長崎県は海沿いを走る路線が多く、よって「海の見える駅」もたくさんあります。今回の2つの駅は歌手の福山雅治さんが歌う「道標」の中に出てくる「弓型に続く線路」の両端に存在します。
諫早~長崎間の旧線で、大村湾沿いにある2つの駅です。青い線が長崎県内の線路網で、●が東園駅、●が大草駅です。
東園駅は切通しの中に駅があり、今はここから海は見えません。福山雅治さんの祖母が近くに住んでいて、よく遊びに来ていたとのことでした。
ホームに入ると、小さい無人駅には不釣り合いな長いホームがあります。「昔は海が見えたのに」と思いながら歩いて行くと、一番奥にその名残りがあり、海も見えました。
昔は線路をまたいだ向かい側に見えるコンクリート部分にホームがあり、線路下の地下道で繋がっていました。だから海岸線がすぐ近くで、大村湾や大村の町並みが良く見えていました。
確か「ディスカバージャパン」と言うキャッチコピーがあり、この海岸線にあった東園駅で撮られた写真が有名になったと思いますが・・・・? 諫早から来た下りの列車が入って来ました。
駅を出ると列車は入り江に沿って弓なりの線路を進んで行きます。福山さんが愛し、道標の歌詞にもなった海岸線で、海すれすれに走っているので海に浮かんでいるような車窓が広がります。
この岬を左に曲がりながら進むと大草駅に行きます。昔は良くこの旧線の電車(あの頃は汽車?)に乗っていました。
直ぐに大草駅に着きます。V字状のちょっと変わった形の綺麗な駅舎に変わっていました。
中に入ってホームに出ると駅の背後に大村湾が見え、向こうには長崎空港の飛行機も見ることが出来ます。
線路をまたぐ跨線橋(こせんきょう)に登ると、広々として波静かな内海の大村湾と、中に点在する島々が見渡せます。
駅前には国道207号を挟んで船着きがあります。対岸の大村公園の近くにある大村ボート場行きの船便が、ボート開催日のみ運行されます。
大草駅を過ぎると、線路は海から離れ山間部を進み、峠の下のトンネルを通り本河内駅、更に終点の長崎駅へ向かいます。