「まんぷく」第91回~立花萬平47歳からの再出発~!の巻 | 日々のダダ漏れ

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「まんぷく」 第91
第16週 「あとは登るだけです!」
立花萬平47歳からの再出発~!の巻

 

 

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数日後

 

<理事長室>

矢野) 先日の立花さんのご提案、

 検討させて頂きました。

萬平) はい。

矢野) ご提案を受け入れます。立花さんには

 理事長を退任して頂き、後任の理事長には

 当行の者を就任させます。

萬平) では池田信用組合は、

 なくならずに済むと。

矢野) はい。理事長以外の職員の方には

 引き続き、残ってもらって結構です。

(矢野の手を握る萬平) 

萬平) ありがとうございます、矢野さん。

 本当にありがとう。

矢野) 私に礼を言われても。これは当行

 の幹部会議で決まったことです。

萬平) では、皆さんに、感謝いたします。

 どうぞ、よろしくお伝え下さい。

真一) ありがとうございました。

矢野) 立花さん…。

萬平) はい。

矢野) お辞めになっても、

 どうか、頑張って下さい。

萬平) ありがとうございます。

矢野) 失礼。

(部屋を出て行く矢野)

萬平) ありがとうございました。

(頭を下げて矢野を見送る萬平と真一)

 

**********

 

<理事長室>

萬平) 池田信用組合は残ります。

 理事長は代わりますが、真一さんは

 今の立場のまま、ここを支えて下さい。

 どうか、よろしくお願いします。

真一) 申し訳ない!

萬平) えっ。

真一) 萬平君一人に…一人だけに責任

 を負わせることになってしまった。

 本当に申し訳ない。

萬平) そんなこと気にしないで下さい。

 これは僕が提案したことですから。

 

**********

 

理事長が代わることは、

総代会の決議によって、

無事、認められました。

 

**********

 

<織田島製作所>

萬平) 梅田銀行との強い結び付きが出来る

 ことによって、池田信用組合は安定します。

 梅田銀行には、織田島製作所さんへの、

 支援を引き継いでいくよう、約束を取り付

 けておりますから、すぐに、万能調理器の

 生産を開始できます。

健三) 立花さん…おおきに!

正) 立花さんのおかげです。

久美子) 本当に、ありがとうございました。

萬平) いやいや、

 お礼を言いたいのは僕の方です。

 織田島さんたちが、僕に、もの作りの、

 楽しさを思い出させてくれました。

 本当に、感謝しています。

(頭を下げる萬平)

(頭を下げる健三、正、久美子)

 

**********

 

<通り>

神部) 萬平さんは

 これからどうされるんですか?

萬平) 神部君までそんなことを。

神部) もし、もの作りの現場に戻られ

 るんなら、僕も一緒に。

萬平) 君は今や北浜食品の幹部社員だろ。

 タカちゃんだって養っていかなくちゃならな

 いんだし、いつか子どもができたら、もっと

 責任は重大になるぞ。

神部) せやけど、僕は萬平さんに

 ついていきたいんです。

萬平) 神部君。

神部) 誰かが必要になった時は、絶対に

 僕に、一番に声をかけて下さい。

 お願いします!

萬平) 分かった。約束するよ。

 

**********

 

そのころ福ちゃんは、裁判所によって自宅も

競売にかけられたので、敏ちゃんと一緒に、

新しいおうちを探していました。

 

敏子) ここやない? 福ちゃん。

福子) あっ、そうやね。

敏子) 古いわね。

福子) そやけど家賃は2000円よ。

敏子) 駄目よ。信用組合の理事長やった

 人がこんな所に引っ越すなんて。

福子) 大丈夫、萬平さんは気にしないから。

 あっ、ここは裏庭がある。

敏子) ええっ。

 

**********

 

(勝手口を出る福子)

福子) あっ、うわっうわっうわっ。いや~。

敏子) うわ~。

福子) まあ!

敏子) 畑や!

福子) あっ、ここでお野菜を作れば、

 お金使わずに済む。

 こんなええ所、ほかにないわ。

(福子の笑顔を見つめる敏子)

 

(回想)

福子) 敏ちゃん…

 ほんまは、怖いの。

 萬平さんには、言わんといてね。

 誰にも言わんといて…。

敏子) 大丈夫よ、福ちゃん。

 福ちゃんなら絶対大丈夫。

 私かて、ハナちゃんかて、

 福ちゃんのこと応援してるから。

 つらいことがあったら、遠慮なく言うて。

 友達やから、私たち。

(敏子にしがみついている福子)

敏子) 福ちゃん?

福子) ありがとう敏ちゃん。

 泣いたらすっきりした。

敏子) えっ?

福子) そうよね。私には、敏ちゃんやハナ

 ちゃんがいるんやから。克子姉ちゃんや、

 忠彦さんや、真一さんや、タカちゃんも吉

 乃ちゃんも、お母さんもいるんやから。

敏子) そうよ。

福子) 大丈夫…。うん、大丈夫!

 フフ…なんとかなる。

 

福子) うん、ここに決めた!

敏子) ほんまに?

 

福ちゃんが言ったとおり、

この家に決めたことに、

萬平さんは何も言いませんでした。

 

**********

 

<池田信用組合>

宮下) 立花萬平前理事長に代わりまして、

 新しく理事長に就任いたしました、宮下

 宗吉と申します。立花萬平、前理事長が

 築かれた、この、池田信用組合を、更に

 発展させるべく、尽力いたします。

 よろしくお願いします。

(拍手)

萬平) ああ…宮下新理事長のご挨拶を 

 伺い、思い残すことなく、この、池田信

 用組合を去ることができます。ただ、宮

 下新理事長は、私が築き上げた、池田

 信用組合とおっしゃっていましたが、そ

 れは違います。ここを築き上げたのは、

 皆さんです。私はそれを潰しかけてし

 まった、戦犯にほかならず、その責任

 を取って、理事長職を退くのは当然の

 ことであります。私は、一から、いや、

 ゼロから、出直すことになります。

 47歳からの、再出発は、厳しいとおっ

 しゃる方も、いるかもしれません。でも

 私は、そうは思っておりません。むしろ、

 これからもう一花咲かせてやろうと、

 張り切っております。

 皆さんには、本当に感謝しています。

 8年間、どうもありがとう。

(拍手) 

(頭を下げる萬平)

 

**********

 

<立花家>

福子) ご苦労さまでした。

萬平) ありがとう。

福子) 2人も練習したでしょ。

源・幸) お父さん、ご苦労さまでした。

萬平) ありがとう。

(ビールを飲む萬平)

萬平) ああ~うまい。ハハハ。

福子) さあ、そしたら頂きましょう。

萬平) 頂きます。

3人) 頂きます。

福子) 何か、懐かしい。

萬平) そうだな。

福子) フフフフフフ。

 

**********

 

<香田家>

鈴) ここの晩ごはんは、豪勢ね。

克子) えっ?

鈴) 福子のところは、

 おかずが、1つあるだけ。

 こないだまではごちそうやったのに、

 今はすっかり、落ちぶれて。

克子) 落ちぶれてなんて

 やめてよお母さん。

タカ) 福子おばちゃんは全然平気やって。

吉乃) お金がなくても、家族が元気なら

 それでいいって言うてたわ。

忠彦) お金のことは、できる限り助ける

 からって言いましたけど、大丈夫やっ

 て言うんです。

克子) そのかわり、お母さんよろしくって。

鈴) (ため息)

神部) さみしいんですか? 源ちゃんと

 さっちゃんと離れて暮らすのが。

鈴) それもあるけど…。

吉乃) 後ろめたいの?

忠彦) 後ろめたい?

タカ) 自分だけここにいるのが。

鈴) はあ…何を言うてるの。

 私は、寂しくもないし、

 後ろめたくもありません。

 ここには、タカや、吉乃も、いるもの。

 うん、おいしい。

 

**********

 

<立花家>

(柱につけた印を見る福子)

福子) これが、源が2歳。

 こんなちっちゃかったのね。

源) へえ~。

福子) フフフフ。

萬平) 幸はもっとちっちゃかったぞ。

 ここに来た時は、

 まだ生まれたばっかりだったもんな。

源) どんどん大きくなってる。

幸) 私も。

福子) この家に8年…。

(柱の傷を撫でる福子)

(空っぽの部屋を眺める萬平)

萬平) たくさんの思い出があるなあ。

源) うん。

福子) 新しい家で、

 またたくさん思い出作りましょう。

萬平) そうだな。

 

**********

 

<表>

萬平) よし、お前たち、乗っていいぞ。

源) ほんまに!

幸) 私も!

(荷物を載せたリヤカーに乗る2人)

福子) 大丈夫? 落ちんといてよ。

源) は~い。

幸) 大丈夫。

萬平) 行くぞ。

源) うわ~。

萬平) 出発だ。

源・幸) 出発!

(リヤカーを引く萬平)

(笑い声)

(もう一度家を眺め、門を閉める福子)

福子) 出発!

 

それは、昭和32年、暮れのことでした。

 

萬平) ちゃんとつかまってろよ。

福子) 萬平さんも、気ぃ付けて。

萬平) 大丈夫だって。

 おい、ほらもう少しだ。

 

**********
 

とりあえず…真一さんがそのままの立場で残れ

ることになってよかった~。そして萬平に、自分

が今回の戦犯だという自覚があってよかった!

 

とはいえ、織田島製作所でのこのセリフ…

 

お礼を言いたいのは僕の方です。
織田島さんたちが、僕に、もの作りの、
楽しさを思い出させてくれました。
本当に、感謝しています。

 

そして、池田信用組合でのこのセリフ…

 

私は、一から、いや、
ゼロから、出直すことになります。
47歳からの、再出発は、厳しいとおっ
しゃる方も、いるかもしれません。でも
私は、そうは思っておりません。むしろ、
これからもう一花咲かせてやろうと、
張り切っております。

 

理事長職から、山師…いや、発明家に戻る気

満々の萬平。この先を知ってるからいいけど、

知らなかったら不安しかないセリフだよね…w

北浜食品の幹部社員のはずの神部は、昼間

からしれっと織田島製作所に来ているし…萬

平さん大好き忠犬神部の行く末が心配だ~w

 

でもまあ、何とかようやく…やっと原点に戻る

というか、チキンラーメンへの道が始まるとい

うことなので、視聴者としては喜ばしい限り!

あとは登るだけ。どんなに大変でも登るだけ。

立花萬平47歳の再出発。福ちゃんに幸あれ。

 

 

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