Beginning(14) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「思いっきりこの重い引き出しに・・・・指挟んで・・・」



もう涙が出そうなくらい痛かった。



「え~? はさんだの? 自分で・・・。 アホやなあ、見せてみ、」



南は無理やり左手を取る。



すると左手薬指の第一関節が腫れあがっていた。



「わ・・・めっちゃ紫ってる!」


思わず触ると



「いっ!!!! アホ! 触るなっ!!」



もう逆上しそうなほどの痛みだった。



「ヤバイってコレ折れてるかもよ? 病院行かなくちゃ・・・」



「3時から会議やし・・そんな時間ないって、」



「んじゃあ・・医務室で診てもらいなよ。」


「え? 医務室? そんなんあったっけ?」


「あるよ。 3階に。 ちょっと無愛想なデブなお医者さんだけど。 ホラ、うちの社員かかりつけの東京青葉台医科大病院から派遣されてきてる先生だから。 今日は・・・水曜日やから来てる日やと思うよ。 あたしついてってあげよっか?」


「・・・この年になってみっともねー・・・。ひとりで行けるよ、」


志藤はヨロめきつつ立ち上がった。






東京はええなあ。


大阪支社に医務室なんかあらへんし。




そう思いながら南に言われた通りそこを訪ねた。




ノックをすると意外なことに



「ハイ、」



女性の声がした。




あれ?


無愛想なデブの医者ちゃうのん?



指はズキズキしていたが、そういうことだけは頭が働いた。



「・・失礼しまーす・・・」



と、入っていくと



「・・どう、されました?」



デスクで書類の整理をしていたのは



思わず脳内のドーパミンが沸騰しそうな・・・白衣の美女だった。




うっ・・・・




志藤は思わず後ずさりをしたくなった。




「どうぞ? こちらへ、」



なんて優しい笑顔で声を掛けられて



「・・・はあ・・」



痛みは一瞬どこかに飛んでいってしまった。




この医務室の美女は!? いろんな運命が動き始めます・・・


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