「舞いあがれ!」 第13回
第3週「がんばれ!お父ちゃん」
まだ、諦めるわけにはいけへんな
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男性) 悪いけど、
よそにもうお願いしました。
品質は悪い、値下げもでけへん。
そういう会社に仕事は回されへんのよ。
**********
(回想)
浩太) お父ちゃんが子供の頃、生駒
の山からグライダーが飛んでてな。
見てると元気になったもんや。
舞) よし、作ろ!
舞ちゃんの飛行機作りが始まりました。
**********
<古本屋・デラシネの奥の部屋>
貴司) おっちゃん。
詩ぃ書くのて、楽しい?
八木) しんどい。
こないしんどいことあれへんな。
貴司) ほな何で書くん。
八木) 生きていくいうのはな、大勢で、
船へ乗って、旅するようなもんや。
みんなが、船の上でパーティーして
る時、おっちゃんは、息、苦しなる。
それで、冷たい海飛び込んで、底へ
底へ潜っていって、そこに咲いてる
花、必死でつかみ取って、船の上へ
戻ってくる。そしたらしばらくは、息
できんねん。その花が、詩ぃや。
貴司) へえ~…。
(竹ひごをロウソクの火にかざし
ながら、舞も話を聞いている)
舞) あっ、ああ! ああ…。
貴司) どないしたん?
舞) 焦げてしもた…。
**********
(めぐみと洗濯物をたたむ舞)
舞) 竹ひごも、これぐらい
やわらかかったらええのに。
(針金のハンガー)
めぐみ) 竹ひご?
舞) うん。今、飛行機の骨組み作っ
てるんやけどな、竹ひごが、どない
しても、うまいこと曲がれへんねん。
めぐみ) うん…お父ちゃんに、
相談したら?
**********
(ねじ会社を訪れる
ジャケット姿の浩太)
**********
<オフィス>
浩太) お忙しいとこすいません。
お邪魔いたします。あっ。
森本) そやから岩倉さん、何べん来て
もうても、答えは変わらへんねん。
浩太) そこをなんとか、お願い
しますわ。どんな仕事でも、
やらしてもらいますんで。
森本) うちはもうずっと取り引きしてる
工場があんねん。岩倉さんとこに仕事
を回すてことは、その工場から仕事奪
うてことや。お宅、新しい機械があるわ
けでも、独自の技術があるわけでもな
いやろ。わざわざ頼む理由あるか?
分かったら、帰って。
(お辞儀をし、出て行く浩太)
(若手の社員が見ている)
**********
<夜・岩倉家>
浩太) めぐみ…。
悠人、私立に行かせんの、
厳しいのとちゃうかなぁて…。
めぐみ) 分かるけど、悠人、
ずっと頑張ってきたし…。
浩太) うん…。
めぐみ) なんとか、
なれへんやろかなぁ。
浩太) 悠人に、話せんとあかんな…。
悠人) 何の話?
めぐみ) 悠人…。
浩太) 悠人、ここ座り。
今、工場が、しんどうてな。公立の
学校で頑張るいうのは、どうや?
悠人) 何で今更そんなこと言うねん。
そんなんあかんわ。僕には計画が
あんねん。ええ中学行って、そこで
勉強頑張って、東大に入るんや!
(2階へ行く悠人)
**********
(ノック)
めぐみ) 入るで。
(背を向け、ベッドで寝ている悠人)
めぐみ) お母ちゃんな、悠人やったら、
公立からでも、東大行けると思うねん
けど。まだ、受験でけへんて決まった
わけやない。お父ちゃんも頑張ってく
れてる。あんたのこと応援してんねん。
せやから、悠人は、今までどおり、
頑張ってたらええの。
**********
<お好み焼き・うめづ>
浩太) もう、あかんかもやわ。
梅津) どないしたんや、
浩ちゃんらしないな。
浩太) 仕事あれへんねん。
このままやったらうち潰れる。
梅津) そこまで大変なんかいな。
浩太) うん。もっといろんなとこから
仕事、受けとくねやった。いろんな
人に頭下げて、それでも仕事もら
われへんかって。結局工場潰して
しもたら、僕…何のために飛行機
諦めたんやろ。
梅津) 俺はうれしかったで。浩ちゃん、
工場継いだ時。どっちも頼んない2代
目やけど、お互い近くにおったら心強
いやんか。
(ビールを飲みほす浩太)
浩太) 何気色悪いこと言うてんねん。
梅津) え?
雪乃) なぁ?
何か私今さぶいぼ出たわ。見て。
梅津) 人が…せっかくええこと
言うてんのに何やねんな。
雪乃) 似合わへんこと言わんといて。
もうブツブツやもん腕。
**********
(家に帰った浩太)
(ガレージの明かりをつける)
(機械にかけたシートを外す)
(年季の入った機械)
舞) お父ちゃん…。
浩太) 舞、どないしたんや、
こんな時間に。
舞) 相談あるんやけど…今、ええ?
浩太) ええで。
(舞の手に、竹ひごとロウソク)
浩太) どないしたんや?
舞) あんな、竹ひご、
曲がれへんねん。
浩太) 飛行機の骨か?
舞) うん。
ロウソクであっためて、曲げようとした
らな、真っ黒焦げになってしもた…。
浩太) ふ~ん…。
取って置きの技、教えたろか?
舞) うん!
**********
浩太) 舞は、竹ひごを直接火ぃに当て
たから焦げたんや。こうやって、あっ
ためたら、焦がさんと、曲げられる。
(横倒しにした空き缶の中にロウソク
を立て、缶の縁に合わせる)
舞) わあ…。
浩太) ほら出来た。
舞) お父ちゃん、すごい!
浩太) 次からはこのやり方でやってみ。
火には気ぃ付けてな。
舞) うん、ありがとう。
浩太) うん。
舞) 翼の形になった!
浩太) そうや舞。
なあ、明日、遊園地行こか?
舞) ええの!?
浩太) うん。
やった~!
**********
(良い天気の日曜日)
浩太) お父ちゃんも子供の頃、
ここ連れてきてもろたんや。
お父ちゃんのお父ちゃんにな。
舞) ふ~ん。
浩太) 仕事ば~っかりしてる人
やったけど、ここでは、一緒に
乗ってくれたなぁ。
(見上げると、飛行機型のゴンドラが
ゆっくり回っている)
舞) あっ、飛行機や!
浩太) 行こか。
舞) うん! はよ!
**********
(飛行機の乗り物に乗っている2人)
浩太) ヤッホー!
舞) お兄ちゃんも意地張らんと
来たらよかったのに。
浩太) 今度、
埋め合わせせなあかんな。
**********
浩太) 次どれ行く?
舞) ほな…チェーンタワー!
浩太) チェーンタワー?
舞) うん。
浩太) あっこや。
**********
(チェーンタワーに一人で乗る舞)
浩太) 舞。
(手を振る舞)
**********
(メリーゴーランドに乗る2人)
舞) お父ちゃん。
浩太) 舞。
(手を振り合う2人)
**********
(コーヒーカップの乗り物に乗る2人)
**********
浩太) はあ~…ほら。
舞) わあ~!
(展望台に立つ2人)
舞) 今日は、楽しかったな。
浩太) よかったな。
舞) お父ちゃん。
浩太) ん?
舞) ありがとう。
浩太) うん。
なあ舞、あっちが、東大阪や。
舞) キラキラしてるな。
浩太) そうか?
舞) うん!
浩太) ふ~ん…。
(舞を見つめ、
東大阪の街に目を向ける浩太)
浩太) まだ、諦めるわけには
いけへんな…。
舞) ん?
浩太) ん? 何でもない。フフフ。
**********
<次の日>
(ねじ会社を再び訪れる浩太)
浩太) 失礼します。
あの…森本さんは…。
女性) 奥にいてますけど…。
浩太) お昼休みに、失礼します。
森本) 岩倉さんもしつこいなぁ。
真鍋) あの課長、あれはどうでしょう。
森本) あれて?
真鍋) 営業が困ってる…。
森本) ああ、特殊ねじの試作か。
浩太) 試作の仕事ですか?
森本) いや、試作いうてもな、どこ
に頼んでも、断られてるやつやし、
岩倉さんとこ、規格品しかやって
へんやろ。
浩太) その、試作品の、図面、
見せてもらえますか?
真鍋) はい。
(若手社員が図面を差し出す)
真鍋) これです。
**********
<岩倉製作所>
浩太) 図面とブランク渡すから、
笠巻) で?
浩太) やりますって言うた。
笠巻) 納期は?
浩太) 3週間や。
笠巻) 無理や。これひとつき半は
かかる案件やで。
浩太) うん。せやから引き受け手が
誰もなかったんやろな。なあ笠やん。
僕、これやりたいねん。力貸して
もらわれへんやろか。
笠巻) どないもこないも、これ新しい
金型が要るんやで。そないすぐに
作ってくれるとこあらへんがな。
**********
(デラシネの奥で
竹ひごを組み立てる舞)
その飛行機で、お父ちゃんのこと
元気にできたらええなぁ。
**********
某局の日曜劇場のような雰囲気になってき
ているけれど、安心してください、朝ドラです
から~!(たぶん…大丈夫だと思いますw)
生きていくいうのはな、大勢で、
船へ乗って、旅するようなもんや。
みんなが、船の上でパーティーして
る時、おっちゃんは、息、苦しなる。
それで、冷たい海飛び込んで、
底へ底へ潜っていって、そこに咲い
てる花、必死でつかみ取って、船の
上へ戻ってくる。そしたらしばらくは、
息できんねん。その花が、詩ぃや。
貴司に、詩を書くのが楽しいかと聞かれて、
八木が説明する「しんどさ」の表現が、詩人
らしくて、言葉は美しいけれど、それゆえに、
そのしんどさがより伝わってくる。ここでふい
に、初回でちょっと引っかかった貴司のセリ
フを思い出した。家に帰る途中で同級生の
男の子たちにサッカーに誘われたんだよね。
舞) 貴司君は、みんなと遊べてええな。
貴司) 別にええことなんかない。
合わしてるだけや。
なるほど~。本当に、同級生男子に合わせ
ていただけだったのね。貴司君もまた、みん
なとは違う世界に惹かれる子だったんだね。
古本屋のおやじとの出会いから、舞と貴司
にとって、家とも違う、居場所ができてよか
った! 女の子が模型飛行機を作っていて
も…男の子が詩集を読んでいても、誰にも
余計なことを言われずに済む場所は楽園。
あのまま遊園地に行けないのかと心配して
いたけれど、ちゃんと遊びに行けてよかった。
お兄ちゃんも誘っていたことが分かるような
セリフが出てくるのも本当に親切で好ましい。
お父ちゃんも、舞ちゃんも、頑張れ~~~!
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