少し前のことになりますが、
成人式の帰りに
振り袖姿を見せに来てくださった方がありました
引っ越されましたが、以前はお店の近くで
彼女とは赤ちゃんの時からのお付き合いです。
生き生きと表情豊かで、
晴れ着姿がおきれいで、
素敵な大人になられました。
会いに来ていただけて嬉しかったです。
それから、半月ほど後には、
今度は、もう中学生になるお子さんのパパ。
彼も小さいころピコットの常連でした。
お久しぶりー!わかりますか?
とマスクを取って挨拶してくださったけど、
わから~ん
と、お互い笑ってしまうほど久しぶりでした。
子どもの本の店はある意味
<ご利用期間限定>です。
それにもかかわらず
こうして訪ねて来てくださったり、
贈り物用を買いに来てくださったりと、
どうやらその後も、お客様とは
細くて長い糸で繋がっているらしいです。
大人になってからも
そうだ、ちょっとピコット覗いてみようか
と、懐かしく思い出して頂けるのは、
本当に嬉しいことで、
そのためには、
楽しくお買い物していただけるよう
お店としても、勿論努力をいたします。
でもね、
懐かしく思っていただける1番の理由は、
パパ&ママと絵本を選ぶ時間が
幸せだった
その絵本をお家で読んでもらう時間が
幸せだった
そんな濃い時間があったからだと思うのです。
なので、忙しい日常の中で、
お子さんの手を引いてお店に来てくださった、
パパさんママさんには、ただただ感謝です。
最近は、小さいお客さまだった方が、
今子育て世代となって
ご自身のお子さんの手を引いて
また通ってくださることも増えています。
幸せだった
を、わが子にも経験させてあげたい
って思ってくださるんですね。
その2代目さんたちとお話ししている時に、
なつかし~
とよく話題にされるのが
繰り返し読んでもらったロングセラー。
上げればキリがないのですが、
おおきなかぶ とか
ぐりとぐら とか
もこもこもこ
谷川俊太郎/元永定正
文研出版 本体¥1,300.
1977~(46年)
どうぞのいす
香山美子/柿本幸造
ひさかたチャイルド 本体¥1,000.
1981~(42年)
からすのパンやさん
加古里子
偕成社 本体¥1,000.
1973~(50年)
今は赤ちゃんのわが子も、
こういった思い出の絵本を
もう2年後には一緒に読めますね・・・
と楽しみにされます。
小さな時にお気に入りだった絵本を
再び、今度はわが子と手にする、
こんな幸せなことが、
絵本で育った子育て世代にはあるのです。
なぜならば、40~50年前の絵本が、
今も日本では入手できるからです。
けれども、残念ながら、
良い作が全部残っていくわけではありません。
買っていただける本だけが
残っていくのです。
今残っているロングセラーは、
たくさんの方が買って支えて下ったのですね。
本屋もいっぱい努力をしますけれど、
激動のこの時代に
本当に残すべき絵本が残るためには、
読者の力が大きいと感じます。
どうぞ、ご自身の本棚を
一度じっくりご覧くださいね。
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