「カムカムエヴリバディ」第11回~僕には、僕の人生には、必要な人なんです | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

カムカムエヴリバディ 第11回
第3週「1942-1943」
僕には、僕の人生には、必要な人なんです

 

 

※無断転載対策のため、不本意ですが、

しばらく、注意喚起させていただきます。

 

こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の

記事です。ご覧になっているブログ名が

「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、

記事を無断転載しているブログです!!

↓ オリジナルのブログはこちらです♪

「日々のダダ漏れ」

 

 

ラジオ) 帝国陸軍、比島攻略部隊は、

 2日午後、首都マニラに侵入、これ

 を完全に占領せり。また、コレヒドー

 ル要塞、および、バターン半島の要

 害に拠る敵に対し、更なる攻撃を

 続行中なり」。

 

英語講座を放送しなくなったラジオは、

勇ましい日本軍の戦果を、

連日、伝えました。

 

ラジオ) 「大東亜戦争における

 新記録を樹立」。

 

**********

 

女性) 安せられえ!

女性) そうじゃそうじゃ! 

女性) 何やこの値段!

卯平) こりゃあなんぼ何でも

 あこぎじゃろう!

花子) ケチ兵衛の面目躍如じゃな!

吉兵衛) 誰がケチ兵衛じゃ!

小しず) どねんしたんです?

卯平) たっけえの、これ。

花子) あっ、小しずさん!

 こりょう見てみられえ!

卯平) もうじき衣料品が切符制になる

 と聞いて、買い占めやがったんじゃ。

小しず) はあ?

花子) こげんして高う売るためじゃが。

男性) 助け合いの精神は、

 どけえ行ったなら。

男性) そうじゃそうじゃ!

吉兵衛) わしゃあ吉右衛門に、

 ひもじい思いさせとうねんじゃ!

男性) 恥ずかしくねえんかおめえは。

女性) そうじゃそうじゃ。

 

衣料品が、自由に買えなくなりました。

それはまた、衣料品の会社にとっても、

自由に製造できないことを、意味して

いました。

 

**********

 

千吉) 地方工場の足袋はともかくとし

 て、学生服の布地の支給は、当局か

 ら、承認してもらえんらしんじゃ。当分

 は工場の大部分を、軍服の製造にあ

 てることになるじゃろう。そっちの需要

 は、高まる一方だからな。

勇) 母さん。

美都里) ああ勇。あとお弁当

 入れたら終わりじゃからね。

勇) おう。

 受験票・・・そっちに入れんといて。

 ポケットに入れとくから。

美都里) 落とさんようにせられえよ、

勇) おう。

千吉) これから東京か。

勇) うん。

美都里) 遠(とい)いわねえ。

 野球がしてえだけじゃったら、

 岡山でもできるじゃろうに。

勇) 向こうの大学が、わしの野球

 の成績見て、誘うてくれたんじゃ。

 断るあほうはおらん。

千吉) おめえなら、

 東京でも活躍できらあ。

勇) うん。何より、今は、

 岡山を離れてえしな。

千吉) えっ?

勇) あ~いや、

美都里) まあ、遠ゆうても、学生なら、

 軍服を着せられんで、済むもんね。

勇) ああ、そうじゃな。

美都里) うん。

 

**********

 

小しず) お義父さんのご愛用の足袋、

 これしか買えませんでした。

杵太郎) そうか・・・。

 まっ、しかたがねえのう。

 よっしゃ。安子。

安子) うん?

杵太郎) お母さんがな、

 頑張ってくれたぞ。

安子) うん? ハハハッ、そうなん?

 よかったなあ。ハハハハッ。

小しず) 安子。ちょっと。

安子) ああ、セーター?

小しず) チョッキ。毛糸もそねん手に

 入らんからなあ。みんなの分作ろう

 思うたらチョッキぐれえしか。

安子) ぬくそうじゃなあ。

 ありがとうお母さん。

 

**********

 

手紙・稔) 「安子ちゃん。春休みに、

 帰省することになりました。安子ち

 ゃんのご両親にお許しをもらって、

 一日だけでも、2人で出かけられ

 たらと思っています。久しぶりに、

 ディッパーマウスに行きたいな」。

安子) はい。

ひさの声) 安子~! 配達じゃ!

安子) はい!

 

**********

 

<喫茶・ディッパーマウスブルース>

定一) よっ、頂き。

安子) どうぞ。フフッ。

定一) う~ん、やっぱりうめえ。

 しゃあけど、こねん、うめえおはぎも、

 まともなコーヒーがいれられなんだら

 台なしじゃ。

健一) コーヒー豆の輸入は、前々から

 厳しゅうなっとったんじゃけどな。いよ

 いよ完全に途絶えるらしいんじゃ。

安子) コーヒーもですか・・・。

健一) まあ、戦争が終わるまでは、

 代用コーヒーでしのごうよ。

定一) あねんまじいもんが飲めるか。

(レコードをかける定一)

安子) あっ、これ・・・。

定一) うん?

安子) あ・・・。

 「On the Sunny Side of the Street」。

定一) イエス。

安子) あっ、稔さんとここ、来た時に

 かけてくださった曲です。

定一) あら、そうじゃった?

健一) うん。

定一) ハッハッハッ。

安子) ウフフッ。

 

(回想)

稔) 「On the Sunny Side of the Street」.

 「ひなたの道を」ってことかな。

 

(ガラスが割れる音)

(外に飛び出す健一)

定一) こりょお貼った連中じゃろ。

(「敵性音楽ヲカケルナ!!」と

 書かれた紙)

健一) ええお父さん。わしがやらあ。

 

**********

 

稔) そんなら、勇はもう東京で

 生活始めとるんですか?

千吉) ああ。学生寮に入ったよ。

稔) 残念じゃな。

 直接合格祝い言いたかったのに。

千吉) いずれ、早慶戦を

 見に行きゃあよかろうが。

稔) はい。

美都里) さあさあ稔。たいのお刺身

 じゃあ。お上がりなさい。

稔) こねえなよう手に入りましたね。

美都里) うん。

千吉) 朝から大騒ぎゅうしょったわ。

稔) ありがとうございます。

 頂きます。

 会社は順調ですか?

千吉) うん。マニラシンガポール

 ラングーン、オランダ領東インド。

 次々と軍隊が送られて、占領地

 が広がりょおる。おかげで、軍服

 の生産が追いつかんほどじゃ。

稔) そうですか。自分と、おんなじ年頃の

 若者が、外地で命ゅう懸けて働きょおる

 思うたら、申し訳ない気持ちになります。

美都里) 何を言よんでえ。

 あんたのような優秀な子は、そねん

 危ねえとけえ行かんでもええんじゃ。

稔) 母さん。

 タミさん。牛肉はどねんしたん?

 まだ焼けとらんの?

千吉) 稔。父さんはな、思い切って、

 工場を、拡張しようと思よんじゃ。

稔) はあ・・・。

千吉) 戦争がいつまで続くかは分からん。

 しかしこの波に乗るなら、今決断せにゃ

 あいけん。軍服、国民服に加えて、防寒

 服、防暑服も必要になるはずじゃ。そね

 えなもんを一手に引き受けられる、そう

 いう規模の工場を作りてんじゃ。

稔) あ・・・時期を逃さない、行動力は、

 父さんのすばらしいところです。しかし

 それには、大変な資金が、必要です。

 大勢の従業員を抱えて、そねえな、危

 険な賭けに出るなんて・・・僕には賛同

 できません。

千吉) 資金の心配がなかったとしたら、

 どねえなら。大東亜銀行さんが、無利

 子、無担保で、用立ててもええ言うて

 くれとる。ただし、雉真と大東亜銀行

 が末永う、共に繁栄することを、約束

 できるんじゃったらの話じゃ。頭取の

 お嬢さんが、せんだって、女学校を卒

 業した。

美都里) あなた。

 稔は、まだ学生の身ですよ。

千吉) この春休みの間に、

 いっぺん会うてみんか?

美都里) 学業に専念させたれえって、

 あなたいつも言ようられるじゃありま

 せんか。

千吉) 父さんも、いっぺん会うたけど、

 とてもええお嬢さん・・・。

稔) お断りします。

 申し訳ありませんが、父さん、その

 お話は・・・なかったことにして下さい。

千吉) 何でなら。

美都里) ですから、稔はまだ学生・・・。

千吉) 今すぐ、結婚しろと言ようるんじ

 ゃねえ。話さえまとめときゃあ、先方

 はおめえが、卒業するまで待ちよって

 くださる。何が問題なら。

 稔。ちゃんと、話しなさい。

稔) 僕には・・・心に決めた人がいます。

 じゃから・・・父さんの決めた相手と、

 結婚することはできません。

(頭を下げる稔)

美都里) あ・・・誰・・・?

 あっ、大阪で出会うたん?

 カフェーの女給にそそのかされたん

 じゃないじゃろうね?

(首を横に振る稔)

稔) たちばなのお嬢さんです。

千吉) たちばな?

稔) いつも・・・父さんがおはぎゅう、

 注文する・・・菓子屋です。

美都里) はあ・・・

 商店街の小せえ菓子屋じゃが。

稔) 反対されることは分かってました。

 じゃけど・・・僕には、僕の人生には、

 必要な人なんです。

美都里) あんたはだまされとるんよ稔。

稔) 母さんは・・・黙っていてください。

千吉) その菓子屋の娘ょお、

 雉真の嫁にしてえということか。

稔) はい。

千吉) おめえらしゅうもねえ。そねん

 うちにとって何の得にもならんこと。

稔) 父さん!

千吉) 一人暮らしが続いて、

 人恋しゅうなったんじゃろう。

稔) そねんことじゃありません。

千吉) 頭を冷やして、よう考ええ。

 

**********

 

<たちばな>

安子) 稔さん何で連絡くれんのん

 じゃろ・・・。もうとっくに帰っとるは

 ずじゃのに。

きぬ) 安子ちゃんのおっちゃんは

 認めとらんからなあ。どねんして

 呼び出すか考えよんじゃねえ?

安子) う~ん・・・。

(電話の呼び出し音)

電・安子) はい橘でございます。

電・交換手) 弓丘町の雉真様より

 お電話です。おつなぎしてもよろ

 しいでしょうか?

電・安子) はい! お願いします!

安子) (小声で)きぬちゃん!

 (口の形で「き じ ま さ ん」)

きぬ) (小声で)稔さん!?

電・安子) はい!

きぬ) (小声で)み の る!

 (小声で)違う違う違う!

電・安子) はい、はい。

 え~おはぎゅう、10ですね。はい。

きぬ) (小声で)こ う じ つ!

電・安子) はい、それから、

 安倍川餅と・・・。

きぬ) (小声で)こ う じ つ!

安子) 口実?

きぬ) (小声で)そうそうそうそう。

電・安子) ああ! 

 あっ、いえいえ、あっ・・・。

 

**********

 

(自転車に乗り、配達に向かう安子)

 

**********

 

安子) ごめんくださ~い。

 たちばなでございます。

(中から出てきたのは美都里)

 

**********

 

戦争が、人々の暮らしを脅かし始めている。

洋服を自由に買えない、作れない世界。何

でもかんでも、贅沢品と言われてしまう世界。

嫌だね~。好きな音楽も聴けない、コーヒー

も飲めない。息が詰まる。嫌だ嫌だ嫌だ~!

 

戦争で仕事がなくなっていく人もいれば、戦

争で潤っていく人たちもいる。雉真繊維はな

んとか勝ち組の方にいるようで、この機会に

事業を広げようとしている。そのためには・・・

はい、やっぱり出ました政略結婚、お見合い

だよね~。来るよね~。そりゃ来ちゃうよね。

 

僕には・・・心に決めた人がいます。
じゃから・・・父さんの決めた相手と、
結婚することはできません。

 

えらい! ちゃんときっぱりはっきり言えたね。

そしてやはり母親としての定番、カフェーの

女給にそそのかされたんじゃないかと心配

する美都里。うん、まあ、そう思うよね、真面

目な息子がそんなことを言い出したら。それ

でもまだ、カフェーと言うあたり、素行への信

頼は厚いね。変なところに行きそうにないし。

 

反対されることは分かってました。
じゃけど・・・僕には、僕の人生には、
必要な人なんです。

 

思わず真子さんを思い出した人もいるんじゃ

ないだろうか。結婚は「自分たちの心を大切

に守りながら生きていくために必要な選択」、

だから。「必要」って言葉は切実なものだよね。

 

そしてまた、家や会社を守り、生きていくため

に、必要な結婚だと・・・言われるんだろうなあ。

真面目で優しい人にはかなり辛い、身内の人

情攻めが始まるんだろうなあ。母親に定番の

お願いをされて・・・いろいろ忖度しないでいら

れる子ではないよね、安子は。となると、キー

マンはやはり勇君かな。彼に期待するしか・・・。

あ~でも切ないね。キュンが、切な苦しいよ~。

 

 

「カムカムエヴリバディ」関連ブログはこちらから↓

「カムカムエヴリバディ」関連ブログリスト

「朝ドラ」関連ブログリスト

 

●「カムカムエヴリバディ」HP

 

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆「Bloomee LIFE」の「500円コース」の体験はこちら↓

「Bloomee LIFE」ポストにお花が届く新体験!お花の定期便

 

ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)