松岡亨子さん | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!


わたしの職歴では、

(というほどのものでもありませんが)

保育士になるのには国家資格が必要でしたが、
児童書店を始めるにあたっては、

勿論、学校も無いし資格等もありません。

でも、何の指針も無く仕事はできませんよね。

わたしの場合、

経営方針はあまりちゃんとしていませんけど、

(おいおい 波おぼれるよ!)

 

でも、選書に関しては頑固です。

街での売れ行きや流行りに左右されず、

(これも 波溺れる原因。)
子どもたちからの反響を大切に、

商品構成をしようという気持ちで

これまでやって来ました。


そして、子どもたちから返していただく感想のうち

あれ・・・なぜこのような反応が?と

判断に迷った時に頼りにしてきたのが
松岡亨子さんの書かれた、

読み聞かせについての解説です。

松岡さんの書かれていることには、
わたしが子どもたちと体験した状況と重なって
そういうことか・・・と
たくさんの学びがあるのです。

松岡さんの著書は奥深く、
あっちをめくったり

こっちをかじったりしていますけれど、
その絵本への深い思いにたどり着けないでいるうちに、
松岡さんはこちらの世界のお仕事を終えて、
別の世界に行ってしまわれました。

手がけられた翻訳をはじめとする

出版物の多くが
30年40年と版を重ねていることからも
子どもの本の世界になくてはならない方だったことを感じます。

ちなみに、わたしが身近に置いているのは

こちらの3冊なのですが・・・、

まだ開けていない宝の箱はたくさんあるはずです。

 

<子どもの内面の育ちについて>


星 子どもが孤独(ひとり)でいる時間(とき) 

   エリーズ・ボ-ルディング著 松岡享子訳

   (こぐま社)
星 サンタクロースの部屋

   松岡享子著

   (こぐま社)

 

<選書の指針として>

星 レクチャーブックス お話入門 2 選ぶこと

   松岡享子著

   (東京子ども図書館)

 




松岡さんの訃報に接したとき、

言えるものなら、

後のことはお任せ下さい!

と、大きな声で言いたかったのですが、

残念ながら、

子どもの本の世界の端っこの本屋には
そう言える力量はありません。
でも、残してくださった大切なことを、
これからも学んでいこうと思っています。

流行や話題性にぐらつかず、
作品の本質を見極めて選ぶことが出来ような

本屋を目指そうと思います。

 

 

松岡さんへの感謝に変えて。

 

 

☆~・・・ 2019年講演会の記事 ・・・~☆

 

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