読みました【五味太郎 絵本を作る】

全然絵本に興味が無かった頃、お名前を認識していた絵本作家さんは「アンパンマン」のやなせたかしさん、「ミッフィー」のディック・ブルーナさん、「さる・るるる」の五味太郎さんだけでしたが、その中の一人、五味さんの「絵本の作り方」本です。
- 原色ではないけれどインパクトがあり、かつ優しい色使いをされる
- 丸っこい絵
- 小さいころ母に何度も読み聞かせをねだった「きんぎょ」の人
というイメージと、本書での気の抜けた岡本太郎のような語り口調に不思議な親和性を覚えながらも、「こんなスタンスで絵本作りに臨まれていたのか」と興味深く読めました。
目次です。
Chapter 1 絵本を作る
絵本を作るのって簡単さ
絵本のストーリー作りなんてのもまたかんたんさ
頭がいたずらするんだ
「パクリ」というてもある
得意なことは判断も得意さ
絵を描くってかんたんさ
生理的というところがポイントだ
たとえば絵の具
で カラーインクに出会ったよ
そして紙
つまり画材ってその人なんだ
本というかたちが素敵なんだ
紙の法則なんてものがあるのさ
質問すればいいのさ
質問してはいけないのさ
編集者という人・・・
そして作家という立場・・・
Chapter 2 絵本が生まれる
テーマに挑んでみる
ブレーンストーミングという方法
しかけのしばり
少し発言する
見ることを動機とする
突然考えつく
気分を持ちつづける
色と形で遊ぶ
言葉を素材・画材として使う
アレンジメントという作り方
やや学問的にしてみる・・・
タイトルをつける
途中 方向変更する
描き方が発想を促す
想いを定着させる
絵本という形に託す
絵本で考えを巡らす
絵本で触れてみる
写真という画材
自分の形・自分の方法
サーヴィス精神?
Chapter 3 絵本と暮す
質問 動機 Bud Powell
影響 お子さん
読書 宝島 泉鏡花 Ray Bradbury
芭蕉 歌舞伎
アカデミック 弦楽四重奏 Oxford 美術全集
ベーゴマ ゴッホ ルオー
country song 勧進帳 wander vogel
ゼノンの逆説 石膏デザイン
インダストリアルデザイン 人間工学 check list
自己判断 テープカッター
user client 広告 発注 出版社
売り込み お電話
読者 印税 おともだち
無視 e-mail 産業
産業意識 publisher 資本主義
企画 research needs
絵本化 交通安全 TEXT 不条理
子ども用 社会問題
生理的 グリム童話 原始的 power up
小役人 グロテスク 課題図書
自己分析 サルモネラ菌 昔の女
現象 物語り my life
自縛 pressure 砂漠
魅力的 作戦
夜 ひとり 作業 刺激的
頂点 and then・・・
五味太郎全書籍リスト
目次からもわかる通り、技術的なところでは五味さんのやり方に特化したことが書かれていますし、また、半分ぐらいは絵本関係ないんじゃないかという内容です。
ということで絵本に限らず創作のヒントにはなりますが、読んだからといって絵本は作れるようになるかというと難しいです、が、またそれがいいです。
多作である方ということから、気負いしてまだ数冊しか読めていませんが、今のところ五味さんの作品で一番好きな作品「そして犬は走ってゆきます」の生まれた瞬間なども書かれていました、あれは渋谷の犬だったのか・・・
とか、「ふたごえほん」はもともと「てぶくろ絵本」と銘打っていたけど季節商品と思われるのが嫌で「ふたご」としたなど、どこかで話したくなる小話満載です。
近くに絵本好きがいればの話しですが・・・
最後に、絵本を描くにあたり一番印象深かったのが、絵本の勝負どころを「生理的な充実度」とし失敗例として絵本化された「三びきの子ブタ」を挙げられていた部分。
以下引用です。(P166)
「丸々肥えた子ブタをなんとか取っ捕まえて喰いてえと思っているの話しでしょ。本能丸出しな食欲文芸なわけさ。それに絵を付けるとなると、それ以上の生理的説得力が必要なわけさ。読み手の本能に訴えるような。ほんとに旨そうだなあ、という子ブタを描かなくちゃならないのさ。それ、ほとんど不可能ね。」
難しいことをおっしゃる。
オオカミにとっておいしい子豚を描くべきか、人にとっておいしい子豚を描くべきか。
前者だとするとこれまた難しい、まさにほとんど不可能ね。
後者なら適度に焦げ目の付いた焼豚か、リアルなチャーシューの切り身を走らせとけばいいでしょうか。
グロい、とか、シュールという言葉で片付けられそうですか、そうですね。
いつか挑戦してみます。たくさんヒントをいただきました。
読みました【ひとりぼっちのムーミン 14】

置いてあった位置的に絵本かと思って手にとったのですがコミックでした(表紙にムーミン・コミックスってかいてあるじゃないか・・・)。
ムーミンパパ、ママがいきなり蒸発していますが家にお客さんがたくさん居候しており「自分のベッドで寝れやしない」とムーミンが語っている、スニフなどの主要メンバーにもろもろ相談できる環境であることから「ぼっち」というのは言い過ぎかもしれません。
が、しかし終止鬱展開です。タイトルの期待を裏切りません。
ブタ箱にぶち込まれたり、崖から身投げするような表現もありますので、しっかりしてきた小学3年生以上におすすめします。
見所。
ムーミンがいつも裸なのに泳ぐ時に海パンをはくことことに固執する場面。
スナフキンがムーミンの彼女(名前なんでしたっけ?)の色仕掛けに落ちてみる場面。
どいつもこいつも投げやりです、肩の力抜きたい場合にいかがでしょう。


