「まんぷく」第26回~ええも悪いもない。あるのは不公平だけや | 日々のダダ漏れ

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「まんぷく」 第26
第5週 「信じるんです!」
ええも悪いもない。あるのは不公平だけや

 

 

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日本が戦争に負けて、

人々の暮らしは一変しました。

違法にお金を儲けている人もいましたが、

ほとんどの人々が、

生きることに必死でした。

 

重之) 靴磨きま~す!

学) いらっしゃいませ~!

重之) 靴磨きま~す!

学) いらっしゃいませ!

(靴磨きをしているタカと吉乃)

タカ) 終わりました。10銭です。

男性) まあまあやな。ほれ。

タカ) 足りません。

男性) まあまあや、言うたやろ。

男性) 半額分の、出来やな。

男性) そういうこっちゃ。

(笑い声)

タカ) 吉乃。

(受け取ったお金をしまうタカ)

 

**********

 

<香田家>

タカ) お母さん、これ。

克子) え?

タカ) 4人で靴磨きして稼いでん。

福子) 靴磨き!?

学) 僕もやったんやで。

克子) いつそんなこと…。

タカ) ごめんなさい。せやけど

 勉強もちゃんとやってたから。

吉乃) タカ姉ちゃんが教えてくれんねん。

タカ) せやから受け取って、お母さん。

(数枚の紙幣を差し出すタカ)

(受け取る克子)

克子) ごめんね。

学) 何で、ごめんねやの。

(不安そうな顔で克子を見つめる子ども達)

(涙をこらえ、子ども達に微笑む克子) 

 

**********

 

鈴) 克子が、泣いてた?

萬平) 金を稼いでくれるのはありがたい

 けど、子ども達を働かせるのはつらい

 んだろうな。

福子) そう。

鈴) 克子が、嘆くのはもっともやわ。

 なんとかしてよ萬平さん!

 いつまでもここに、居候するつもり?

 萬平さんは、肩身が狭いとは思わないの?

萬平) 思ってますけど…。

福子) 私たちは着物を売って、

 お金を作ってるやない。

 お母さんは自分の着物は売らないくせに。

鈴) もう嫌、こんな竹の子みたいな生活。

萬平) 竹の子?

鈴) 竹の子の皮をむくみたいに、一枚

 一枚、着ているものがなくなっていく。

萬平) なるほど。それはうまい言い方だ。

福子) お母さんが自分の着物を売ってる

 ならうまい言い方かもしれんけど。

鈴) 私の着物は売りません。

 あんな高価な着物を、闇市なんかで。

 萬平さんは何もしないの? 福子と結婚

 する時、お金の苦労はさせないって、

 言うてたわよね。させてますよ、貧乏に。

(鈴に向き直る萬平)

萬平) 申し訳ありません。

福子) 上郡に買い出しに行ってるやない

 萬平さんは。ぎゅうぎゅう詰めの列車に

 乗って。

鈴) そんなことは誰でもできる。

 あなたは、発明家なんでしょ? 会社が

 なくなったって、何か、みんなが欲しが

 るものを考え出すとか、できないの?

福子) 簡単に…。

鈴) 私は萬平さんに聞いてるんです。

萬平) 考えます。すいません。

 

**********

 

(忠彦が描いた数々の鳥の絵を見る萬平)

福子) ここにいらっしゃったんですね。

 どうして?

萬平) 忠彦さんの仕事場は見たことが

 なかったから。勝手に入っちゃいけな

 かったかな。

福子) そんなことないと思うけど。

 気にせんといてくださいね。

 さっきお母さんが言うたこと。

 みんなで頑張れば、なんとか

 生きていくことはできます。萬平さんは

 もっと先のことを考えてください。

萬平) そういうわけにもいかないよ。

 

**********

 

(ランプをともした食卓)

萬平) 頂きます。

一同) 頂きます。

タカ) またすいとん。

吉乃) もう嫌い。

鈴) 今はそんな好き嫌いは…。

 私も、うんざり。

萬平) 早くなんとかしなくちゃ。

タカ) 私たちが稼いだお金で、

 おいしいもんは買われへんの?

克子) おいしいもんはほんまに高いのよ。

 もうちょっと辛抱して。

福子) ええ考えがある。目閉じて。

鈴) 何やの?

福子) ええから目閉じて。

 心の中で思うのよ。

 これは、すいとんじゃない。

 ちょっと小さめの、大福餅。

克子) ええ?

福子) 信じるんです!

 口の中に入れたら、甘くておいしくて、

 すご~く幸せな気持ちになる。

重之) ほんま?

福子) ほんまよ。

 うん。さあ、目つむったまま、食べて!

(すいとんを口に入れる一同)

福子) う~ん! 大福餅や~!

吉乃) ちゃう。

タカ) 大福餅やない。

鈴) すいとんよ。

克子) すいとんやね。

重之) 甘うない。

学) 嫌い。

福子) やっぱり…。

鈴) 分かりました。

 私の、着物を、売ってもいいわ。

福子) お母さん!

 

**********

 

<闇市>

男性) お~これはなかなかええ着物やな。

福子) いくらで買うてくれますか?

男性) うん、150円やな。

鈴) 150円!?

福子) そんな安もんやありませんよ。

男性) それ以上出せ言うんやったら、

 いらんがな!

福子) もう乱暴に扱わんといて下さい。

鈴) あなたはこの着物の価値が

 全然分かってない!

男性) へえへえ。

世良) そのとおりや。僕に見せてみ。

 これは結城やな。

鈴) そうです。

世良) こんなやつに結城の価値を

 分かれいう方がむちゃな話や。

男性) 何やとこら!

世良) 何?

福子) 世良さん?

世良) あ…。

福子) 私です。福子です!

世良) おお、福ちゃん! 生きとったんか!

鈴) だ…誰?

世良) 福ちゃんの、お姉さん?

鈴) あっ、まあ!

世良) おお~ハハ。

 

**********

 

<香田家>

世良) 立花君!

萬平) 世良さん!

世良) 久しぶりやな! 君も無事やったか!

萬平) 世良さんこそよくぞご無事で!

福子) 世良さん、あの着物高う

 買うてくれはったんですよ。

鈴) ささ、お上がりください。

 

**********

 

萬平) 世良さんは今、

 何をされてるんですか?

世良) せやからそういう言い方はやめて

 くれよ。君は僕より年上なんやから。

鈴) 熱っ! 熱っ…。

克子) 世良さんの方が年下?

世良) 僕は相変わらず商売やってるで。

 世良商事は健在や。まあ、従業員はお

 らんし、ちょっとやり方も変わったけどな。

萬平) 変わったというと?

世良) はっきり言うと闇屋と一緒やな。

 アハハ。

鈴) 闇屋?

福子) 世良さんが?

世良) 違法にものを仕入れて売りさばく。

 金のないやつから安う買いたたいた

 ものを金のあるやつに高う売る。

(お茶を飲む世良)

世良) 熱っ! 熱すぎまっせお母さん。

鈴) ごめんなさい。

福子) そしたら悪い人やないですか。

克子) ほんまや。

世良) このご時世、ええやつも悪い

 やつもあるかいな。せやろ、立花君。

萬平) はあ…。

鈴) ちょっと待って。

 そしたら、私から買うた着物は…。

世良) 3倍の値つけて誰かに売ります。

福子) 3倍!?

世良) それが商売や。

克子) そんな闇屋みたいなこと。

世良) せやから闇屋やて言うとるやろが。

鈴) 着物を返してください。

世良) せやけど僕はこの着物を

 買うのに300円払たで。

福子) でもそれを3倍にして

 儲けるんでしょ?

鈴) 不公平です。

世良) あんなあ、

 今は不公平の時代ですわ。

 戦死した人間と無事で帰ってきた人間。

 抑留された人間と帰国できた人間。

 戦犯にされた人間と免れた人間。闇で

 儲けた人間と儲けられへんかった人間。

 飢えてる人間と、たらふく食うてる人間。

 焼け出された人間と、焼け残った人間。

 不公平が当たり前やのにそれに文句

 言うとる時点でもう、あかんのです。

子ども達) ただいま~!

世良) おっ、子どもらが帰ってきたな。

タカ) お母さん、今日は儲かったで。

吉乃) 8円20銭や。

重之) 僕靴磨き頑張った。

世良) おお、靴磨きか。偉いな。

 よっしゃ。玄関にある僕の靴磨いて

 くれたら、1円、払ったるぞ。

タカ) ほんま?

世良) ああ。

克子) ちょっと待ちなさい。うちの子の

 本職は、靴磨きではありません。

世良) 僕は親切心で言うたんやけどなあ。

福子) う~…

 私よう分からんようになってきた。

 世良さんがええ人なんか悪い人なんか。

鈴) ええ人なわけないやない。

世良) せやから最前から言うてますやろ。

 ええも悪いもない。

 あるのは不公平だけやて。

 さっきから黙って聞いとるけど立花君。

 君は僕の言うことが分かっとるはずや。

 僕は残念やで。立花君が不公平の負け

 組でくすぶってんのが。なあ。

 ほな、僕はこの辺で。

 はよ出てこい。発明家の立花君。

(出て行く世良)

(奥の部屋へ行く萬平)

 

**********

 

<夜>

(布団に寝た萬平)

萬平) フッ…相変わらず

 たくましいな、世良さんは。

福子) 戦争中も、

 うまく立ち回ってたんでしょうね。

萬平) そうだろうな。

福子) せやけど、世良さんと

 萬平さんは違いますから。

萬平) 分かってる。

(寝返りをうつ萬平)

萬平) でも、世良さんみたいに、

 自信を持って自分はこうだと

 言える人間になりたい。

福子) そんな人、なかなかいませんよ。

 そう、今日ね、配給所で見たんです。

 

(回想)

男性) 身元を証明するものは?

男性) せやからない言うてるやろ!

男性) なければ配給はできません。

男性) 家も家財道具も

 皆焼けてしもたんやて!

男性) せめてはんこだけでも。

男性) そんなもん残ってるわけないやろ!

 

福子) 自分を証明するものさえないんです。

 そんな人がたくさんいます。

萬平) はんこ…。

福子) 家も、何もかも燃えてしもたんや

 からしかたないんです、みんな。

萬平) はんこがあればいいのか。

福子) えっ?

萬平) じゃあ作ってやればいいじゃないか。

福子) え? はんこをですか?

萬平) そうだ。

 自分が何者かを証明する、大事なものだ。

 

**********
 

福子と鈴は、萬平には飴と鞭としてちょうどよく

機能する存在かもしれない。普通は言いにくい
ことをはっきり言える存在は必要。鈴がお尻を

叩いて福子がフォローするいいシステムよね。

 

なんとかしてよ萬平さん!

 

こんなことが言えるのはぶしむすしかいない。

ふがいなさは素直に謝るけど、竹の子みたい

な生活は嫌という鈴にナチュラルにツッコめる

萬平は、やっぱり鈴さんと相性がよさそうだw

案外、ぶしむす鈴と萬平は、もう一つの「義母

と義息子のブルース」に化けるかもしれない。

 

すいとんに飽きているみんなに、想像すること

を提案する福ちゃん。目を閉じて、すいとんを、

甘い小さな大福餅だと「信じるんです!」と…。

ちゃうと速攻ツッコむ子どもたち。…だよね~。

誰も、萬平すらも乗ってこないところがシビア。

そしてついに、着物を売る気になるぶしむす。

ツッコミどころは必ずツッコまれるのがいいw

 

闇市での再会で、鈴に「お姉さん?」とナチュ

ラルに言える世良の世渡りスキルに萌え~。

まだまだあまちゃんな女性陣の考え方にしっ

かり世の中の厳しさを語る世良の語りもいい。

 

あんなあ、今は不公平の時代ですわ。
戦死した人間と無事で帰ってきた人間。
抑留された人間と帰国できた人間。
戦犯にされた人間と免れた人間。闇で
儲けた人間と儲けられへんかった人間。
飢えてる人間と、たらふく食うてる人間。
焼け出された人間と、焼け残った人間。
不公平が当たり前やのにそれに文句
言うとる時点でもう、あかんのです。

 

運命…運といってしまえばそれまでだけれど…。

公平に存在するものは、必ず訪れる「死」ぐらい。

今も昔も、不公平は存在するし消える事はない。

せやから最前から言うてますやろ。
ええも悪いもない。
あるのは不公平だけやて。
さっきから黙って聞いとるけど立花君。
君は僕の言うことが分かっとるはずや。
僕は残念やで。立花君が不公平の

負け組でくすぶってんのが。なあ。
ほな、僕はこの辺で。
はよ出てこい。発明家の立花君。

 

不公平はよくも悪くも存在するけれど、自分の

力でなんとかできることも、できないこともある。

世良には世良にしかない生きる力があり…萬

平には萬平にしかない、生きる力があるはず。

「はよ出てこい」の言葉にはグッときた。脚本の

早すぎず遅すぎずの絶妙な展開が心地いい。

毎日ワクワクほっこりできるのってすごいよね。

 

 

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