Angel(7) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「へ・・・・」


ゆうこはネクタイを締める手を緩めた。



「す、すみません! 志藤さんの奥さま、ですか?」



「・・・・・」



ゆうこは息を切らせて彼女を見た。



「あたし・・・ここの医務室に勤務しています・・・西森怜子、と申します。」



名乗られて、思わず呆然と会釈をしてしまった。






「本当にあたしが誤解されるようなことを・・・・。 申し訳ありませんでした、」



怜子から全ての事情を聞いて、ゆうこは落ち着きを取り戻し



「いっ・・・いえ! あの・・・こちらこそ・・・お世話になったのに、」



もう顔から火が出そうなほど恥ずかしくて謝り倒した。



「あたしも志藤さんの言葉に甘えてしまって。 本当に・・・すみませんでした。 それに・・・指輪のことも、」


怜子はゆうこをしっかりと見た。



「指輪・・・?」



「医務室にいらした時から志藤さんの薬指は腫れかけていて。 すぐに指輪を外すように言うべきでした。 そうしなかったために大事な指輪を切ることになってしまって・・・。 奥さまがどんなにか落胆されただろうって、すごく気になって・・・・。」



「あー・・・」



あのひしゃげた指輪を思い出した。



「まだご結婚されたばかりで。 しかももうすぐ結婚式だというのに。 もう・・・あたしも申し訳ない限りで、」



彼女の責任ではないのにこんなに必死に謝られて



「・・いえ・・・。 運が悪かったんだと、思います。 先生が気にされることでは。 返って申し訳ないです、」



ゆうこは恐縮した。



「・・んで。 いろいろ・・お世話になったから・・・。 おれたちの披露宴の二次会にも来てもらって、みんなに紹介しようかって思って、」


志藤はさっき彼女に渡した封筒のことを説明した。



「そう・・だったんですか・・・・。 あ~~~~、ほんっとすみません!! お恥ずかしいところを!!」



穴があったら入りたかった。





「ほんま。殺されるかと思った・・・・」


その後、ロビーのカフェで志藤とゆうこはお茶を飲んだ。



「・・だって・・・」


所在無いようにうつむく彼女に



「しっかし。 レシート一枚でそこまで探るとはな~~~。 女ってスゴいな、」


志藤はおかしくなって笑ってしまった。



「・・・細かい所まで見てしまうのは・・・職業病です、」


赤くなってふくれた。



「ん。 でも。 そんなにヤキモチ妬いてくれて、嬉しかったで。」


そんな彼女がかわいくて頬づえをついてふっと笑った。



「え・・・」


ゆうこは上目遣いに彼を見た。



なんとか誤解は解けましたが・・・・


人気ブログランキングへ 左矢印 お気に召しましたらポチっ!わんわん お願いします!

人気ブログランキングへ 左矢印 携帯の方はコチラからお願いしますドキドキ
My sweet home ~恋のカタチ。