From now on(3) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「んで? 何の会? よくわかんないんだけど、」


志藤は南たちにいつもの『新月』に呼ばれた。



「だからあ! 今日はね、ユーリの誕生日なの!」


南はからむようにそう言った。


「はあ? このボーズのお誕生会になんで呼ばれないとアカンねん、」


と、隣の有吏を指差した。



「ユーリはハタチになったんだよ? 大人の階段を上る会やん!!」


「よくわかんね~~~。 しっかもおまえもう酔ってるし。 だいたい、おれもジュニアも忙しいねんで??」


本当によくわからなかったが残業中の真太郎まで呼ばれてしまった。



「すっ、すみません!! 専務まで・・・ぼくはいいって言ったんですけど、南さんが、」


もう主役のはずの有吏が申し訳なさそうに小さくなっていた。


「ごめんね。 ほんっと強引だから、」


逆に真太郎に謝られて恐縮した。



「そういえば。 この前お姉さんのお店に行ったよ。」


「え、姉の、ですか?」


有吏は少し驚いたように言った。


「志藤さんに紹介してもらったんだけど。 本当にいいお店だよね。 ぼくはあんまり女の人がいる店は苦手だったんだけど。 すっごく落ち着くし、」


「珍しいですねえ。 ジュニアが。」


志藤は笑った。



「あそこの店はね。 ママは国立大学出てるし。 他の女の子もけっこう一流大学出てる子もいたりして。 大人の会話ができるっていうかね。 財界のお偉いさんもよく来てるみたやし。 ひとり東大出てるって子がいましたよ・・・。 えっと・・・リエちゃんて言ったかな?」


志藤はタバコを口にしながら言った。



「ああ・・・」



真太郎はあの派手めの美女を思い出した。


「この前。 会いました。 へえ・・・東大出なんですか、」


「年はジュニアよりもちょっと下くらいで30くらいやと思うけど。 年感じさせないキレイさやし。 ほんま水商売も学歴なんかいな、って思えるほどレベル高いですよ。 あの店は、」


志藤は笑った。



「も~~~、二人して何コソコソ話してんねん。 今日はね。 ユーリに大人の酒の飲み方を教えてやろ思って! ほら!」



南は有吏の前に置かれた大ジョッキにどぼどぼと焼酎を注いだ。



「大人の酒の飲み方って! これは死ぬやろ!」


志藤は彼女を止めた。



「大丈夫! 救急車呼んでやるから! こんくらい飲めなくてな、男としてどーなん?」


南はもうただの酔っ払いになっていた。



「とか言って! 真太郎なんかもうビールグラス1杯でダメじゃない、」


真緒は笑った。



「真太郎はいいの!」


理不尽な答えにみんなは笑った。




「加瀬も飲みすぎやろ、だいじょぶかあ?」

志藤はもうかなり酔っ払っている様子の夏希に言った。



「だいじょーぶですって! 帰れなくなりそうだったら隆ちゃんに迎えに来てもらうから~~~、」

据わった目でニタ~~~っと笑った。


「何が隆ちゃんやねん・・・。 高宮もめっちゃ忙しいねんから。  おまえが迷惑かけてどーすんねん、」


「加瀬さんの婚約者って本当にあの社長秘書の人なんですか?」

結城はいつものようにマイペースで飲んでいた。


「うん。 ウソっぽいけどホンマやねん。」

志藤は笑う。


「世の中。 本当にいろんな人がいますよね・・・」

醒めた意見を言って焼酎の水割りを飲んだ。



そして『祝・成人』となった有吏もひたすら飲まされて・・・



有吏のハタチの誕生日でまたも事業部は盛り上がります・・・

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