NEWBORN荒井良二展 | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

刈谷市美術館で開催されている

NEWBORN 荒井良二
いつもしらないところへたびするきぶんだった


に行ってきました。

 




なんて自由な色使いなんだろう。
原画で見るとますますそう感じますね。
いろんな色を躊躇せずどんどん塗って
重ねて、引っかいて、貼って!

そんな画風のなかに
塗り込められた何かが立ち上がってくると
優しいも 安心も 寂しいも
時には鋭く厳しいも
難なく受け入れられる気がします。

荒井さんの絵本の登録は150点を超え、
とても全点を在庫するのは不可能ですが、
当店の一番人気は

 クリップ あさになったのでまどをあけますよ
(偕成社 )

で、
画展でも初めの辺りに掛かっていました。
個人的には、
長田弘の詩に絵を付けた3部作もおすすめです。

クリップ 森の絵本 空の絵本 水の絵本 
(講談社 )

でも、この日観ていて
しっくり~ だったのは、
あさにになったのでとペアの作品である
こちらの作品でした。

 

 

きょうは そらにまるいつき
荒井良二/偕成社 /¥1400.

人々の一日の終わりが月に照らされて
はぁ~っと安どの気持ちが湧く感じです。




ところで、今回の作品展では、
絵本の他に立体作品も多かったです。
インスタレーション

・・・空間全体を「体験」するアート
だそうです。




廃材を利用して作成された
旅する名前のない家たち


今、世界に、安心して暮らせない子どもたちが
たくさんいるということが

心に掛かっていて
この様な取り組みが行われたということ。

どのお家にも子どもが住んでいます。


けど、そういう背景を意識せず見ていたら、
自由気ままに作った楽しい工作
という感じ。
工作大好きな子どもたちが見たら
きっと喜ぶだろうな。

また、この展示室の廊下には、
車輪の付いた家にまつわる物語の
原稿用紙が貼られていました。

荒井さん製作の家々↑に
名前を付け物語を書く・・・という
ワークショップがあり、
原稿用紙はその時書かれた物語でした。

参加者の紡いだというその物語が、
どれも、本当に良かったです。
ここで読んで忘れてしまったら勿体ない
という気がしました。



荒井さんにはこのような
ワークショップの活動が多いようですが
最初の展示室には、
山のヨーナのお店もありました。




山のヨーナのお店

こちらは、山形ビエンナーレでの
ワークショップでのもの。
参加者が今手に持っているいらないものと
ヨーナのお店のお守りを
実際に交換したものらしいです。

交換された小さなものたちが、
読んだ後のおみくじみたいに
スタンドにいっぱい掛かっていました。

ついでですが、
お店の上でひらひらしている長い紙は、
お姉さんたち。
ざっと300以上はありました。






もう一つ、こちらもおまけ。




特に説明は添えられておらず、
どういう経緯で作られたのか分かりませんが、
埴輪みたいな立体物。
彫刻かな?

展示物、どれか一つ上げるよ~
と言われたら、
(言われない、言われない)
わたしはこれがいいですビックリマーク
とてもかわいかった。



実は、この展示を見に行ったのは2回目でした。

1回目、
撮影自由ということだったので、
時間もあまりない中、
ついカメラを向けてしまい、
観るより写すが先行してよくなかったのです。



それで反省して、
(悔しいし・・・)
今度はちゃんと観てこようと
再度出向いたのでした。
同じ展示ですが、

2回目って、
心に響くとこが違うんですよね。



NEWBORN 荒井良二
刈谷市美術館 ・・・→
~ 2024.6.15



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