人々が見物に来てくれて、子供達やメジロで賑わっているのがいいですね。
今回は長崎街道や宿場町の近くにある早咲きの桜を見て回りました。その多くは河津桜でしたが、同じ緋寒桜をルーツをもつ大漁桜、紅桜、大寒桜などもありました。早咲きの桜はもう終わり、いよいよソメイヨシノの季節が到来します。今年は開花の時期が早くなりそうなので見逃さない様にして、できればメジロ君達のショータイムも見たいですね。