「ゴーイング マイ ホーム」第4話~妻と娘よりも大切な女 | 日々のダダ漏れ

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家のなかで一番落ち着く場所は・・・ベッド、布団の中。
ぬくぬく毛布にくるまれて、ベッドの中で本を読む時が
至福の時間です。もちろん、そのまま夢の世界に引き
こまれていく瞬間も好きです。今なら、クーナのような、
小人たちの世界の夢を見てみたいなあと思ったりして。
借り暮らしのアリエッティのような可愛い女の子もいい
けれど、阿部サダヲのようなおじさんも可愛いなあと♪

 

 

「ゴーイング マイ ホーム」

 

 


第4話 
妻と娘よりも大切な女
 


 


良多) クーナ・・・
クーナ) ああ、そうだけど~
良多) いるのここに?
クーナ) ああ。しばらく、いい?
良多) いいけど。
クーナ) ちょっとみんな! じゃあ並ぼうか。
     せーの、お世話になりまーす。
良多) こんなに?

 

 

 
良多) 付けヒゲ。
 

 


クーナ) あ、これ付けて、これ着てないとクーナだと
     わかってもらえないからね。
良多) クーナなんですよね?
クーナ) え? ま、ていうか、もう、クーナ風?
良多) 風?
クーナ) インドカレーじゃなくて、インドカレー風的な?
 

 

 

     
クーナ) ね、みたいな? 
     あの、なんか風っていうか、的な、的な的な?
     そこらへんを、目指して行こうかなとは思ってる
     わけですよ。うん。よ、よー、よー。これラップ風、
     みたいな。ね、ラップ風?

 

 


前回だけかと思ったら、今回も良多(阿部寛)の夢に出
てきたクーナ。人数がどんどん増えてます。夢は無意
識と繋がっているというけれど、案外近くにクーナが?
 
**********
 
良多に語っていたことと同じことを、沙江(山口智子)
にも語るタクー運転手徳永(阿部サダヲ)

徳永) このまま人間が減って、一人もいなくなって、
    後には熊や猿や猪だけが残ってる。それはそ
    れで結構豊かで美しいんじゃないかなあって。

 



沙江) そうねえ。美しいでしょうね。
徳永) もちろんその時にはもう、僕もいないはず
    なんですけど。でもね、タクシーだけは、走
    ってるんだなあ。その景色の中をね。



 
**********

娘・萌江が思ったよりずっと元気で、母親に期待
しなくなっていることに、落ち込む沙江は・・・
 
沙江) 期待されなくなってんだなあ、あたし。
    母親として。
良多) 俺なんか最初っからあんまり期待されて
    ないみたいだけどね、父親として。
沙江) 甘いなあ、あたしとしたことが。
良多) いいんじゃないですか。
    そんなに、欲張らなくても。
沙江) 欲張ってるわけじゃないよ。仕事と母親と、
    両立させるって約束したんだもの。
 



良多) 頑張らない。役に立とうとしない。
沙江) なにそのテキトーな感じ。高田純二?
良多) いや、クーナ。
    オヤジが書いてたノートに出てきたんだ。
    クヨクヨしない。だから長生きなんだってさ。
沙江) そんな風に生きられたら楽なんだろうなあ。



「頑張らない、役に立とうとしない」か・・・いいなあ。
そんな風に生きられたら・・・。頑張らなくても、役に
立とうとしなくても、案外と、人は生きているだけで、
何かの役に立っていることもあるような気もするし。

あっさりとしているようで、何気に、いい夫婦の会話
ですよね。クーナの影響もあるのだろうけれど。

**********
 

 

 


後悔とは、そこにかつて、愛があったという証だ。

*********

父の病室で、看護師(山口のり子)と話す良多。
 

 

 
看護師) 私これでも喜んでるんですよ。
     わかりにくいかもしれませんけど。
良多) え?
看護師) この仕事始めた時は、ご家族と一緒に、
     泣いたり笑ったりしてたんですけど、その
     うちだんだん辛くなっちゃって。なるべく表
     情に出ないようにって考えてるうちに、嬉
     しいとか悲しいとかどうやって表現したら
     いいのかわからなくなっちゃいました。
     今私、悲しいんです。
良多) そうですか。わからなかったな。

**********

病室で父・栄輔(夏八木勲)と話をする良多。
 

 

 
良多) あれ、見たんですか? クーナ。
栄輔) 話さなかったか。
良多) 聞いてませんね、僕は。ほら・・・
 

 


栄輔) どこで?
良多) 森で。水のわいてる、ところのそばで。
栄輔) そうか。
     あいつらもともと、ほら、なんだったかな?
     古事記の・・・
良多) あ、少彦名(すくなひこな)?
栄輔) ああ、それだ。大国主命(おおくにぬしの
    みこと)を助けるんだ。
良多) へ~そうなんだ。それで?
栄輔) あいつらは、死んでるやつと生きてるやつ
    を繋いでくれる。だから、死んだ人に、会い
    たくなった時に・・・
良多) 会いたい人が、いるの?
栄輔) でも、あいつら警戒心が強いからな。めっ
    たなことでは見つからない。でも、いるんだ。
    いいか、世界は、目に見えるものだけででき
    てるんじゃないんだ。

 

 


**********

萌江(蒔田彩珠)が、クーナの話を聞く度におじいち
ゃんから1000円もらっていたという話と同じように、
自分もクーナの話を聞いて、父から1000円をもらっ
たことを、萌江に話す良多。

萌江) ちょっとここ痛かった?
良多) ちょっとな。
 

 



名前の話は、妻と娘を口うるさく思っていることがよーく
わかった爆笑エピソードでした。「最初は、た」とヒントを
出して名前を呼ぶことを強制する娘・多希子(YOU)に、
「最初は、た!」と力強く言ってのける栄輔。妻の敏子
(吉行和子)が言う「最初は、と」のヒントには「トラ」と答
えたり、栄輔は、意外と面白い人なのでした。

なりたかったものが、3代にわたって同じ「科学者」だっ
たこともツボでした。不思議を解明したくなるわけです。

父親に名前を思いだしてもらえなかった娘の悔しい思い。
看護師の話、娘との親子関係を反省する沙江の気持ち、
クーナを探そうとする良多。父・栄輔が話してくれたクー
ナ。なんだか、それぞれに、胸が少し痛むような、切ない
気持ちになって。日常の中のそういった痛みや、切なさ
を描くのが上手だなあと。目に見えるものだけで、できて
いるわけじゃない世界の、目に見えないものが、少しず
つ、まだ見えなくても感じられるような、そんな感覚を覚
えながら、物語の世界に引き込まれていく、私でした。