2019はこんな年でした | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

 

11月から始まる絵本屋の繁忙期、

今年はまた何故か絶望的な忙しさでした。

ああ、消費税問題のせいもあるか・・・。

 

兎も角もやるしかない!

で、夜なべの日々。 ~♪

気付けば、サンタさんの手下の任務も、

お年始のお買い物のお手伝いも、

なんとか終えて、

来ないかもと思った年の暮れが、

もれなく<わたしにも>やって来ました。

 

大げさだなあ・・・と笑われそうですが、

最後の2日は、

お札を数えるのにも苦労したんですよ~。

お金が多すぎてってことではありません。(残念)

ボケのせいでもありません。(ちょっとあるかも?)

ラッピングのしすぎで指紋が消失して、

指が滑ってしまうのです。

 

昨日12月30日で今年の営業を終え、

そういう日々とはひとまずサヨナラ。

今日は大掃除をして、

お店にありがとうを言いました。

 

振り返ってみると、

今年は特にいろいろありました。

 

まず、スリップ廃止の動きが始まったこと。

本のページにまたがっていて、

立ち読みするのに邪魔な、

あれのことです。

 

売上の集計や発注に使って来ましたが、

時代が変わって、

大手はポスレジ管理だし、

売上データは取次のコンピュータに残ります。

なのでスリップはもはや、

無駄な経費だということになった模様です。

でもポスじゃないピコットは、どうすれば?

 

秋には消費税値上げに伴い、

価格表示や印刷物の書き換えに追われました。

 

小さい本屋は何かある度、

レジを買い換えたり、

新しいシステムを導入したりはできないので、

何もかも手作業だし、

結局解決策がないまま、

スタートしてしまった問題もあります。

 

そんな中さらに、この秋になって、

ご近所の書店が相次いで閉店しました。

 

絵本については、

今年も素晴らしい新刊をたくさん手に出来たし、

若い作家さんが育って来ているのも感じます。

勿論、幼い読者もどんどん増えてますよ!

 

問題は流通だな・・・。

 

例えば、本を買う時には、

何軒かの書店を歩いて、

実際に本を手にして<わたしの1冊>を選ぶ。

それが本好きさんのやり方でした。

 

でも、昨今は、

レビューを見て、明日にもそれを手にしたい・・・

という風潮で、、

通販利用が増えています。

 

そういう動きの中、

街の本屋に元気がないのです。

出版社→取次→書店の流通全体、

アイデア不足だと感じます。

 

ちなみに、取次の資料によれば、

購入方法(2018年)は、

書店60%、インターネット13.5%

とのことです。

 

あら、まだ書店の方が断然多いのね!

と喜ぶ前に、

本を買う人が減った・・・という現実も、

思い出していただかねばなりません。アセアセ

 

せっかく優れた作品が生まれても、

出版流通が疲弊したら、

その本が読者に届かなくなるのでは・・・

というのが、わたしの杞憂であればよいのですが。

 

というのも、本は手にしてこそ分かるものだから。

内容は勿論、装丁や手触りやフォントや、

インクの匂いまでが読者に語りかけて来ます。

どこかの知らない誰かさんの好きではなく、

あなた自身の大好きな1冊に出会うためには、

そこに書店が無くてはならないと思うのです。

 

弱小の子どもの本屋が、

出版業界全体の心配をするのも、

無理はありますけどね。

 

それでも、出版流通に働く者として、

わたしも考え続けていきたいと思います。

本好きさんのあなたにも、

ご自身の問題として考えて欲しいです・・・

・・・ と、

あら、最後まで重たい話題でしたね。

 

来年はもうすこし軽く行きたいなあ。

 

やる事なす事 上手くいってま~す

 

みたいな新年になりますよ・う・に!

 

 

ゴ~ン~ ゴ~ン~ ゴ~ン~

星空

 

除夜の鐘↑

逃げた人のことではない。

 

 

 

 

 

お正月

桂文我 文 / 国松エリカ 絵 

BL出版 本体¥1,300.

 

 

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