Ⅲお留守番・春3-3.(櫻葉小説・王子王子短編 | なうのこたつ保管部屋

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本編最終話
王子王子Last



テーマは
櫻葉storyに入っています♪


おさらい
→本日17時に上がっております♪





Ⅲ<3-3.



先生と買い物しながら秘密の約束をした



二人の時は遠慮なく
お父さんと呼んでも良い事


みんなの前でもオレが恥ずかしくないならば呼んでも良い



また先生も自分が恥ずかしがり屋だと教えてくれて、大丈夫な時だけは雅紀って呼んでくれるって




先生とのデートはとても楽しかった
買い物をしている時も本当の父のようで優しくて頼もしくて



オレがもしも本当に女の子なら
庸子さんも、先生も、羚さんと亜紀ちゃんの帰って来るあの家にお嫁入りしたいと心から思えた





だから約束したんだ
それは買い物からの帰り


楽しかった時間を反芻するように先生が思い付いた悪戯




「 雅紀、あれは私によく似てる
家族だと認めた物には最高の愛情を注ぐが、それを脅かす者には容赦はしない 」




先生は何を?・・
そして赤信号でとても優しい笑顔を見せて教えてくれた




「 もしかすれば勘違いで雅紀を私が奪うと思えば、父親にも食らいつくだろうな 」




お父さんにそんな事を
だけど先生は何だか嬉しそうに微笑む



それで良いと
それほどに譲れない誰かを愛せるなら、親として本望だと




「 翔ちゃんは先生を尊敬しています、だからそんな事は絶対にありません! 」



むきになる助手席で
じゃあ賭けてみるかと楽しそうな先生



オレが先生にエプロンをかける仕草で抱き付くように見せ、何も知らない翔ちゃんの前で呼び捨てにされる



オレはそれをお父さんと初めて呼んで返してみると





「 もしかして、その賭けって 」


膝で幸せそうにオレのお腹をくすぐる翔ちゃんは、大きな瞳で見上げて先生と交互に見つめて真っ赤になった




「 雅紀くん、私の勝ちだったね 」



「 はい、お見逸れしました。お父さん・・ 」



最後はあまりに遊んでは可哀想だと
テーブルの上に見せた買い物の数々


今夜の夕食に使う物もあるけど
それは先生が亜紀ちゃんに初めてのおじいちゃんからのプレゼントとしての物だった




「 先生は亜紀ちゃんの為に離乳食を覚えたくて、オレと買い物に行ったんだよ? 」




「 りにゅう・・しょく? 」




彼女の両親も海外などの赴任が多く
もし子供が出来れば、この羚さんの実家でもある家に長く滞在する筈



だからオーナーとしての庸子さんよりも
もう羚さんに代表としての席を渡す先生は、自分が子育てに参加するつもりだと話してくれた




大きな買い物かごに食材を入れてゆく重さにさえ、嬉しそうで




「 翔と羚の時には、ほとんど参加出来なかった子育てに。孫で参加しても遅くはないかな? 」



「 遅くないですよ!全然!! 」



自分のように亜紀ちゃんへの気持ちが嬉しかった



こんなに優しいお父さんが居て
愛情が強すぎるのは翔ちゃんにソックリだ




「 マジで?親父が?? 」



「 しょーちゃん!そんな言い方しないの、オレだって・・ 」



言いかけて言葉を止める
願っても叶えられない夢など、



「 雅紀・・ 」


「 もちろん雅紀の赤ちゃんが存在するなら、その子にも大きな愛情を注ぐよ。雅紀? 」



先生の言葉に目尻に涙がにじむ



「 はい・・ 」



「 こんな堅物な息子だが、何度でも生まれ変わっても。こいつを見つけてやってくれ、そしていつか君の子供を私は抱きしめるよ 」




思いもしない言葉に声がつまり
翔ちゃんの顔を見る


優しく良いよって顔をうなづかせ
オレは先生の広げる腕の中へ



「 いつか絶対に、本当のお嫁さんになりに来ます。何度も翔ちゃんと羚さんを誕生させて下さい 」




「 はは。雅紀、君には誰かを奥さんに貰う心は無いんだね? 」




ない・・
オレの命が何度も生まれ変わるなら

何度でも翔ちゃんを見つけて、彼に恋をし。この家族の元へやって来たい




「 オレだって雅紀を何度も見つけるぞ、親父は母さんだけを見てろよ 」




それからオレ達の休日は先生との料理教室として過ごす日々になる




最後の日には庸子さんも
亜紀ちゃんや羚さんも訪れて、離乳食の事はまだ内緒



「 姫、あの粉は? 」



家から持って来た粉は小麦粉だけではなく
米粉などの種類も多くて


唐揚げの頃もを時々残念そうに買えずに帰る子供さんの為に、ノンフライヤーで作ろうと粉の配分を考えていた物だった




「 この唐揚げなら亜紀ちゃんにも、これからカロリーダウンの方が良いでしょ? 」




「 そうなの!!何かね妊娠してから油っぽい物が食べたくて地獄なのー! 」





みんなで夕飯をして
最後の二日だけを残しオレ達は家に戻った



「 翔ちゃん怒ってる? 」



馴染みのソファーに
彼の背中に体重を預け顔を心臓の音に傾ける



「 どうして?・・まぁ、二人きりの方が良かったけど。ありがとうな雅紀 」




「 オレにも近くにお父さんが出来たのが凄く嬉しい、先生って優しいね 」



甘いキスを交わしながら
翔ちゃんはもうオレが欲しいって囁き始める


シャツのボタンを外しながら
鎖骨の小さなキスの嵐・・



「 親父が優しいのは、雅紀が家族だと認めたからだよ。本人もそう言ってただろ 」




・・そうだ、先生はそう確かに言ってた



< 家族だと認めた物には最高の愛情を注ぐ



嬉しい涙で、
翔ちゃんが頬につたう涙を舐めてしまう




「 翔ちゃん大好き・・もし生まれ変わっても、オレの事を絶対に見付けに来てね 」




「 当たり前だろ、オレの桜姫は永遠に雅紀だけだよ 」




あの時、唐揚げが残っていなかったら
全部お客さんに売ってしまっていたら



この時間は無かった
だから、クローバーはオレの宝物で



二人を出逢わせてくれた場所



「 オレ、生まれ変わっても。ずっとクローバーに居るから!忘れないで 」



「 バカ、忘れる筈ねぇだろ 」



いつか、いつかは未来?


それとも、次の未来?



オレは窓の外を流れる星を見つめながら。いつかもまた、彼と居れます様に願いをかけた




















・・・fin



最後は
王子王子らしく書けたと思う!!


だって4時間ぐらい
書いてたもん笑


チビさん
いとこーの家にいて

ボスは遊んでいるので
やっぱりこんな時間があると書けるね


今夜は御前様いねーやっぱ
でも王子がいるー


エア貴族
楽しまれてる方もいるかな?


明日は時間ないので
お昼は上げないかも


もう休みに入ってね
チビとベッタリになります!


今日も来てくれてありがとう


なう

久しぶりに王子
書けてやっぱり楽しかった♪
昨日とは全然違うね笑






 

これからゆっくり
オレ鳴やzero
きか飴、他新章を
アップしてゆきます↓
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