「エール」第110回~やらずに後悔するより、やって後悔した方がいい | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「エール」 第110
第22週 「ふるさとに響く歌
やらずに後悔するより、

やって後悔した方がいい

 

 

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(月明かりの縁側でりんごを見つめる浩二)

 

(回想)

畠山) 区切りつけるためにも、

 一度福島出た方がいいんだ。

 

(回想)

音) 本当に東京に行きたいのかしら。

 

(回想)

まき子) 東京行けば・・・

 忘れられんのかな?

 

(縁側に寝転がる浩二)

 

**********

 

<畠山林檎園>

まき子) そんな大事なこと

 勝手に決めねえでよ!

畠山) どのみち行くんだから、ちっと

 ばっか早くなったって変わんねえべ。

浩二) どうかしたんですか?

畠山) ああ・・・まき子の東京行きが

 向こうの希望で早まったんだ。

浩二) えっ?

畠山) 少しでも早く来てほしいってよ。

まき子) 私に相談もなく返事するなんて!

 仕事だってまだいっぱい残ってんのに!

畠山) 農園のことならさすけねえ。

 それとも何だ、おめえ、

 いまさら迷ってんのか?

浩二) まきちゃん・・・。

 まきちゃんは、

 自分の幸せだけ考えて。

 俺応援すっからさ。

(立ち去るまき子) 

畠山) ・・・ったく、

 何が気に入んねえんだか。

 

**********

 

<喜多一>

音) ♪高原列車は ラララララ 行くよ

まさ) すてきな曲ね! 楽しくなる!

裕一) ありがとう。

浩二) ただいま。

裕一) あっ、お帰り!

まさ) お帰りなさい。

音) お帰りなさい。

浩二) 今日・・・ごはん、いいや。

まさ) 浩二?

裕一) 浩二? どした?

 

**********

 

<2階の部屋>

裕一) ほら浩二つきあって。ほらほら・・・。

浩二) いいって・・・。

裕一) ほら、はい・・・座って座って。

浩二) 明日もはええんだよ。

裕一) いいからいいから。

 浩二、たまには、一緒に飲もう!

音) お一つどうぞ。

 

**********

 

浩二) 俺まきちゃんさ何か

 わりいこと言ったかな?

裕一) いや・・・浩二はね、彼女のこと

 応援するって言っただけだから!

浩二) だよね?

裕一) そうだよ。

 浩二はね、あの・・・悪くないよ。

(酔っぱらった裕一を畳に転がす音)

浩二) 相変わらず酒よええな。

 昔とちっとも変わってねえ。

音) アハハ・・・。

 そういえば浩二さん、3年以内に

 お嫁さん見つけるって言ってまし

 たけど。あれどうなりました?

浩二) そだこと言ったっけな?

音) 言いましたよ。フフフ。

 本当はまき子さん、応援してほし

 かったんじゃなくて、止めてほし

 かったんじゃないかなって。

浩二) 俺に? 何で?

音) 何でって・・・

 本音は行きたくないからでしょ?

 浩二さんだって、まき子さんが東京

 に行くって聞いてどう思われました?

浩二) それは・・・。

音) 浩二さん、このまままき子さん

 行かせてもいいんですか?

浩二) 俺・・・俺は・・・。

 俺は・・・。はあ・・・。

 やっぱし駄目だ・・・。

 まきちゃんは大事な仕事先の

 一人娘だから・・・。俺だって

 父さんに誓ったんだ。

 この家継いで守るって。

 だから・・・お互いの立場無視して

 そだ勝手なまねごとなんかできねえ。

音) ぐだぐだ言わない!

(浩二に酒を注ぐ音)

音) 浩二さん、本当に後悔しません?

(浩二の手を取り、りんごを握らせる音)

音) やらずに後悔するより、

 やって後悔した方がいい。うん!

(浩二の肩をたたき、出ていく音)

(りんごを見つめる浩二)

 

**********

 

<次の日>

(走る浩二)

浩二) まきちゃん!

(農園で林檎の収穫をしているまき子)

まき子) どしたの?

浩二) 行くな・・・。

 東京行くな!

まき子) 何言ってんの?

浩二) まきちゃんに忘れらんねえ人が

 いんのは分かってる。だけど大好きな

 りんご捨てて、東京行くことねえよ。

 俺のそばさいてほしい。

まき子) 本気で言ってんの?

浩二) 本気だ。

まき子) (泣)

 浩二さん・・・。

 また来年もりんごの花咲くの・・・

 私と一緒に見てくれる?

浩二) 見るよ。

まき子) 再来年もその先も、

 ここで一緒に・・・。

浩二) 約束だ・・・約束だ。

(まき子を抱き締める浩二)

 

**********

 

畠山) 東京行き断っただ!?

 先方は何っつってんだ?

まき子) 訳話したら、

 なんとか分かってくれた。

畠山) 訳って何だ?

まき子) 私、

 一緒になりたい人がいんの。

畠山) はあ!? ど・・・どこのどいつだ!

まき子) 入って。

畠山) はあ? 入って・・・?

浩二) 失礼します。

畠山) お~浩二、聞いてくれよ・・・。

(微笑み合う2人を見る畠山)

(浩二を指さす畠山) 

 

**********

 

<喜多一>

浩二) 家継いだ身で、勝手なこと

 言ってんのは分かってる。でも、

 まきちゃん一人娘だし、農園には

 男手が必要なんだ。どうか・・・

 婿になること、許して下さい。

まさ) 浩二はそれでいいの?

浩二) (頷く)

 畠山さんの思いに応えたい。

まさ) だったら、そのお話、

 謹んでお受けしなさい。

浩二) ありがとう・・・母さん。

(仏壇の前に座り、三郎の写真に

 向かい、頭を下げる浩二)

 

**********

 

<結婚式の日>

まき子) お義母さんのおかげです。

 こんなすてきな花嫁衣装着られる

 なんて、夢みたい。

まさ) お店畳む時にね、どうしても

 これだけは、手放せなかったの。

 いつか、浩二のお嫁さんにって。

 

**********

 

畠山) 大切なご子息、婿に頂き、

 心から、感謝しております。

 これからも互いに行き来して、

 楽しくやりましょう。

 古山さんも僕らの家族ですから。

 

**********

 

(拍手)

男性) おめでとう!

男性) おめでとう!

裕一) え~浩二、まき子さん、

 ご結婚、おめでとうございます。

 え~・・・思えば、僕は浩二に

 迷惑ばっかりかけてきました。

 音楽のことしか、考えてない僕の

 代わりに、浩二は、父と母を一生

 懸命支えてくれて、つらいことも、

 全部背負ってくれました。僕が、

 反対を押し切って、家を出た時も、

 父が、亡くなった時も、バラバラに

 なりそうな家族を・・・え~・・・バラ

 バラになりそうな家族を、必死に

 つなぎ止めてくれたのは・・・

 浩二です。家族の絆は、ひとりで

 にできるものじゃありません。

 浩二が・・・ふんばってくれたから、

 僕は家族でいられたんです。

 浩二は・・・浩二は、僕なんかより

 も、ずっと、立派な男です!

 本当に、自慢の弟です。浩二・・・。

 今まで、本当にありがとう。

 これからは、まき子さんと一緒に、

 誰よりも幸せになって下さい。

 まき子さん・・・浩二のこと、

 末永く、よろしくお願いします。

 え~・・・すいません。それでは、

 2人の前途を祝して・・・乾杯!

一同) 乾杯!

(拍手)

裕一) 参った参った・・・。

オバケ・三郎) 浩二の野郎・・・

 あだ美人もらいやがって。(泣)

 今日はとことん飲むぞ! 祝い酒だ。

 ハハハハハ・・・。

(大きな盃を両手で持ち、泣きながら

 酒を飲む、オバケの三郎)

オバケ・三郎) あ~ハハハ・・・

 まさ、おめえも飲め。

(お酒を飲むまさ)

浩二) 兄ちゃん、どうもね。俺感動した。

裕一) やめてよ。おめでとう。

音) 華の時はどうなるのかしら。

 覚悟しておきなさい。

華) フフ・・・確かに。

 

**********

 

<古山家>

(レコードをかける裕一)

レコード) ♪汽車の窓から ハンケチ振れば

音) 浩二さんからりんご、届きましたよ。

裕一) え~本当に?

レコード) ♪牧場の乙女が 花束なげる

裕一) どれどれ・・・。

レコード) ♪明るい青空 白樺林 

 山越え谷越え はるばると

裕一) お~!

音) わあ・・・おいしそう!

裕一) へえ~浩二とまき子さん、

 新聞載ったんだって。

 

**********

 

(農園でりんごの収穫をする浩二とまき子)

浩二) ありがとね。

まき子) はいどうぞ。

浩二) どうも。

 

**********

 

(りんごに添えられた、新聞の切り抜き)

音) 2人ともいい笑顔。

 

**********

 

 

汽車の窓から ハンケチ振れば
牧場の乙女が 花束なげる
明るい青空 白樺林
山越え谷越え はるばると
ララララ ララララララララ
高原列車は ラララララ 行くよ

みどりの谷間に 山百合揺れて
歌声ひびくよ 観光バスよ
君らの泊りも 温泉の宿か
山越え谷越え はるばると
ララララ ララララララララ
高原列車は ラララララ 行くよ

峠を越えれば 夢見るような
五色の湖 飛び交う小鳥
汽笛も二人の しあわせうたう
山越え谷越え はるばると
ララララ ララララララララ
高原列車は ラララララ 行くよ

 

 

やったね浩二! 大変よく頑張りました~!

 

浩二) 俺のそばさいてほしい。
まき子) 本気で言ってんの?
浩二) 本気だ。
まき子) (泣)
 浩二さん・・・。
 また来年もりんごの花咲くの・・・
 私と一緒に見てくれる?
浩二) 見るよ。
まき子) 再来年もその先も、
 ここで一緒に・・・。
浩二) 約束だ・・・約束だ。

 

浩二なら、ちゃんと約束を守り抜くはず~!

裕一のスピーチもgood!めでたしめでたし。

やらずに後悔するより、やって後悔・・・しな

いですんでよかったよかった。ええよぉ~♪

 

 

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