最近地味にネタと更新の時間が増えてきて嬉しいSakiです
先日、
KIXを出発する時の出来事
KIXにはターミナルから少し離れた場所に展望デッキがあり、
空港のターミナルからは無料（だったと思う）のシャトルバスで行くことができます
ここは飛行機マニア（？）の方々が盛んに
対戦車バズーカのようなカメラで
離陸する飛行機を撮っています
そこでいつも撮られる側である
僕らのPロットのほうからも、
”出発する飛行機を撮影している人々”
と題して、
飛行機のほうからたまには逆撮影してみました
驚いた出来事 その１
どーせ飛行機（全体）の写真を撮ってるだけで
操縦席のPロットなんて見ちゃいねーよなー
なんて思ったので、
試しにこのデッキに向かって小さく手を振ってみました
そしたら
何と３分の１の人が手を振り返してくれました
え、肉眼で見えてるの？
それとも双眼鏡とか望遠レンズ越し？
丸見えなの？
向こう側からコックピット内は全く見えてないと思っていたのである意味青くなりました
そして
あんまし変な格好はできんという結論に至りました
近いとはいえ、
結構距離はあるんだけどね
驚いた出来事 その２
この展望デッキ横を通過して、
離陸待機位置まで進むと、
先行していたアジアの某国大手エアライン（日本だとJAL,ANAに相当）のB777が
我々より一つ先に滑走路へ入り
ちょうど離陸滑走を開始したところでした
我々はすぐに滑走路内へ進入しての待機を指示されたので、
そのまま滑走路の離陸位置まで進んで停止、
先に離陸したそのB777の上昇を眺めていました。
すると
なんとその機はおもむろに左旋回を始め、
どんどんと南へ向かって進んでいくではありませんか
証拠写真
タワーの管制官が叫んでいます
”なぜ南に向かっているのですか？ そのような出発径路は指示していません”
”直ちに針路○○○度（北側）へ変針してください”
”なぜ南へ飛んだのですか？ 理由を説明してください”
管制官、
怒ってる
僕等二人は目が点になったままそれを眺めていました。
当該B777のPロット
”出発径路を誤入力した。直ちに北側へ向かう”
うーん 苦しくね…？
すると管制官、
苦虫を潰したような話し方で、
”どの出発径路と誤認したのか教えてください”
というのも、
KIXに設定されている計器出発径路は
たとえ最終的に南へ向かう出発径路であったとしても、
滑走路２４Lからの離陸直後では北側へ向かう経路しかないのです
仮にFMS（飛行機のナビ）に間違った経路を入力したとしても
そもそも南に行くものはひとつも存在しないから間違えること自体不可能です
すると、沈黙ののち
B777のPロットからは、
”管制塔の周波数に移行する前（地上管制の周波数）から、
離陸後は南へ旋回する旨の指示を受けた”
と説明を変更
おいおい
声が動揺している
我々もこの機とほぼ同時にその地上管制の周波数にいたが、
そのような指示は全く聞いていなかったけどね
それにここで言い訳を変えちゃったらかえってまずいでしょ
どちらにせよ明らかな管制指示違反
管制官、怒りを抑えつつ
”確認を取ります。地上管制からそのような指示があったのですね？”
Pロット
”地上管制から、離陸後は南へ旋回する旨の指示があったように思われます”
にニュアンスを変更
国民性か？
管制官、
完璧に怒っている…
僕等を離陸位置で放置プレーしたままこの問答は続きました
北側へ針路を取り直す当該機
もし天気が良くなかったら
悪天候を避けるために左へ行きました
って言い訳もできなくもないかもだけど、
この好天じゃあね・・・
この先行機のミスの原因は見当もつきませんが、
少なくとも自分の運航ではこのようなミスは無いようにしないと
とはいうものの
人は必ずミスを犯すもの
その時は
言い訳せずに
素直にならなきゃだめだよね
１７日にオープンしたチャンギ空港
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