「カムカムエヴリバディ」第12回~間違うとったんです。最初から | 日々のダダ漏れ

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カムカムエヴリバディ 第12回
第3週「1942-1943」
間違うとったんです。最初から

 

 

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(無表情に、まっすぐ安子を

 見ている、稔の母・美都里)

安子) た・・・たちばなでございます。

 ご注文の品を・・・。ご注文の品を、

 お届けに上がりました。あの・・・。

美都里) あなたが、たちばなの娘さん?

安子) えっ・・・あっ、はい。そうです。

美都里) 主人がよう注文するでしょう。

安子) はい、ごひいきにして

 いただいとります。

美都里) いつごろからじゃったかしらと

 考えよったの。だって、不思議でしょう?

 雉真の社長ともあろう主人が、よりに

 よって、小せえ商店街の、小せえ店で。

 それで、思い出したんよ。あれは、上の 

 息子が、大阪の大学予科に入った年・・・。

 初めて帰省した時に、手土産に買うて

 きてくれたの。その時なんじゃね。

安子) えっ・・・。

美都里) その時、稔を知ったんじゃね。

(包みを抱えたまま動けない安子。

美都里) それは、

 持って帰ってちょうだい。

安子) えっ。

美都里) お代は払うわ。

(包みの上に数枚の紙幣を置く)

美都里) 暮らしの足しに、してちょうだい。

安子) ま・・・待ってください。

(振り向く美都里)

美都里) 二度と、稔に近づかないで。

 

**********

 

(部屋で机に突っ伏した安子)

 

**********

 

(居間に、配達の包み)

金太) うん?

 どねんしたんなら、これ。

ひさ) ああ、安子が、

 持って帰ってきたんじゃ。

 

**********

 

(部屋を覗く金太)

金太) 安子・・・?

 配達、間違うとったって?

安子) ごめんなさい、私が間違うて・・・。

金太) ああいや。いやいや。あの・・・

 どこからの、注文じゃったんじゃ?

 電話を受けたんも、おめえじゃろお?

安子) ごめんなさい。

 私が間違うたんです。

金太) 安子・・・。

安子) ごめんなさい。

(背を向ける安子)

 

**********

 

(店にきぬ)

きぬ) 稔さんには会えたん?

安子) ううん・・・。

きぬ) 何でえ。連絡は?

(首を横に振る安子)

安子) もう・・・来んと思う。

きぬ) 何で?

 

**********

 

<喫茶店・ディッパーマウスブルース>

(やって来た稔が通りで足を止める)

(店の表で、きぬがお辞儀をする)

 

**********

 

<店内>

きぬ) すみません。ここで待ちよったら

 会えるかもしれん思うて。

稔) 安子ちゃんのことだよね?

(稔の前に封筒を置くきぬ)

(封筒の中を見る稔)

(封筒の中に紙幣)

きぬ) 確かに、返しました。さようなら。

稔) きぬちゃん!? お願いじゃ!

 ちゃんと説明してくれんかな。

きぬ) そりゃあ・・・そうじゃわな。

 そねんなるわ。

 

**********

 

(座り直し、ソーダ水を飲むきぬ)

きぬ) 安子ちゃんが、それを持って、

 悩みょうったんです。どねんして返そ

 う言うて。見てられなんだから、私が

 預かりました。それで・・・安子ちゃん

 には黙ってこけえ来たんです。

稔) これは、何のお金なん?

 

**********

 

<雉真家>

美都里) まあ、けたたましいと思ったら、

 稔じゃったん。

稔) これは、どういうことですか。

美都里) こざかしいこと。

 あんたに返すなんて。

(金を叩きつける稔)

稔) どういうつもりかと聞いてるんです!

 

**********

 

(玄関に千吉)

タミ) お帰りなさいませ。

稔の声) 僕に黙って彼女を呼び出して、

 こねんもん、手切れ金みたいに渡す

 なんてひきょうじゃありませんか!

 

**********

 

美都里) あの子は、お金目当てなんよ。

稔) 彼女を・・・侮辱するな!

千吉) やめなさい。

(千吉が来る)

千吉) 稔、ちょっと落ち着け。

 こういうつまらんことをするんじゃねえ。

美都里) じゃけど。

千吉) 黙っとれえ。

(千吉の前に正座する稔)

稔) 僕は彼女と・・・

 安子さんと一緒になります。

 父さんや母さんが、何と言おうと、

 僕は安子さんと一緒になります。

千吉) 分かった。

 そこまで言うんなら、

 おめえの好きにしたらええ。

(頭を下げる稔)

稔) 父さん。

美都里) 何ゅうあほうなこと・・・。

 あんな・・・。

千吉) そのかわり、家を出え。

 雉真の名を捨てて、あの菓子屋の

 婿になりゃあええ。

美都里) な・・・何を言うんですあなた。

 何で稔が!

千吉) その覚悟が、あるんか。

稔) それしかないと・・・言うんじゃったら!

美都里) 稔!

千吉) あほう! 考えなしにものを言うな。

 どねんして、食うていくつもりなら。おめえ

 のほれたその安子いうおなごを、どねん

 して食わせていくつもりじゃ。

稔) それは・・・何か、手だてを・・・。

千吉) それが甘え言うとるんじゃ!

 ええか。

 菓子屋じゃろうが服屋じゃろうが、商いは、

 大学の勉強でどねんかなるもんじゃねえ。

 まして今は戦争中じゃ。ちょっと気ぃ抜い

 たら、隙ゅう見せたら、たちまち潰されて

 しまう。そういう時勢じゃ。雉真の長男と

 して、ぬくぬく育ってきたおめえの手に負

 えることじゃねえ。今のおめえにできる

 んは、せいぜい親の言うことを聞いて、

 会社の益になるおなごと、婚約すること

 ぐれえじゃ。そうしたら、いずれ戦争が

 終わった時、おめえが好きなように商い

 するだけの財産を残してやれるんじゃ。

 分かったら、世まい言を言うとらんと、

 きっぱりと別れてけえ。

 

**********

 

<橘家>

(一人、店番をしながら、
 英和辞典を見ている安子)

(裏表紙に書かれた、「雉真稔」の文字)

(表から、そっと見ている稔)

金太) あっ、安子。今日はもう、

 材料がのうなった。閉めるで。

安子) はい。

(金太と目が合い、立ち去る稔)

 

**********

 

金太) 雉真さん。

(足を止める稔)

金太) 安子に、用があったんじゃ、

 ねえんですか?

(稔の背中を見る金太)

金太) 会うてやってください。

(振り向く稔)

金太) それが一時、安子を苦しめる

 ことになっても、どうか安子に会うて、

 ちゃんと、話うしてやってください。

 お願いします。

(頭を下げる金太)

 

**********

 

<たちばな・店内>

稔) すんません。

(稔にお茶を出し、下がる小しず)

稔) 母さんが、失礼なことを

 言うたそうじゃな。ごめん。

(首を横に振り、俯く安子)

(そっと安子を見る稔)

稔) いけん・・・。

 いや、いけんいけん。

 やっぱりこねんなん、間違うとる。

(安子の前に立つ稔)

稔) 安子ちゃん。

 時間はかかるかもしれんけど、

 戦争が終わったら・・・

 大学卒業したら・・・きっと・・・。

安子) ありがとうございます。

 うれしいです。じゃけど・・・。

 間違うとったんです。最初から。

 分かっとったはずじゃのに、

 夢を見てしまいました。

 長うて、甘え夢を、

 見続けてしまいました。

稔) 安子ちゃん。

安子) ラジオの講座がのうなったら、

 覚えた英語忘れてしもうた。

 稔さんのことも、きっと忘れられます。

(辞書を稔の胸に押しつけ、

 走りさる安子)

(稔の足元に辞書が落ちる)

 

稔と一緒に、

ひなたの道を歩いていきたい。

安子の夢は、

はかなく、ついえました。

 

Yasuko's little dream sadly faded away.

 

**********

 

絵に描いたような、そりゃそうなるわ~な展開

が想定通りに続く。稔の母・美都里が、安子を

金目当てに近づく女として、警戒する気持ちも

分かるし、稔の父・千吉の言い分は、あまりに

も正論で。安子には大人びて見える稔も、親

から見ればまだまだ子供で、学生で、自分一

人の力では、安子の家を守り、安子を食べさ

せる手段も持たない存在と、思い知らされる。

 

そのかわり、家を出え。
雉真の名を捨てて、

あの菓子屋の婿になりゃあええ。

その覚悟が、あるんか。

あほう! 考えなしにものを言うな。
どねんして、食うていくつもりなら。
おめえのほれたその安子いうおなごを、
どねんして食わせていくつもりじゃ。

 

本人にはお金も実績もない、ボンボンなんだ

よね~今はまだ。彼はまだ・・・何者でもない。

確かに、少なくても今、稔にできることはない。

 

安子の様子を見にきたものの、そのまま帰り

そうになった稔を呼びとめる安子の父・金太。

親心だね~分かってるね~。苦しくても、傷

つくことになっても、ちゃんと本人から話を聞

く方が100倍マシだ。放置されると引きずるし。

 

安子ちゃん。
時間はかかるかもしれんけど、
戦争が終わったら・・・
大学卒業したら・・・きっと・・・。

 

稔が既に社会人だったら・・・違ってたかもね。

戦争が終わったら・・・大学卒業したら・・・。先

が見えないことしか言えない・・・それが現実。

 

お祭りで、勇に言われた時に、自覚したはず

だったのにね。一度は・・・諦めたはずだった。

 

兄さんは、いずれ雉真の社長
になる人じゃあ。あんころ屋の

女なんか、釣り合うもんか!
 

本当のことだと自覚はしていたはずだった。

でも、夢見るよね~稔が王子様過ぎたから。

あんな夢を見せられたら、見続けてしまうよ。

 

ありがとうございます。
うれしいです。じゃけど・・・。

間違うとったんです。最初から。
分かっとったはずじゃのに、
夢を見てしまいました。
長うて、甘え夢を、
見続けてしまいました。

ラジオの講座がのうなったら、
覚えた英語忘れてしもうた。
稔さんのことも、きっと忘れられます。

 

勇に一度、冷や水をかけられていることが、

ここに来て効いてくるんだね~。分かってい

た。分かっていたはずなのに・・・間違えた。

そう、自分に言い聞かせるしかないよね・・・

今は・・・。でも、間違えてはいないから~!

 

 

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