「虎に翼」第51回~第11週「女子と小人は養い難し?」 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「虎に翼」 第51回

第11週「女子と小人は養い難し?」

 

 

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小橋) 花岡が死んだ。

寅子) えっ。

小橋) あいつ、餓死したらしい。

 一切ヤミ買いもしないで、栄養失調

 になって、倒れて、そのまま…。

(瞬きの止まった寅子)

 

**********

 

(新聞を前に時が

止まったような桂場)

 

食糧管理法を担当していた

判事が、法を守って餓死した

ニュースに、法曹界の人間

だけでなく、世間の人々も、

衝撃を受けました。

 

ラジオ) 「東京地方刑事裁判所の、

 花岡悟判事が、栄養失調のため死

 亡しました。『安い給料では食えぬ』

 と、判検事が続々弁護士に転業して

 いく中、判事検事は、今こそ法の威

 信に徹しなければならぬと、一切の

 ヤミ物資を拒否して、配給生活を守

 り続け、経済係判事として、激増す

 る経済事犯の審理に当たっていま

 した。しかし、本年6月ごろ、極度の

 栄養失調がもとで…」。

(秋晴れの雑踏の中、

新聞を握りしめた復員兵)

 

**********

 

(直明たちや寅子を見送るはる)

(優未を抱いた花江)

寅子) 今日も優未のこと、

 お願いします。

はる) 寅子。あんまり気を

 落とすんじゃありませんよ。

寅子) うん。行ってきます。

花江) 行ってらっしゃい。

 行ってくるね~。ん~。

 

**********

 

<夜の盛り場>

(地べたに座り、

酒をラッパ飲みする復員兵)

(薄汚れた無精髭のその顔は、轟)

(ウトウトする轟を、

通行人が蹴飛ばす)

轟) ん~。

(もう一回)

轟) んん…。

(さらに蹴飛ばす)

轟) んん…おい、やめろ!

(通行人をにらむ轟)

(轟を見下ろしているのは、よね)

 

**********

 

<焼け残ったカフェー燈台>

(よねに続き、轟が入ってくる)

(シャツの裾をまくり、水をくむよね)

(コップを差し出すよねの

腕に、やけどの跡)

(コップを受け取る轟)

轟) 空襲か。

よね) ああ。ここのマスターは

 焼け死んだがな。

轟) そうか…。

よね) 知った顔が随分いなくなった。

 今は法律相談のまね事をして、

 なんとか食いつないでいる。

(壁に大きく書いた、

日本国憲法第14条)

よね) 読んだか? 新憲法。

轟) ああ。

よね) ずっとこれが欲しかったんだ、

 私達は。男も女も、人種も、家柄も、

 貧乏人も金持ちも、上も下もなくて

 横並びである。それが大前提で、

 当たり前の世の中。

轟) 欲しかったという割に

 うれしくなさそうだな。

よね) これは自分たちの手で手に

 入れたかったものだ。戦争なんか

 のおかげじゃなく。

(頷く轟)

よね) 残念だったな、花岡。

(轟の手に、くしゃくしゃの新聞)

轟) しかたあるまい。

 それがあいつの選んだ道ならば。

(天井に遠い目を向ける轟)

よね) 死んだ相手に

 強がって何になる。

轟) 強がる? 何だよ急に。

よね) ほれてたんだろ、花岡に。

 花岡と最後に会った時、

 そう思った。

轟) お前…

 何をバカなこと言ってんだ!

よね) バカなことじゃないだろ。

 惚れた腫れたはカフェで死ぬ

 ほど見てきたからな。別に、

 白黒つけさせたいわけでも、

 白状させたいわけでもない。

 腹が立ったなら謝る。ただ…

 私の前では強がる意味がない、

 そう言いたかっただけだ。

轟) 俺にも、よくわからない。

よね) そうか。

轟) でも…もしあいつがいなかっ

 たら、俺は弁護士を目指してい

 なかった。花岡が帝大を諦めて、

 明律大で共に学べると知った時

 は嬉しかった。佐田と添い遂げ

 ることにおじけづいて、別の女と

 結婚した時は腹が立った。あの

 戦争のさなか、あいつが判事に

 なって、兵隊に取られずに済む

 と思うと嬉しかった。あいつのい

 る日本へ、生きて帰りたいと思

 えた…。(泣き声)

 でも、俺がずっと前から知ってる。

 真面目で優しくて不器用がすぎ

 る花岡ならばやりかねんと、

 あいつらしいと…。(泣き声)

 

**********

 

<民事局・民法調査室>

(一人座った寅子の頬に

涙が落ちる)

工藤) あら、サディ。まだいたの。

寅子) はい。これだけ

 片づけてから帰ろうかと。

工藤) ああ。これから桂場君と

 一緒に、一杯やろうかって話し

 てたんだけど、どう? サディも

 一緒に。

寅子) いえ、

 娘が待っていますので。

工藤) ああそうか。

桂場) もうメソメソするな。

寅子) えっ…。

桂場) 我々があいつのために

 することは、泣くことじゃない。

(立ち去る桂場)

工藤) 気を付けて帰るんだよ。

 

**********

 

(昼の公園で傷痍軍人が

ハーモニカを吹いている)

よね) 佐賀に帰らないのか、

 墓参りに。

轟) どこで祈ろうと届くだろ。骨が

 ある場所じゃなきゃ届かないな

 んて、死んでいった仲間たちが

 浮かばれない。

(いつも花岡が座っていたベンチ

に向かい、黙とうをする轟)

 

(回想)

花岡) 轟も頑張れよ。

 早く法廷で会おう。

 

よね) これからどうするんだ。

轟) まあ、なんとかするさ。

よね) 腹が立つが、私はまだ何者

 でもない。今の私じゃ、いくら助け

 を求められても、できることには

 限りがある。だから…。

(手を差し出すよね)

よね) 一緒にやらないか、弁護士

 事務所。どうせやることもないなら、

 人助けでもしろよ。弁護士資格の

 持ち腐れになるくらいなら…。

(轟を見据えるよね)

(よねの手をつかむ轟)

轟) 誘い方が回りくどいぞ。

よね) 黙れ。

 さっさと帰るぞ。

 私は忙しいんだ。

轟) その口のきき方

 なんとかならないのか!

(もう一度ベンチを見つめ、

よねと去って行く轟)

(弁当の包みを手に、寅子が来る)

(傷痍軍人の前に置かれた空き缶

に小銭を入れる寅子)

 

**********

 

(花岡と座るいつものベンチ)

 

(回想)

花岡) どうなりたいかは、

 自分が選ぶしかない。

 本当の自分を忘れないうちに。

 

(弁当箱を両手で持つ)

寅子) 頂きます。

(涙と一緒に白いご飯を食べる寅子)

 

**********

 

生きていた! 俺たちの轟とよねが~。

花岡の死にショックを受ける轟を、よね

らしさ全開で寄り添うのが良き♪ まあ、

それが愛かはどうでもいい。名前のつ

けられない関係、想いはある。それは、

轟自身で名前をつけてもいいし、つけ

なくてもいい。それは轟だけのものだ。

 

まわりくどく誘うよねと、まっすぐに受け

る轟。この二人の関係にも名前はつけ

られない。それでいいのだ。良き良き。

 

 

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