Peaceful(19) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「あ、えっと。 佐野くんはひなの同級生なんです、」

 

奏は慌てて説明をした。

 

「え、ひなたの?」

 

さくらは驚いた。

 

「はあ、」

 

佑真も何となく頷いた。

 

「え、ひなたの同級生の男子と・・奏が? なんで?」

 

「なんでって・・」

 

二人は顔を見合わせて非常に答えに困っていた。

 

「あ! わかった! ひなたを巡って決闘した!」

 

さくらは酒が回ってきたようで、ケタケタ笑いながら二人を指差した。

 

「決闘って・・。 いつの時代・・」

 

佑真が顔をひきつらせると

 

笑っていたさくらの表情が一変し

 

「あんた! あたしのことおばさんて思うちょるでしょうが!」

 

いきなり絡み始めた。

 

「い、いえ! そ、そんなことないです! こ・・こんなキレイなピアノの先生とか! ほんっと高遠くんが羨ましいです!」

 

佑真は彼女の勢いにビビった。

 

「さくらさん。 高校生相手に絡んじゃダメですよ。 ・・男って女性にはわからない『共鳴』がありますから。 」

 

葦切が間に入ってさくらをなだめた。

 

確かに

 

あの時偶然に出会って、不思議に話が弾み

 

LINEで会話を交わすようにもなった。

 

いかにも体育会系という佑真と、少女マンガから飛び出て来たかのようなピアノを弾く奏は、見た目も中身も正反対のようだったが

 

何故か話をしているとお互いにすごく惹かれるものがあった。

 

ひなたのことは置いといて。

 

普通の高校1年生男子同士の気の合う友人っぽい感じにはなっていた。

 

これは何だか口では説明できない・・

 

奏も佑真も同じように思っていた。

 

 

「へえ。 高遠くん、すごいコンクールに出るんだあ。 応援するね。頑張ってね、」

 

「ウチはピアノなんて無縁だけど、すごいよなあ。これからきっと外国で弾いたりもするんだろうなあ、」

 

店があまり忙しくなかったこともあって、佑真の両親も話に加わって話に花が咲いてしまった。

 

「奏は。 今まで日本人にはいなかったタイプの演奏家なんです。きっと! 海外の人たちにも評価されるピアニストになれると思います!」

 

さくらは酔いも手伝って上機嫌でそう言った。

 

「・・先生。 またそんなにハードル上げると・・」

 

奏は尻込みした。

 

「あんたが! それを信じなくてどーする! もー。 もっと自分に自信持ってよ、」

 

さくらは彼の背中を叩いた。

 

「わかりましたわかりました。 頑張りますよ・・」

 

仕方なく奏がそう言ったのでみんな笑った。

 

奏と佑真の『関係』を聞いて、不思議がるさくらでしたが・・

 

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