「虎に翼」第5回~第1週「女賢しくて牛売り損なう?」 | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「虎に翼」 第5回

第1週「女賢しくて牛売り損なう?」

 

 

※無断転載対策のため、不本意ですが、

しばらく、注意喚起させていただきます。

 

こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の

記事です。ご覧になっているブログ名が

「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、

記事を無断転載しているブログです!!

↓ オリジナルのブログはこちらです♪

「日々のダダ漏れ」

 

 

寅子) 先生は、

 私の話を遮らなかった。

 

(回想)

穂高) 言いたいことがあれば

 言いたまえ。

 

(回想)

穂高) 君のような優秀な女性が、

 学ぶにふさわしい場所だ。

 

寅子) それだけですごく嬉しかった。

 法律のことは、まだまだ全然分から

 ない。でも、そんな人が勧めてくれ

 る場所でなら、できるかもって思っ

 たの。心の底から、自分を誇って笑

 えるかも・・・胸を張って一番になれ

 るかもって。もちろんそのために、

 必死に勉強する。知ってるでしょ、

 私が女学校でも・・・。

はる) あなたが優秀なことぐらい

 分かってます!

(背中を向けていたはるが、

 寅子を振り返る)

 

**********

 

はる) だから、女学校に行かせた。

 母さんは行きたくても行かせてもら

 えなかった女学校に・・・。母さん、

 5人きょうだいの4人目だったからね。

 高等小学校までしか行かせてもら

 えなかった。母さんのお母さんはね、

 私を、どこに嫁がせれば、一番旅館

 にとってうまみがあるか・・・それしか

 考えていなかった。それがしゃくだ

 から、父さんと結婚したの。

寅子) えっ・・・。

はる) もちろん今では、父さんと一緒

 になって、心からよかったって思って

 ますよ。でも、その当時は、旅館から、

 遠く逃げられるなら誰でもよかったの

 かもしれない。とにかくね、私は決め

 たの。私は、自分の子供の幸せを一

 番に考えられる母親になろうって。

 きっとあなたは、その女子部とやら

 でも、勉学に励んで優秀な成績を収

 めることでしょう。法律家にだって、

 もしかしたらなれるかもしれない。

寅子) じゃあ・・・。

はる) でも、なれなかった時は?

寅子) えっ・・・。

はる) なれたとしても、うまくいかなくて、

 やめなくてはいけなくなった時は?

寅子) それは・・・。

はる) どうせ父さんは、「いざとなった

 ら俺が全部なんとかするから」とか、

 そんなふうに言ったんでしょ?

 ねえ分かるでしょう? 夢破れて、親の

 世話になって、行き遅れて、嫁のもら

 い手がなくなって、それがどんなに惨

 めか、想像したことある? 今行こうと

 している道で、あなたが心から笑える

 とはお母さんは到底思えないの。どう

 進んだって地獄じゃない。そうでしょ? 

 頭のいい女が、確実に幸せになるた

 めには、頭の悪い女のふりをするしか

 ないの。だからあなたは、新しい、きれ

 いな振り袖を着て、できるだけあなた

 に見合ったすてきな殿方と、お見合い

 をするんです。絶対に!

寅子) ありがとう。私のこと、心から愛

 してくれて。でも、私には、お母さんが

 言う幸せも・・・地獄にしか、思えない。

 やりたいことも、言いたいことも言えず、

 必死に家のことしても、家族の前以外

 ではスンッとして。

はる) スン?

寅子) だから、私は、お母さん

 みたいな、生き方じゃなくて・・・。

はる) お母さんみたいに

 なりたくないっていうこと?

 あなた私のことそんなふうに

 見てたの?

寅子) 違う、そういうことじゃ・・・。

 お母さん違うんだって!

 

**********

 

正真正銘の、

親不孝になってしまったと、

寅子は思いました。

 

(柱の陰からはるの背中を見る)

はる) おはよう。

寅子) おはよう。

はる) 女学校近くの、ほら、

 御茶ノ水に、竹もとっていう

 甘いもん屋さんがあるでしょ。

寅子) うん。

はる) そこで待ち合わせにしましょう。

寅子) へっ?

はる子) 振り袖買いに

 行くって言ったでしょ。

寅子) ねえお母さん、私は・・・。

はる) ごはんをおひつに、

 よそってちょうだい。早く!

寅子) はい!

 

**********

 

<竹もと>

寅子) あっ!

(だんごにかぶりつく寸前の桂場)

寅子) あの、ご無沙汰しております。

 以前、夜学の授業にお邪魔させて

 いただいた・・・。

桂場) ああ、君か。

寅子) 猪爪寅子です。その節は、

 ありがとうございました。

桂場) 私は別に何も。

寅子) いえ、あの時背中を押して

 いただいたおかげで、明律大学

 女子部法科への道が開けました。

 いや・・・まだ完全には開けては

 いないのですが・・・。実は、母に、

 女子部進学を反対されておりま

 して・・・。あの、先生ならば、どの

 ように母を説得されますか?

桂場) 私も女子部進学には反対だ。

寅子) えっ・・・何でですか?

桂場) 君が女だからだ。

寅子) はて?

桂場) 穂高先生の言葉に

 だまされない方がいい。

 あの方のお考えは進んで

 おられてすばらしい。だが、

 あまりに非現実的だ。

寅子) えっ、でも・・・。

桂場) 君は頭がいいんだろう。

 女学校で1番だったかもしれないが。

寅子) 2番です。

桂場) とにかく、時期尚早だ。

 いつかは女が法律の世界に

 携わる日が来るかもしれない。

 だが、今じゃない。

寅子) それは、やってみないと・・・。

桂場) 今君が先陣を切って血を流し

 たとしても、何の報いもないだろう。

寅子) それも、やってみないと。

桂場) 母親一人説得できない

 ようじゃ話にならない。この先

 戦うのは女だけじゃない。

 優秀な男と肩を並べて戦わなけ

 ればならなくなるんだよ。

寅子) あの・・・私の母は

 とても優秀ですが?

桂場) はっ?

寅子) 恐らく、今想像してらっしゃ

 るよりも、ずっと頭がよく、記憶力

 も誰よりも優れています。

桂場) 何言ってるんだ君は。

寅子) ですから、母を説得できない

 ことと、私が優秀な殿方と肩を並べ

 られないことは全く別問題かと。

 心躍るあの場所に行けるなら、血

 くらい、いくらでも流します。それに

 私、同じ土俵にさえ立てれば、

 殿方に負ける気はしませ・・・。

桂場) いいや負ける!

 通うまでもなく分かる。

 君のように、甘やかされて育った

 お嬢さんは、土俵に上がるまでも

 なく血を見るまでもなく、傷つき、

 泣いて逃げ出すのがオチだろう。

はる) お黙んなさい!

寅子) お母さん!

桂場) お母さん!?

はる) 何を偉そうに。あなたにうちの

 娘の何が分かるっていうんですか?

 なにが時期尚早ですか。

 泣いて逃げ出すですか。

 そうやって、女の可能性の芽を

 摘んできたのはどこの誰?

 男たちでしょ!

桂場) そんな、私に感情的に、

 なられても・・・。

はる) 自分にその責任はないと?

 それならそうやって無責任に、

 娘の口をふさごうとしないで

 ちょうだい! 行きますよ、寅子。

寅子) えっ・・・。

はる) 行きますよ!

寅子) は・・・はい!

(一口もだんごを食べられないまま、

 腑に落ちない桂場)

 

**********

 

(グングン歩いて呉服屋の前を

 通り過ぎるはる)

寅子) あっ・・・あの。

はる) いいから黙ってなさい!

 

**********

 

(法学専門書店の看板を見つけ、

 小走りに駆け出すはる)

(ついていく寅子)

(店に入るはる)

はる) 六法全書下さい。

店主) あっ、はい、ただいま。

 ああ、腹が立つ。

 知ったような口きいて、若造が!

 私は、私の人生に悔いはない。

 でも、この新しい昭和の時代に、

 自分の娘には、スンッとしてほしく

 ないって、そう思っちゃったのよ!

 そこに来て、あんな若造に、あんな

 こと言われたら、こうならざるをえ

 ないでしょ!?

寅子) お母さん・・・。

はる) 寅子、何度でも言う。

 今お見合いした方がいい。その

 方が間違いなく幸せになれる。

 それでも、本気で、地獄を見る

 覚悟はあるの?

寅子) ある。

(まっすぐはるの目を見る寅子)

はる) そう。

(笑うはる)

(寅子も笑う)

 

**********

 

(通りを行く寅子)

(立ち止まり、手にした

 六法全書に微笑む)

(顔を上げ、歩き出す)

 

こうして、

最後の敵を倒した寅子は、

無事、地獄への切符を、

手に入れたのでした。

 

**********

 

私の話を遮らなかった・・・話を続ける

ように言われたことが嬉しかった寅子。

それは今までずっと話を遮られ、口を

塞がれてきたということ。「はい」か「い

いえ」では、伝えられないこともあるの

に、寅子の話は聞いてもらえなかった。

桂場と穂高との出会いは、確かに、ひ

と筋の光だったかもしれない。それが

たとえ、地獄に向かう道を照らす光だ

ったとしても、寅子にとっては、救いの

光に見えただろうし、はるが家から逃

げたように、寅子もまた、今いる場所

から抜け出せるかもしれないことを知

った、希望の・・・可能性の、光なのだ。

 

頭のいい女が、

確実に幸せになるためには、

頭の悪い女のふりをするしか
ないの。

 

うわ~。言っちゃった。うん、知ってた。

それはたぶん、今でも、ある程度考慮

してしまう処世術とでもいうか、お約束。

バカバカしい何だそれと思いつつ、面

倒くささが勝ってしまって、頭の悪い女

を装うことは残念ながら多々ある。もち

ろん、あからさまに装うわけではなくて、

ほんの少し、ちょっと相手を立てるよう

な感じで、振る舞ってしまうことはある。

 

何を偉そうに。あなたにうちの娘

の何が分かるっていうんですか?
なにが時期尚早ですか。
泣いて逃げ出すですか。
そうやって、女の可能性の芽を
摘んできたのはどこの誰?
男たちでしょ!

 

桂場を一喝するはるさんがかっけえ!

彼女もまた言葉を遮られ、口を塞がれ、

可能性の芽を摘まれてきた、女なのだ。

世の中の理不尽を知っているからこそ、

少しでも、マシな道を歩かせたいだけ。

はるには地獄に思える道も、寅子には、

母が勧める道の方が地獄に思えたし、

それなら自分で選ぶ地獄の方がいい。

 

ラスボス、はるを味方につけ、歩き出す

先が地獄、というのがしびれるね。橋の

上で、六法全書を見ている寅子。同じよ

うに、橋の上でいろんな人生を背負った

女性たちの姿が一緒に映っているのが

良き。寅子の行く先々ですれ違う、名も

なき、けれども同じように悩みを抱えて

生きている様々な年齢の女性たち。何

も説明はないけれど、物語は伝わって

くる。みんな、生きてるし、戦っている。

そんな姿が丁寧に描かれるドラマにな

りそうで、ズキズキワクワクできそうで。

 

もうね、頭の悪いふりじゃないけど、い

つも、ドジでマヌケじゃないといけない

ヒロイン像にうんざりしていたのよねw

最初から優秀で何が悪いっていうか。

オノマチのナレーションも素晴らしいし

役者さん達の演技力も安定しているし。

って書き出すと止まらなくなりそうなぐ

らい、すでに名作の予感でいっぱいだ。

 

 

「虎に翼」関連ブログはこちらから↓

「虎に翼」関連ブログリスト

「朝ドラ」関連ブログリスト

 

●「虎に翼」HP

 

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村