八重の桜 第29回 「鶴ヶ城開城」 | 日々のダダ漏れ

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大河ドラマ 八重の桜

第29回 「鶴ヶ城開城」

籠城からひと月近くが過ぎた9月15日。八重(綾瀬
るか)の心配を受けながら、権八(松重豊)は補給
路を
奪還するために出陣する。新政府軍は鶴ヶ城
に一日
に二千発を超える砲弾を撃ち込み、天守閣
は無残な
姿になりつつあった。それでも最後まで
会津の意地
を貫こうと戦う家臣たちの姿を見た容
保(綾野剛)は、
ついに降伏を決意。使者として秋月
(北村有起哉)を
向かわせるが、降伏の嘆願が板垣
(加藤雅也)ら新政
府軍に受け入れられる前に、権
八が敵弾によって倒
れてしまう。その後、城内の藩
士たちに降伏の内容
が伝えられ、白旗が掲げられ
た。1868(明治元)年9月
23日、容保はついに鶴ヶ城
を開城。やり切れない思
いを抱えたまま、八重は
城を後にする。


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尚之介) 大丈夫ですか?
八重) はい。砲撃がやまねえな。
尚之介) 今日だけで、2000発は超えています。
八重) 尚之助様。敵は、どんだけいんだべか。
尚之介) わかりません。ただ、降伏した諸藩も、先
     陣に加わって、向かってきているはずです。
     大軍である事に、変わりはないようです。
八重) 大軍・・・。
尚之介) お父上の事です。
     きっとご無事で、お戻りになります。
八重) はい。



八重) 崩れねえのが、不思議なくれえだなし。
尚之介) 会津は、打たれ強い。私は、国とは、
     そこに住む人の事だと思っています。
     会津は・・・八重さん、あなたは強い。
八重) そんなら尚之助様も、
    すっかり会津のお国の人だ。
尚之介) んだなし。

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八重) どごへ行がれんですか?
秋月) 大事なお役目だ。一度城下を出る。
八重) 一体どうしたというのです。
秋月) 密命なれば、今は言えぬ。八重殿、わしが
    戻るまで、決して無茶はならんぞ。
よいな!
    死んではならん!

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容保) わしが、愚かなばかりに・・・
照姫) 殿・・・
容保) 何もかも、戦で燃やしてしまった。
    代々築き上げてきた会津の、誇りまでも
    汚した。おのれが許せぬ。
照姫) 過日、凧揚げをする子供たちを見ました。
    戦のさなかだというのに、目を輝かせる子
    どもらのたくましさを、誇らしく思いました。
    また、会津の空に、子どもらの凧が揚がる
    のを、見とうございます。
容保) 子どもらか・・・。
照姫) ご立派なご決断と、存じ上げまする。

**********

斎藤) よい、さしたる傷ではない。
    そなたは、砲撃が恐ろしくはないのか?
時尾) ありがとなし。
    会津のために、戦ってくれて。
    わだすは、春の会津が、一番好きでごぜ
    えやす。ゆ~っくり春が来て、綺麗な桜が
    咲いて・・・。悔しゅうごぜえやす。



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佐久) 旦那様。
権八) 米を、運んできたぞ。
佐久) お役目ご苦労さまでごぜえやした。
八重) おとっつぁま。
権八) おなごがすすだらけで・・・やっぱり、鉄砲
    教えだのは、間違いだ。
八重) おとっつぁま。
権八) 八重・・・。にしゃ、わしの誇りだ。皆を守れ。
佐久) 旦那様・・・



八重) おとっつぁま。

**********

秋月) 開門せよーーーー!





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照姫) こたび、大殿が、重いご決断を下されまし
    た。会津は恭順し、城を明け渡します。
    大殿様と若殿様は、明日、開城降伏の式
    にお出ましに
なり、その後、謹慎所へ向か
    われる事となりました。
時尾) 
照姫様も、お立ち退きになられます。
    15に満たぬ幼い者、60を超す年寄り、それ
    から、女はお構いなしとなりました。
藩士の
    方々は、猪苗代で、謹慎されます。


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容保) 皆、会津の名に恥じぬ、見事な武者ぶり
    であった。わしが至らぬばかりに、皆に、
    長きにわたり、塗炭の
苦しみを味わわせ
    た。相すまぬ。
平馬) 殿、おやめ下され!
容保) 罪は、我が一身にある。この上は、この
    一命をもって会津を、皆の行く末を、守る。
    何があっても、生き延びよ!
大蔵) 殿。
容保) 最後の軍命じゃ。生きよ!



八重) 恐れながら、
    お殿様は、間違っておいでです。
尚之介) 八重さん!
萱野) 控えよ!
八重) 何があっても、お殿様には、生きていた
    だかねばなりませぬ。わだすは、何度考
    えてもわがらねえ。天子様の為、公方様
    の為尽くしてきた会津が、なじょして逆賊
    と言われねばならねえのが!
    会津の者ならみんな知ってる!
    悔しくてたまんねえ。
    死んだ皆様は、会津の誇りを守るために、
    命を使ったのです! どうか、それを無駄
    にしねえでください。本当は日本中に言い
    でえ! 会津は逆賊ではねえ! 
    だけんじょ、それを証明でぎんのは、
    殿様しかいねえのです。だから・・・
    何があっても、生きてくだせえまし!
藩士) そうだ! わしらは逆賊でねえ!
藩士たち) そうだ! そうだ!
大蔵) 殿は!
    我らが命に代えてでも、守りますゆえ!
藩士たち) 殿! 殿! 殿!



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あすの夜は 何国の誰か ながむらむ
なれし御城に 残す月かげ

佐久) 綺麗な月だなし。
八重) おっか様。
佐久) 明日っから一体、どうすんべな。どこに
    身を寄せんべな。城下は、ぜーんぶ、焼
    かれちまったな。
八重) おっか様、わだす・・・
佐久) お前の考えてる事はわかる。男に交じっ
    て、猪苗代の謹慎所に行くつもりだべ。

    苗代に送られだら、みんな、殺されてしま
    うかも
しんねえんだぞ。これは、辞世の歌
    のつもりか? 
私は・・・お前までなくさねば
    なんねえのか?
八重) ごめんなんしょ。
佐久) いくら鉄砲がうまくても、立派な手柄立て
    ても、
お前は、私の、たった一人のめごい
    娘だ。
八重) おっか様・・・

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尚之介) 女だ! 女が紛れてるぞ!
官軍兵) 女?
八重) 尚之介様?
尚之介) 
ここだ! ここに女がいるぞ!



官軍兵) ほんとに女じゃ。
八重) わだすも、
猪苗代に行がせてくなんしょ!
官軍兵) 女のくせに何言うそか!
八重) お願いしやす! わだすも一緒に戦いやし
    た! 鉄砲で薩長の兵も撃ぢやした! 土佐
    でも何でも敵はみんな! 
    大砲だってわだすのこの手で!
官軍兵) なんじゃと? おんどりゃ!
八重) わだすは、あなたのお味方を殺しやした。
官軍兵) おなごなんぞ構うな! つまみ出せ。
八重) 待ってくなんしょ! 
官軍兵) はよ行け!
八重) お願いしやす!
官軍兵) 何しょんか! 行け!
八重) 尚之助様! なじょして!



八重) 尚之助様! 尚之助様! 
尚之助様! 
    尚之介様、尚之助様ーーー!!!

**********

八重) 消えだ・・・。何もかも。



八重) そんじも空は・・・変わらねえのか・・・

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降伏を前に、権八さんが・・・(T_T) 最期に「にしゃ、
わしの誇り」と八重に言ってあげた親心に涙・・・。
八重が男として猪苗代に行くつもりであることを察
しながらも、娘の決意を止められない母のツラさ。
そして、最後の最後に、八重を城に残した尚之介
のやさしさ、愛情。夫として、男として、八重を連れ
ていくわけにはいかない。八重を頼りにする家族
の為にも、八重には生きてほしいと願うのは当然。
これが二人の最後となるはずで、尚之介のその
後は謎の部分が多いらしいので、大河でどう描か
れるのかはわからないけれど、できれば、その後
の尚之介を見せてほしいなあと・・・切に願います。

城を綺麗にして明け渡した会津の女達の心意気。
土足で踏み入った官軍の汚れた足あとが廊下に
残り、それを見て思うところがあっただろう。ささや
かながらも、相手の心を刺した、会津の女の想い。

生きて、生きてこそ、いつか会津が逆賊ではなか
ったことを証明できる。実際、どれだけ、長い間、
そのために力を尽くしてきた人たちがいたことか。
会津は逆賊ではない。会津は・・・逆賊ではない。


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