「過保護のカホコ」第8話~会いたい | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「過保護のカホコ」

 

 

第8話~会いたい

 

 

加穂子) こ…これは…。

岩崎) どうかしました?

加穂子) これは、きっと、

   あなたを描いたんですよね?

   小さい頃に描いたんだろうけど、

   これは…。すっばらしい!

   もしかしてこれ、

   初君が描いたんじゃないですか?

   いや、描いただろう。

   描いたに違いない!

岩崎) あなた…

  どういう関係なの? 初と。

加穂子) えっ?

 

**********

 

岩崎) あなたが高校を卒業してここを出

  て行った後、お母さんが持ってきたの。

  できれば、会いに行ってあげてほしい。

(手紙を初に渡す岩崎)

 

**********

 

(初の母・もと子からの手紙)

この手紙を読んでいるってことは、

あなたはきっと立派な大人になって、

毎日一生懸命生きてるんでしょうね。

でも、7歳の時、自分を置いて出て

行った母のことを、許せないでいる

と思います。あなたが幼い頃から、

私は、ギャンブルがやめられない、

あなたのお父さんの借金に苦しみ

ました。お父さんが死んでからも、

毎日毎日、借金の返済に追われ、

辛く、苦しい現実から逃げたくて、

私は、覚醒剤に手を出してしまった

のです。やめようやめようと思って

もダメでした。怖くなった私は、一緒

に死のうと思い、でもその時、あなた

の手に赤い絵の具が握られている

のに気が付いたんです。私は、自分

がやろうとしていることの恐ろしさに、

体が震えました。この子の未来は、

決して奪ってはいけない。そう思った

私は、あなたを施設に預け、自首し

て、罪を償おうと決めたんです。でも、

刑務所を出た後も、私はまた同じ罪

を犯してしまいました。だから、あな

たに会う勇気が出ませんでした。

何年かして、更生施設で懸命に励ま

してくれた職員の男性のおかげで、

やっと立ち直ることができ、その人と

家庭を持つことになったんです。ただ、

その人には亡くなった奥さんとの間

に子どもがいたので、あなたのことを

言い出すことができませんでした。

こんなこと言う資格はないけど、今は

ただ、「僕がピカソを超えて、お母さん

に楽させてあげるからね」…と言って 

くれた初が、大好きな絵で成功し、

ステキな人と、幸せな家族をつくるこ

とだけを、祈っています。

 

**********

 

初) な…何か言えよ、お前。

加穂子) えっ、私?

初) だって初対面だろ、お前。

 この人と。

加穂子) あっ、そっか…。

   はじめまして。私は、あの、

   初君の、何ていうか、知り合いの、

   根本加穂子と申します。

   あの、すみません。養護施設の、

   園長さんが預かってた手紙を、

   読ませていただきました。あの、

   初君は今でも、ピカソを超える

   ために、すっごく、頑張ってるし、

   たくさんの人を幸せにできる、

   すっばらしい絵を、

   描ける画家になるだろう。

   いや、なるに違いないと、

   信じています。あっ、そうだ、あの、

   お母さんが買ってくれた赤い絵の

   具も、持ってて。でも、今はなくな

   っちゃったんですけど。でもホント

   に持ってて…。

初) あ~! もういいんだよ。

 長いよ、お前。

加穂子) ごめん。

もと子) 初…。ごめん…。

初) あ~! 

 もう、そっちも謝んなくていいから。

 そういうの苦手だし。

もと子) ごめん…。

初) うん。

 俺のことなら大丈夫だから。

 結構幸せにやってるし。なっ?

加穂子) あっ、うん。

初) それに俺…。

 いつかあなたに負けない

 すっばらしい家族つくりますから。

 だから! これからもずっと幸せで

 いねえと許さねえぞてめぇ!

 …みたいな感じで。そんじゃ。

加穂子) 失礼します。

(頭を下げるもと子)

 

**********

 

初) あ~何か腹減ったな!

加穂子) あっ、おにぎりあるよ。

   自分用につくったやつだけど…。

   あっ、ごめん。食べないよね。

初) 食べる。

加穂子) えっ。

初) 食べる。っていうか、

 すっげぇ食いたい、おにぎり!

加穂子) あ…わ…分かった。

(おにぎりを出す加穂子)

加穂子) これがおかかで、

   これがシャケで、これが…。

(おにぎりにかぶりつく初)

加穂子) あっ、お茶あるけど。

   味大丈夫?

初) うめぇ…。めちゃめちゃうめぇ…。

(涙をぬぐう初)

初) もしかして泣いてる? 俺。

 いやいやいや…バカじゃねえの!

 母親出てってから、

 もう絶対泣かねえって決めてたのに…。

(初の頭を抱き締める加穂子)

加穂子) 泣いていいよ。

   加穂子の胸貸してあげるから。

   思いっきり泣いていいよ。

初) (泣) か…か…加穂子~~!

加穂子) おぉ…なかなか大きな声で

   泣くんだね、そっちも。

初) ダメ?

加穂子) ダメじゃない、ダメじゃない。

初) 加穂子~~~!(泣)

加穂子) (通りかかった釣り人に)

   あっ、お騒がせしてます。

初) 加穂子~!

加穂子) あぁ…。はいはい…

   ここにいるよ~。

初) 加穂子~~!

加穂子) よしよし…。

   ずっと我慢してたんだもんね?

(泣きながら頷く初)

初) 会いたかったよ、加穂子~!

加穂子) えっ?

初) もう別れるなんて言わないで

 くれよ、加穂子~!

加穂子) あの~お言葉ですけど、

   別れようって言ったの

   そっちだからね?

初) でも加穂子だって

 そうしようって言ったじゃん!

加穂子) フフ…

   そうだね、ごめんごめん。

   よしよし。

初) もう、加穂子に会えないって

 思ったら、怖くてたまんなくて。

 またず~っと独りぼっちかと思って…。

 もうどこにも行かないでくれよ。

 加穂子がいないと、自分が嫌になんだよ。

 自分の生きてるこの世界も嫌になんだよ。

 もうそんなの嫌なんだよ…。だから…。

加穂子) だから?

 

**********

 

正高) いっ、今、何て言いました?

初) ですから加穂子さんと、

 結婚させて下さい!

(頭を下げる初と加穂子)

初) もちろん、バイトでも何でもして、

 加穂子さんに苦労かけないようにして、

 いつか一人前の画家になれるように

 頑張りますから。

加穂子) か…加穂子も、頑張って働いて、

   2人に迷惑かけないようにするから。

初) 加穂子さんは僕に、人の愛とか、

 善意を信じてもいいんだと思える力を

 くれるんです。加穂子さんと一緒なら、

 もう、ひねくれたり、人を妬んだりしない

 で、日の当たる場所にいる、勇気が出

 るんです。だから…。僕を加穂子さんの

 家族にさせてください。

(頭を下げる初と加穂子)

 

ど…どうするんだ? 泉。

 

泉) どうするの? パパ。

正高) えっ? 俺?

泉) 私が先に何か言ったらまた何でも

 決めつけるとか言われるからさ。

正高) いやいや、そんなことはないよ。

泉) だって、一家の主でしょ? あなた。

正高) あ…う…うん。

  え~っと、パパは…。

  気持ちは分かるけど…。

泉) もう少し、冷静になったほうがいい

 んじゃないかな。現実はそんなに甘く

 ないし。ばぁばが死ぬかもしれないか

 ら、喜ばせるために結婚するなんて、

 間違ってると思わない? パパ。

正高) あぁ…うん、そうだな。

加穂子) ママ、パパ。加穂子も、最初は

   そのつもりだったんだけど。

   でも、今は違うの。今は、心から、

   初君と結婚したいの。初君と一緒に、

   家族のみんなを幸せにしたいの。

   何でそういうふうに思ったかって

   いうとね、さっきね、さっき…。

   私…こんなの初めて。さっきね、

   初君に、「加穂子、加穂子」って、

   名前呼ばれた時にね、気付いたの。

   自分の名前を呼ばれるのって、

   こんなにうれしいことなんだなって。

   自分の名前を、大好きな人にどれだ

   け呼ばれたかで、自分がどれだけ

   幸せか分かるんだなって。そう思っ

   たら、加穂子って、めちゃくちゃ幸せ

   者なんじゃないかなって。だって、

   ママにも、パパにも、じぃじにもばぁ

   ばにも、家族のみんなに今まで、何

   度も何度も、「加穂子、加穂子」って

   呼ばれてきたんだもん。だから、今

   度は逆に、いっぱいいっぱいお返し

   したい。みんなの名前を、いっぱい

   いっぱい呼んで、みんなを幸せに

   できるような人生を、歩みたい。

   初君と一緒ならそれが、できるよう

   な気がするの。初君は、絵で、みん

   なのことを幸せにできる。すっばら

   しい人だから。だから、ママ、パパ、

   お願い。麦野初君と、結婚させてく

   ださい。

初) お願いします。

(頭を下げる2人)

泉) 分かった。

加穂子) ホントに?

泉) あなた達が 

 本気だっていうことだけは。

加穂子) え?

初) え?

泉) だからこっちも、

 本気で反対させてもらうから。

 

い…今まで見た中で

一番怖い顔かもしれない。

 

**********

 

初くんのお母さんからの手紙の内容は、なん

だかな~な感じだけれど、遊川脚本だと思え

ば、まだマシな設定かもと思ってしまったw

 

だってそんなことはどうでもいいぐらい初く

んの魅力が爆発した回だったから。男の涙

ってクルよね~。7歳の時からず~っと泣く

のを我慢してきて、7歳の心のまま加穂子の

胸でワンワン泣く姿にグッときてしまった。

そんな風に泣けたのは、加穂子だからでき

たんだよね。子どものような心のままの加穂

子だったから。朝ドラの後遺症で、加穂子の

中の人が苦手になっていたけど、加穂子の

キャラは嫌いじゃない。中の人に合ってる。

話はベタだけど、2人のキャラが話に合って

いるせいか、なんかグッとくるんだよね~。

 

まだまだ油断はできないけれど、脚本家さん

も、結婚して子供ができて、幸せになってき

ているのかな~なんて、ちょっと思ったり。

 

加穂子さんは僕に、

人の愛とか、

善意を信じてもいいんだと

思える力をくれるんです。

加穂子さんと一緒なら、
もう、ひねくれたり、

人を妬んだりしないで、

日の当たる場所にいる、

勇気が出るんです。

 

心を閉じていた人に、こんなふうに思わせる

なんて…すっばらしいことだよ、加穂子~!

このままいい感じでラストまでいってくれ~。

 

 

●「過保護のカホコ」HP

 

「過保護のカホコ」関連ブログ↓

第4話~キレる

第5話~無力
第8話~会いたい

第9話~誓い

第10話~私の生きる道

 

2017「ドラマ」関連ブログリスト

 

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村