薩摩硫黄島の鬼界カルデラ。九州鹿児島海底火山噴火。 | ポポ山に祈りを込めて

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時々ブログ書いてます。

先月末にNHKBSで放送した、
薩摩硫黄島、鬼界カルデラ。とても面白かったです。
前にもどこかで書いたかもしれないけど、世界の巨大カルデラが同時に3つ噴火したら、
今の文明はあっという間に石器時代に戻るそうです。イエローストーンも気になりますよね。

世界中が注目している海底火山、
鹿児島県薩摩半島の南方60キロ沖にある鬼界カルデラ。
巨大カルデラの噴火発生のメカニズムはほとんど分かっていないそうです。
火山がいつ噴火するのか?それも大切だと思うけど、それだけでは説明のつかないことがたくさんあって、それを薩摩硫黄島が教えてくれていると思うのです。
私は日本周辺の海底火山の調査こそが、この地球の本当の歴史が明かされる幕開けになると思う。その真実が、いつかはやがて地球全体の平和へと導くことになると思うのです。


通常の火山噴火
カルデラ噴火の違いを説明してました。
こうやって観ると噴火の範囲が広く勢いが凄まじい事が分かります。
場合によっては富士山よりも被害が大きくなるそうです。
一万年以内の噴火ではこの薩摩硫黄島が地球最大規模の噴火だったそうです。
海底爆発で海上に外輪が出来上がるCG映像が凄かった。
海底からこのように爆発して浮き上がってきました。
この後に巨大な火砕流が発生して、
九州南部は壊滅状態になりました。
下の画像は縄文人の集落。
それでも生き残った人たちもいたそうです。
森も焼けてしまい食べ物に困った時代が200年〜300年も続いたそうです。
この時の噴火の火山灰が福井県の湖に積もったことが土壌調査で分かっています。
今後の噴火の予測をするには、
海に潜り溶岩ドームや外輪山の五箇所から岩石を採取する必要があります。
危険な場所なので今まで誰も行かなかったそうです。
今回神戸大研究チームに滝沢さんも加わり海に潜りました。
(滝沢さんは世界中の秘境や火山の地を訪れているそうです)
今まで謎に包まれていた溶岩ドームの岩石を採取することによって今後の予測が判明します。

下の画像の左のように、
7500年前のカルデラ噴火の残り物のマグマだと判れば今後噴火する可能性は低いそうです。
もし、右のように巨大噴火後に新たなマグマの上昇によってドームが形成されていたら、
またいつか鬼界カルデラの噴火が起こる可能性があるそうです。

滝沢さん「日本は地震大国だったり火山大国と言われているので、
今回のこういった活動が、未来の防災とかいろいろな方のためになる、
いろいろなことにつながっていけば、今回やる意味は非常にでてくる」

岩石採取へ。
海の中なのに40度もあってお風呂に入っているみたいだと話していました。
最後の場所は危険なので10分間のみの作業でした。
サンプルになりそうな岩を探して、熱い海の中で採取するのは大変だったと思います。
調査の結果です。

調査によって新たなマグマによって上昇して出来たことが確定しました。(下の画像の右)
この事実は鬼界カルデラの溶岩ドームが短時間で急成長したことを意味します。
これほど短時間で成長したドームは地球上でこの場所以外見つかっていません。

今後も大量のマグマが生成を続ければ、再び超巨大噴火が起こる確立が高くなるそうです。
噴火の確率は1%
これは熊本地震と同じで、明日起きてもおかしくない確率だそうです。

今回の発見はイギリスの著明な科学誌に掲載され注目を集めました。

巨大カルデラは、噴火すれば甚大な被害が出てしまうけれど、
同時に私たちにかけがえのない恵みも、もたらしてきました。
今回の探検を通して、滝沢さんは巨大カルデラ火山の本質を知り、
覚悟をもって生きることこそ、
今の日本人に必要な備えだと考えています。
大岩根尚さん「カルデラ噴火は日本列島全体で、1万年に1回ぐらいの頻度で起こっている。
地球の46億年という歴史に比べると、1万年に1回はかなりの回数で起こっている」
「火山大国、地震大国と言われているこの日本が、
どこまで火山のことを知っているだろうと考えると、
まだまだ解明されていないことが多いと思う。」
「僕ら普通に暮らしている人たちも、
もっと火山に対して向き合っていかなければいけないと今回すごく思いました」
「これからも少しでも地球や火山と向き合いながら、
怖いものではなく共に暮らしていく、
「切り離して考えるのではなくて、
人間と自然が共に暮らしていければいいなと思う」

以上、NHKドキュメンタリー・滝沢秀明の火山探検紀行 
巨大カルデラの謎に迫る

【出演】滝沢秀明,巽好幸,清杉孝司,鈴木桂子,桒畑光博,西村聡一,大岩根尚
【語り】中條誠子