Beginning(19) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「は~~、泣かれちゃったんですかあ、」


外出先でランチを泉川と一緒に採った。



「ほんまに。 自分のアホさが身にしみる。 自分で自分の指挟むってどんなやって、」


志藤は恨めしそうに包帯を見た。



「指輪なんか新しく買えばいいって思ってたから。 でも。 女ってやっぱりそーゆートコ気にするやろ~? ほんまに難しい、」



「『思い出』とか『記念日』とか。 ほんっと女ってマメに気にしますよね。 ま、おれもそーゆーのキライじゃないですけど。 誕生日とか~、クリスマスとか。 あとつきあって1ヶ月目記念とか!」


パスタを食べていたフォークをかざすようにはしゃぐ彼に



「あ~~~。 おるなあ、そういう男! おまえこそ女に媚びて生きてるやんか、」


志藤は呆れて水を飲んだ後、タバコをポケットに探った。



「今日もね、合コン入ってるんですよ~。 デパガだそうです。 期待できっかな~。 わりと社員よりも派遣できてるメーカーのコが良かったりするんですよね~。 あ、志藤さんの結婚式にも2次会は独身女性いっぱい揃えておいて下さいね! 奥さんにもよろしくお願いします!」



彼女と別れたばっかってのに


ようやるわい



ため息と煙を一緒に吐き出した。





怜子が医務室の勤務をするのは月・水・金の3日。


金曜日に志藤は医務室を訪れた。




「痛みはどうですか?」


怜子はお茶を淹れてくれた。



「はあ。 おかげさまで痛みはないんですけど。 も、ギプスをするとオーバーになってしまって。 みんなに説明するのも大変で、」



ゆうこに申し訳ないと思いつつ、やっぱりこの美人女医とのひとときも楽しい。



「左手でよかったですね。」


「ええ・・。 でも、11月の初旬に結婚式があってですね、」


志藤はお茶に口をつけた。


「結婚式?」


「ええ。 ぼくの。 実はまだ式を挙げてなかったもんで。 入籍は春にしてあったんですけど・・・・。」


「そうですか。 おめでとうございます、」


「指輪の交換ができないという、かっこ悪いことになって、」


「・・奥さまも心配されたでしょうね・・」


怜子もため息をついた。




ほんま。


美しいなァ・・・・




志藤は非常に彼女に癒されるものを感じていた。




「先生には本当にお世話になりました。 あの、お礼と言ってはなんですが。 お食事をごちそうしたいんですけど、」



気がついたら


誘っていた。



「え・・・そんな。 あたしは当然のことをしただけで、」


怜子は戸惑うが



「いえ。 病院までついてきてくださって。 先生もお忙しいのに。 骨折なんかしたことないんで、本当に慌ててしまって。 でも先生がいてくださって本当に心強かった・・・。 お忙しいでしょうが、少しだけお時間をあけていただけませんか? ここの近所に美味しいイタリアンのお店があって。 気楽な感じのトコですから。 デザートがめっちゃ美味しいんですよ。 デザートだけじゃなくて、一品料理も、すごく。」



何も考える前に


どんどん彼女を誘う言葉が出てくる。



かるーく誘っちゃってますけど・・・大丈夫でしょうか???


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